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  • オリゲネス ― その教えは教会にどんな影響を及ぼしたか
    ものみの塔 2001 | 7月15日
    • そのころ,オリゲネスの生徒の多くは当時の哲学的な論題と格闘していました。オリゲネスは生徒を助けるために,若い生徒たちの思想を形作っていた様々な学派の哲学を注意深く研究し,生徒の哲学的な疑問に満足のゆく答えを与えようとしました。

      オリゲネスは聖書と哲学のつじつまを合わせようとして,聖書の寓意的解釈法に大いに頼りました。聖句には霊的な意味は常にあるが,必ずしも字義的な意味があるとは限らないと考えたのです。ある学者が述べているように,そのような考え方はオリゲネスにとって,「自分は聖書の思想の非常に熱心かつ忠実な解釈者であると(本人は誠実にそう思っていたに違いない)公言しつつ,自分の神学体系に沿った非聖書的な考えを思いのままに聖書に読み込む手段」となりました。

      オリゲネスが生徒の一人に書いた手紙から,オリゲネスの考え方を洞察することができます。オリゲネスは,イスラエル人がエジプト人の金を用いてエホバの神殿の器具を作ったことを指摘しました。そして,その出来事を,自分がキリスト教を教えるためにギリシャ哲学を用いていることの寓意的な裏付けとしました。オリゲネスはこう書いています。「エジプトから携えてきた物はイスラエルの子らにとって非常に有用だった。エジプト人はそれらをふさわしく用いなかったが,ヘブライ人は神の知恵に導かれ,神への奉仕のために用いた」。それでオリゲネスは生徒に,「ギリシャ人の哲学の中から,研究の論題あるいはキリスト教教義の下地として役立ちそうなものを引き出す」よう勧めました。

      この野放図な聖書の解釈法は,キリスト教の教理とギリシャ哲学との境界線をぼかすものとなりました。例えば,オリゲネスは自著「原理論」(Origen de Principiis)の中で,イエスを,『誕生はしたが,始まりのない独り子』であるとし,さらにこう述べています。『その方の発生はとこしえであり,永遠である。その方をみ子たらしめるものは,命の息を授けられたことでも,外部からの行為でもなく,神ご自身の本質である』。

      オリゲネスはその考えを聖書からは見いだせませんでした。聖書はエホバの独り子について,「全創造物の初子」であり「神による創造の初めである者」と教えているからです。(コロサイ 1:15。啓示 3:14)宗教史家のオーガスタス・ネアンダーによれば,オリゲネスは自分の受けた「プラトン学派の哲学教育」によって「とこしえの発生」という概念を抱くに至りました。こうしてオリゲネスは,「書かれている事柄を越えてはならない」という聖書の基本原則を犯したのです。―コリント第一 4:6。

  • オリゲネス ― その教えは教会にどんな影響を及ぼしたか
    ものみの塔 2001 | 7月15日
    • 聖書の教えとギリシャ哲学を混ぜ合わせることにより,オリゲネスの神学には誤りがまき散らされ,結局はキリスト教世界にとって災いとなりました。例えば,オリゲネスの突飛な思弁の大半は後に退けられましたが,キリストの「とこしえの発生」に関する彼の見解は,非聖書的な三位一体の教理の基礎を据えるのに一役買いました。「最初の3世紀間の教会」(英語)という本は,「[オリゲネスが持ち込んだ]哲学を好む傾向は,すぐに消滅する運命にはなかった」と述べています。その結果,どうなったでしょうか。「キリスト教信仰の純真さは汚され,無数の誤りが教会に流れ込んだ」のです。

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