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ノルウェー2012 エホバの証人の年鑑
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神の羊を牧する
1939年1月には,旅行する監督の新たな取り決めが発足しました。ノルウェーは四つの地帯,つまり巡回区に分けられました。巡回監督(当時は地帯の僕と呼ばれた)は以前よりも一箇所で多くの時間を過ごすことになりました。会衆を援助し,新たな会衆を組織し,関心を持つ人が宣教奉仕を始めるよう助けることにいっそう力を入れました。アンドレアス・クビンゲが巡回監督として奉仕するよう割り当てられたのは第4巡回区で,フローレからヒルケネスに至る2,600㌔の範囲が含まれていました。この細長く延びる土地にあった会衆は,トロンヘイム,ナムソース,ナルビクの三つだけでした。このほかに,孤立した伝道者や群れや雑誌の予約者たちも訪問することになりました。
アンドレアスは妻のシーグリを伴い北に向かいました。主な交通手段は自転車で,伝道者や関心を持つ人が真理において成長するよう助けました。ソルベイ・レーバスなどの開拓者が,霊的な援助を必要とする関心を持つ人たちについての参考情報をアンドレアスに提供しました。ソルベイは,ヘンネス村のダグ・イェンセン,アン島のフリッツ・マーセンについてもアンドレアスに伝えました。
1940年にアンドレアスはダグに初めて会いましたが,その時のことをこう語ります。「ダグはひげをそっているところで,顔は泡だらけでした。せっけんの泡をつけたまま,目を輝かせていたことは今も忘れません。ひげそりの最中であるのをすっかり忘れてしまったようです」。アンドレアスは,ダグが霊的に進歩するよう助けました。ダグは熱意にあふれ,やがて妻のアンナ,それに友人や親族の多くが真理を学ぶのを助けました。
アン島の村ブレイクで,アンドレアスは若い漁師フリッツ・マーセンを探しました。フリッツと妻はアンドレアスの援助を受け,後にその土地に設立された会衆の基盤となりました。アンドレアスと妻は他の多くの場所でも,ソルベイなど勤勉に奉仕する開拓者によって最初に見いだされた人を訪問しました。アンドレアスや他の巡回監督は,集会を開けるようにし,会衆を設立しました。1世紀のクリスチャン会衆におけると同様にノルウェーでも,ある人たちが植え,他の人が水を注ぎました。そして,神が力強く「それをずっと成長させてくださった」のです。―コリ一 3:6。
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ノルウェー2012 エホバの証人の年鑑
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[119ページの図版]
アンドレアス・クビンゲと妻のシーグリ
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