-
考古学聖書に対する洞察,第1巻
-
-
チグリス川の東にあり,ニネベの南東に位置する古代の都市ヌジは,1925-1931年に発掘され,粘土に刻まれた地図が出土しました。それはこれまでに発見された最古の地図であるだけでなく,西暦前15世紀の昔からその地で分割払い方式での売買が行なわれていたことを示す証拠でもあります。フルリ人の書記がバビロニアの言語で書いたとみられる約2万点もの粘土板も発見されました。それらの粘土板には,養子縁組,婚姻前契約,相続権,遺言などの事柄にかかわる,当時の判例に関する詳細な情報が豊富に含まれています。
-
-
考古学聖書に対する洞察,第1巻
-
-
マリとヌジ シリア南東部のアブ・ケマールの北北西約11㌔の所にある,ユーフラテス川の近くの古代の王都マリ(テル・ハリーリ)の遺跡は,1933年以来,何度も発掘調査が行なわれてきました。そして,面積がおよそ6㌶,300室を擁する巨大な宮殿が発見され,その公文書保管所から2万点余りの粘土板が出土しました。この宮殿の建造物群には王族の居室だけでなく,行政当局者の事務所や書記のための学校もありました。多くの建物の壁は壁画やフレスコ画で飾られており,浴室には浴槽も調っていましたし,厨房には菓子を作る型も見つかりました。この都市は西暦前2千年紀の初期には最も際立った壮麗な都市の一つだったようです。粘土板のテキストには,勅令,公報,会計,および運河・閘門・ダムその他かんがい設備を造るようにとの命令,それに輸出,輸入,および外交問題に関する通信も含まれていました。
-