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「良いたよりを擁護して法的に確立する」エホバの証人 ― 神の王国をふれ告げる人々
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1934年10月7日,日曜日,午前9時,ドイツの証人たちのあらゆるグループが集合しました。彼らはエホバの導きと祝福を祈り求めた後,エホバに仕え続けるという自分たちの堅い決意を宣言する手紙をドイツ政府当局者に送りました。そして解散する前に,マタイ 10章16節から24節に記されている主イエス・キリストの言葉を共に討議し,その後,エホバと,キリストの支配下にある神の王国について近所の人々に証言するために出かけて行きました。
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「良いたよりを擁護して法的に確立する」エホバの証人 ― 神の王国をふれ告げる人々
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数か月後,その決議文に記されていた告発をゲシュタポが見くびっていた時,エホバの証人は公開状を準備し,その中で,エホバの証人に極悪非道な虐待を加えたナチ当局者の名前を容赦なく挙げました。1937年には,この公開状もドイツで広く配布されました。
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「良いたよりを擁護して法的に確立する」エホバの証人 ― 神の王国をふれ告げる人々
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ナチ国家に対する断固たる宣言
1934年10月7日,ドイツのエホバの証人の各会衆はドイツ政府に次の手紙を送りました。
「政府当局者各位
「聖書に記されているとおり,エホバ神のみ言葉は至高の律法です。そして私たちは神に身をささげ,キリスト・イエスの真の誠実な追随者となったゆえに,み言葉は私たちにとって唯一の導きです。
「過去1年間,貴政府は神の律法に背いて私たちの権利を侵害し,私たちエホバの証人が神の言葉を研究したり,神を崇拝したり,神に仕えたりするために集まり合うことを禁じてきました。神はみ言葉の中で,集まり合うことをやめてはならないと命じておられます。(ヘブライ 10:25)エホバは私たちに,『汝らは我が証し人なり。われは神なり。行きて,我が使信を民に告げよ』と命じておられます。(イザヤ 43:10,12。イザヤ 6:9。マタイ 24:14)貴政府の法律と神の律法は真っ向から対立しているため,私たちは忠実な使徒たちの手本に倣って『人に従わんよりは神に従うべき』であり,実際そうします。(使徒 5:29)それゆえ私たちはここに,いかなる犠牲を払おうとも神のおきてに従い,み言葉を研究するために集まり合い,神が命じられたとおりに神を崇拝し,神に仕える所存であることを貴政府に通告します。私たちが神に従っているという理由で貴政府あるいは当局者が私たちに暴行を加えるなら,貴政府は私たちの血の責任を負い,全能の神に申し開きをすることになるでしょう。
「私たちは政治には一切関心を持たず,王なるキリストの治める神の王国に全く専念しています。私たちはだれにも危害を加えません。平和に暮らして,機会があればすべての人に善を行なうことを喜びとします。しかし,貴政府と当局者は私たちを強制して宇宙で最高の律法に背かせようと試み続けているゆえに,私たちはここに,神の恵みにより,エホバ神に従い,あらゆる圧迫と圧迫者から神が救い出してくださると全面的に信じる所存であることを,貴政府に通告せざるを得ません」。
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