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避難都市聖書に対する洞察,第2巻
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避難都市
(ひなんとし)(Cities of Refuge)
血の神聖さに関するエホバの律法は非常に明瞭でした。人間の血を流すなら,イスラエルの子らが住む地,すなわちエホバが宿っておられる土地を汚すことになり,それを流した人の血によってのみ贖うことができました。(創 9:5,6; 民 35:33,34)それで,殺人者の場合,殺人者が血の復しゅう者によって「必ず」死に処された時に,犠牲者の血に対する復しゅうがなされ,『命には命』という律法が満たされました。(出 21:23; 民 35:21)しかし,意図せずに人を殺した者,例えば木を切っていた時にたまたま斧の頭が外れて飛び,自分の兄弟を殺してしまった者についてはどうでしょうか。(申 19:4,5)そのような不運な者のために,エホバはご親切にも六つの避難都市を設けられました。偶然の事故で人の血を流してしまった者はそれらの都市で保護を得,血の復しゅう者からの避難所を見いだすことができました。―民 35:6-32; ヨシュ 20:2-9。
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避難都市聖書に対する洞察,第2巻
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法的な手順 逃亡者は避難都市に着くと,都市の門のところで年長者たちに自分の起こした事件について述べ,それから温かく迎えられることになっていました。故意の殺人者がこの備えを隠れみのにするのを防ぐため,逃亡者は避難都市に入ってから,殺人が起きた場所の管轄権を持つ都市の門のところで,自分の潔白を証明するために裁判を受けなければなりませんでした。潔白であることが分かれば,その者は避難都市に返されました。しかし,その人の安全は,その後一生,あるいは大祭司が死ぬまでその都市にとどまって初めて保証されました。これらの条件を変えるために贖いを受け入れることはできませんでした。(民 35:22-29,32; ヨシュ 20:4-6)ヨアブの場合に例証されているように,エホバの神聖な祭壇でさえ殺人者に保護を与えることはありませんでした。―出 21:14; 王一 1:50; 2:28-34。「血の復しゅう者」を参照。
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