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ラトビア2007 エホバの証人の年鑑
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それに先立つ1927年には,フェルディナンド・フルックという青年とその母親エミリーがバプテスマを受けました。その4年後,フェルディナンドは郷里のリエパヤのパン屋で証言していた時,後に開拓奉仕のパートナーになる男性と出会いました。パン屋は自分の兄ハインリッヒが営む隣の理髪店に駆け込んで言いました。「兄さん,すぐに来てくれ。店に来た男が信じられないようなことを言っているんだ」。しかし,ハインリッヒ・ツェッヘは,聖書の真理を信じられないようなこととは思いませんでした。ハインリッヒは程なくしてバプテスマを受け,フェルディナンドと組んで自転車で多くの町を訪れ,王国の音信を広めました。
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ラトビア2007 エホバの証人の年鑑
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フェルディナンド・フルックはしばしば,リトアニアとの国境付近で兄弟たちと落ち合い,兄弟たちから出版物を受け取っては,自宅の納屋の屋根裏にある干し草の下に保管していました。しかし,その活動が当局の目に留まってしまい,警察が発禁文書を捜すためにしょっちゅう家宅捜索に来るようになりました。ある時など,警官は屋根裏に登りたくなかったので,代わりにフェルディナンドを登らせました。警官をなだめるために,フェルディナンドは古い「ものみの塔」誌を何冊か持って降り,それを渡しました。すると,その警官は満足して立ち去りました。
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ラトビア2007 エホバの証人の年鑑
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[180ページの図版]
フェルディナンド・フルック,バプテスマは1927年
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