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まもなく訪れる貧困のない世界ものみの塔 2005 | 5月15日
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アフリカ南部のレソトの男性トゥキソの例を取り上げましょう。1998年,レソト政府への反乱を鎮圧するため,外国の軍隊が進入してきました。その紛争の結果,商店からの強奪,失業,深刻な食糧不足が生じました。
トゥキソは,首都の最も貧しい地域に住んでいました。近所の人の多くは,生きてゆくために商店から品物を盗みました。トゥキソが,自分の一間の家に帰ってみると,同棲していた女性マセイソもたくさんの商品を盗んできていました。トゥキソは,「取ってきた物を家の中に置かないでくれ」と言い,盗みが神の律法に反することを説明しました。マセイソは言われたとおりにしました。近所の人たちは二人をあざけり,マセイソが盗んできた食物を持っていきました。
トゥキソがそのような行動を取ったのは,エホバの証人との聖書研究で学んだ事柄のためでした。トゥキソは,神への律法に従った結果,飢えに苦しんだでしょうか。いいえ。しばらく後,トゥキソが交わっていたエホバの証人の会衆の長老たちが,トゥキソと会う約束をし,食べ物を持ってきました。隣国の南アフリカのエホバの証人が,レソトのクリスチャン兄弟姉妹のために2㌧余りの救援物資を送ってくれていたのです。マセイソは,トゥキソが示した神への従順と会衆から受けた愛ある援助に感銘を受け,自分も聖書を勉強することにしました。やがて二人は合法的に結婚し,そのことによりエホバの証人としてバプテスマを受けることができました。二人は今も忠実に神に奉仕しています。
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まもなく訪れる貧困のない世界ものみの塔 2005 | 5月15日
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[5ページの図版]
トゥキソとマセイソ,そしてトゥキソの聖書研究を司会した宣教者
[5ページの図版]
家の戸口に立つマセイソと,その聖書研究を司会した宣教者
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