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聖書の29番目の書 ― ヨエル書『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
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いなごの群れは一つの国民,民,および軍隊と呼ばれています。その歯はライオンの歯,その外見は馬のようです。その響きは戦闘に出て行く軍隊の兵車の音のようです。「注釈者の聖書」(英文)はいなごの害の防止に当たる権威者の言葉を次のように引用しています。「いなごの侵入に関するヨエルの描写は,その詳細にわたる劇的なまでの正確さという点で,これに勝るものはいまだ存在しない」。a では,ヨエルが畏怖の念を抱かせるエホバの日について預言するのを聴いてください。
ヨエル書の内容
6 ヨエルはまずどんな恐ろしい幻を見ますか。
6 いなごの侵入がその地を裸にする。エホバの日は近い(1:1-2:11)。何と恐ろしい災いの幻をヨエルは見たのでしょう。毛虫と,いなごと,はい回る翼のないいなごと,ごきぶりの群れの破壊的な襲来です。ぶどうの木といちじくの木はまる裸にされ,餓死がその地に忍び寄ります。エホバの家のための穀物の捧げ物や飲み物の捧げ物もありません。ヨエルは祭司や神の奉仕者たちに悔い改めを勧める警告をします。彼はこう叫びます。「ああ,その日よ! エホバの日は近く,全能者による奪略のようにしてそれは来る」。(1:15)動物たちは混乱してさまよい歩きます。炎が牧草地と樹木を焼き,荒野は火によって焼かれました。
7 エホバの侵入する軍勢はどのように描写されていますか。
7 警報を鳴り響かせなさい!「シオンで角笛を吹き鳴らせ。わたしの聖なる山で戦いの叫びを上げよ」。(2:1)エホバの日,闇と陰うつの日は近いのです。ご覧なさい,数が多くて強大な民がいます。彼らはエデンのような地を,荒れ果てた荒野に変えてゆきます。それから逃れ得るものはありません。馬のように,そして山の上を行く兵車のような響きを立てながら,彼らは走ります。戦闘隊形を整えた民のように彼らは都市に突き進み,城壁や家々によじ登り,窓から中へ入り込みます。その地は動揺し,天は激動します。エホバがこの無数の軍勢の指揮をとっておられるのです。「エホバの日は大いなる日であり,大いに畏怖の念を抱かせるものなのである。だれかその下でこらえ得ようか」― 2:11。
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