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目ざめよ! 1999
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タグアナッツ ― 象を救えるか

エクアドルの「目ざめよ!」通信員

彼らが友達だなんてありそうもないことです。片や重さ数グラム,片や重さ数トン。一方は植物,他方は動物なんですから。それに両者は,別々の大陸に生息しています。しかし,南アメリカの小さなタグアナッツはアフリカの巨大な象を無残な殺戮から救うことができます。タグアナッツとはいったい何でしょうか。どのようにして象の友になったのでしょうか。

風変わりなヤシの木

タグアナッツとは,主に南アメリカ北部に見られる,特殊な種類のヤシの木にできる種子のことです。生育の遅いこれらの木には,地面から生え出る優美な葉があります。幹は何年ものあいだ現われません。ですから,幹の高さが2㍍もあるようなタグアヤシは,少なくとも樹齢が35年から40年のものです。葉の下には,がっしりした大きな果房ができます。一つの房は普通重さ10㌔ほどで,複数の木質の果実が集まったものです。各果実の中にはたいてい4個から9個の種子があり,種子の大きさと形はだいたい鶏の卵に似ています。初めのころ,種子の中にはココナツミルクに似た液体が入っていて,その液体はのどの渇きをいやす飲み物になります。第2ステージに進むと,液体は凝固して甘いゼラチンのようになり,食べることができます。第3ステージつまり最後のステージになると,ゼラチンは白色の硬い物質になります。これが驚くほど動物象牙に似ているのです。

なぜ象の友か

タグアナッツは象牙の代用品になるので,まさに象の友と呼ぶことができます。アフリカ象は,動物象牙を目当てにした容赦ない密猟によって,これまで生存を脅かされてきました。しかし,タグアナッツから採れる植物象牙は動物の象牙に似ていてとても硬く,磨くと光沢が出,染料の吸収性も優れているので,動物象牙の代わりになります。植物象牙と動物象牙は非常によく似ているので,職人は自分たちの製品が動物象牙を使ったものではないことを証明するため,茶色の殻の一部を作品に残しておくことがよくあります。動物象牙は国際的に取り引きを禁止されているからです。

植物象牙は最近発見されたものではありません。1750年という昔に,南アメリカの修道士フアン・デ・サンタ・ヘルトルディスは,その著書の中でタグアナッツのことを取り上げ,これらのナッツを,小像の彫刻に使われた「大理石の玉」になぞらえています。1900年代の初めごろまで,タグアの主な産地であるエクアドルは,毎年何千トンものタグアナッツを輸出していました。それらのナッツは主にボタンの材料として使われました。第二次世界大戦後,新しい安価なプラスチックが現われ,タグアの取り引きは事実上幕を閉じました。しかし,植物象牙は今また勢いを盛り返していて,最近1年半の間に,エクアドルから1,650㌧ものタグアナッツがドイツ,イタリア,日本,米国その他18か国に輸出されました。a タグアは現在どのように加工され,使われているのでしょうか。

用途の広いタグア

種子は,熱帯地方の太陽の下で1か月から3か月のあいだ乾燥させます。乾燥期間は,種子の水分の含有量によって異なります。それから,機械で種皮をむいたあと,サイズ別に分け,ボタン製造用として薄く切ります。実際,タグアで作られた“象牙”ボタンは,世界最高級の服の飾りになっているのです。しかし,タグアの使い道はボタンだけではありません。装身具,チェスの駒,管楽器のリード,ピアノの鍵盤,傘の手もとなど,タグアを材料にした製品はたくさんあります。

しかし,タグアヤシが提供するものはまだあります。加工処理で残った良質の粉は,動物のえさの栄養価を高めるのに用いられます。また,炭を作る際の燃料としても用いられます。ヤシの葉は耐水性の屋根ふき材料になります。さらに,タグアの収穫,加工処理,輸出などによって,多くの人が職を得ます。

そして何よりも,植物象牙はアフリカ象の保護に確実に貢献することができます。それで,豪華な象牙製品に魅力を感じている人は,アフリカのサバンナに目を向けるのではなく,南アメリカの熱帯雨林を思い浮かべてください。そこでは象牙が豊富で,木に生っているのです。そうです,象の友タグアナッツのことを思い浮かべてください。

[脚注]

a 1994年1月1日から1995年6月15日までの期間。

[24,25ページの写真]

1. タグアヤシ

2. タグアの果房

3. タグアの種子の断面

4. タグアの種子を乾燥させて,硬いナッツにする

5. タグアで作られたボタン

6. 真珠層をはめ込んだタグアの装身具

7. タグアの置き物

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