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聖書の10番目の書 ― サムエル記第二『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
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筆者: ガドとナタン
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聖書の10番目の書 ― サムエル記第二『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
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サムエル記第一を書き終えた預言者ナタンとガドは,サムエル記第二のすべてを書き続けました。(歴代第一 29:29)二人はこの仕事をする十分の資格を身につけていました。ガドはダビデがイスラエルで無法者として追われていた時にも彼と共にいましたし,ダビデの40年にわたる治世の終わりに際しても,なお活発にこの王と交わっていました。ガドは,愚かにもイスラエルの人数を数えたダビデに,エホバの不興の言葉を申し渡すのに用いられた人でした。(サムエル第一 22:5。サムエル第二 24:1-25)ダビデの親しい仲間である預言者ナタンの活動期間は,ガドの生涯の期間と一部重なり合っていますが,さらにそれより後にまで及びました。ダビデとのエホバの重要な契約,つまり永遠の王国のための契約を知らせるのは,ナタンの特権でした。バテ・シバにかかわるダビデの大きな罪とそれに対する罰を勇敢に,また霊感のもとに指摘したのも,ほかならぬナタンでした。(サムエル第二 7:1-17; 12:1-15)こうしてエホバは,その名が「[神が]お与えになった」という意味のナタンと,「幸運」という意味のガドを用いて,霊感を受けた有益な情報をサムエル記第二の中に記録させました。これらのつつましい歴史家たちは自分自身の記憶を保存しようとはしませんでした。ですから,自分たちの先祖のことや個人の生活については何の情報も述べられていません。この二人は後代のエホバの崇拝者たちの益のために,神の霊感による記録を保存することにのみ努めたのです。
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