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物質主義とは何ですか目ざめよ! 2003 | 4月8日
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物質主義には多くの富や所有物を持っているかどうかだけでなく,はるかに多くの事柄が関係する,ということにあなたもきっと同意なさるでしょう。
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物質主義とは何ですか目ざめよ! 2003 | 4月8日
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ある辞書は物質主義を,「知的あるいは霊的なものよりも,物質的なものに心を奪われたり重きを置いたりすること」と定義しています。ですから物質主義の根本にあるのは,わたしたちの欲求,優先順位,生活上で焦点を合わせている事柄です。このことは,聖書中の次の二つの例からはっきり分かります。
エホバは,預言者エレミヤの書記官として仕えていたバルクに強い助言をお与えになりました。バルクは,当時のエルサレムの状況ゆえに,また人気のないエレミヤとの親しい関係ゆえに貧しかったと思われます。それでもエホバは,「あなたは,自分のために大いなることを求めつづけている。求めつづけてはならない」と言われました。バルクは他の人の持つ富や物質的な安定に心を奪われ,物質主義的になり始めていたのかもしれません。エホバはバルクに,エルサレムに臨む滅びからあなたを救出するが,あなたの所有物は保護しない,ということを銘記させました。―エレミヤ 45:4,5。
イエスは,同じように物質的なものに心を奪われていた人に関する例えを語られました。その人は,自分の所有物を用いて神への奉仕を拡大することよりも自分の富そのものに焦点を合わせていました。その富んだ人は,こう言います。「わたしの倉を取り壊して,もっと大きいのを建て,……自分の魂にこう言おう。『魂よ,お前にはたくさんの良い物が何年分もためてある。楽にして,食べて,飲んで,楽しめ』」。それからイエスはこう続けています。「しかし神は彼に言われました,『道理をわきまえない者よ,今夜,あなたの魂は求められる。そうしたら,あなたの蓄えた物はだれのものになるのか』。自分のために宝をためても,神に対して富んでいない者はこうなるのです」。―ルカ 12:16-21。
これら二つの記述の要点は何でしょうか。これらの記述は,人が物質主義的になるのは多くの物を所有しているからではなく,物質的なものを優先するからである,ということを示しています。使徒パウロもこう述べています。「富もうと思い定めている人たちは,誘惑とわな,また多くの無分別で害になる欲望に陥り,それは人を滅びと破滅に投げ込みます。金銭に対する愛はあらゆる有害な事柄の根であるからです。ある人たちはこの愛を追い求めて信仰から迷い出,多くの苦痛で自分の全身を刺したのです」。(テモテ第一 6:9,10)富もうと思い定めていること,そして物質的なものに対する愛が,問題の原因なのです。
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