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一つの世界全体が滅んだものみの塔 2002 | 3月1日
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人類の様々な言い伝えの中にも,大洪水に関する証拠が残されています。古代の民族には必ずと言っていいほど,先祖が全地球的な洪水を生き残ったという伝説があります。アフリカのピグミー,ヨーロッパのケルト人,南米のインカ族は,いずれも似たような伝説を持っています。アラスカ,インド,オーストラリア,北アメリカの幾つかの地域,中国,ニュージーランド,ミクロネシア,メキシコ,リトアニアに住む民族もそうです。これらは,ほんの一部にすぎません。
もちろん,時たつうちにそれらの伝説は潤色されてきました。しかしどの伝説にも,母体となる同一の物語の存在を示唆する点が幾つか含まれています。それは,神が人類の邪悪さに怒ったこと,神が大洪水をもたらしたこと,人類全体が滅ぼされたものの,義にかなった人たち数人は保護されたこと,それらの人たちが船を造り,人間と動物がその中に入って救われたこと,しばらくして,乾いた陸地を探すために鳥が放たれたこと,最終的に船が山の上にとどまったこと,生き残った人たちが船から出て,犠牲をささげたこと,などです。
これは何を示しているのでしょうか。そうした類似点が単なる偶然であるはずはありません。それらの伝説に関する証拠を合わせると,聖書にある古代の証言,つまり人間はすべて,人類の世を滅ぼした洪水の生存者たちの子孫であるということの裏づけが得られます。ですから,何があったのかを知るために伝説や神話に頼る必要はありません。わたしたちには,ヘブライ語聖書の中に注意深く保存された記録があるのです。―創世記 6-8章。
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一つの世界全体が滅んだものみの塔 2002 | 3月1日
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[4ページの図表]
(正式に組んだものについては出版物を参照)
世界の洪水伝説
国や地域 類似点 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10
ギリシャ 7 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ローマ 6 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
リトアニア 6 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
アッシリア 9 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
タンザニア 7 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
インド - ヒンズー教徒 6 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ニュージーランド - マオリ族 5 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ミクロネシア 7 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
米国ワシントン州 - ヤキマ族 7 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
米国ミシシッピ州 - チョクトー族 7 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
メキシコ - ミチョアカン州 5 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
南アメリカ - ケチュア族 4 ◆ ◆ ◆ ◆
ボリビア - チリグアノ 5 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
ガイアナ - アラワク族 6 ◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
1: 神は邪悪さに怒る
2: 洪水による滅び
3: 神からの命令
4: 神の警告が与えられる
5: 人類のうちわずかな人たちが生き残る
6: 船によって救われる
7: 動物が救われる
8: 鳥または他の動物が放たれる
9: 最終的に山の上にとどまる
10: 犠牲がささげられる
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