-
二人の王の抗争ダニエルの預言に注意を払いなさい
-
-
そして第四の者は他のすべての者に勝って大きな富を集めるであろう。そして,その富において強くなるとすぐ,彼はすべてのものを奮い起こしてギリシャの王国を攻めるであろう」。(ダニエル 11:2)
-
-
二人の王の抗争ダニエルの預言に注意を払いなさい
-
-
その遺志は,息子である後継者の「第四」の王クセルクセス1世に引き継がれます。エステルと結婚したアハシュエロス王が,その人です。―エステル 1:1; 2:15-17。
6,7 (イ)第四の王はどのように「すべてのものを奮い起こしてギリシャの王国を攻め」ましたか。(ロ)ギリシャを攻めるクセルクセスの軍事行動はどんな結果になりましたか。
6 クセルクセス1世は,確かに「すべてのものを奮い起こしてギリシャの王国を攻め」ました。ここで言うギリシャの王国とは,ギリシャの独立国家群のことです。「メディア人とペルシャ人 ― その征服と駆け引き」(英語)と題する書物には,「クセルクセスは野心的な廷臣たちの強い勧めで,陸海両面からの襲撃を開始した」と記されています。西暦前5世紀のギリシャの歴史家ヘロドトスは,「これと比較すれば,他のいかなる遠征も,さして重要とは思えない」と書いています。ヘロドトスの記録にはこうあります。海軍は「全体で51万7,610人を擁していた。歩兵の数は170万,騎兵の数は8万。それに,らくだに乗ったアラブ人や,兵車で闘ったリビア人も加えなければならない。その数は2万とわたしは見る。したがって,陸海両軍の兵員の合計は231万7,610人となる」。
7 まさに完全な征服を目ざしていたクセルクセス1世は,西暦前480年に大軍をギリシャに差し向けました。ギリシャはテルモピレーで敵の進軍を遅らせる時間かせぎの作戦を展開しますが,ペルシャ軍はそれを制して,アテネを荒廃させます。ところがサラミスでは惨敗を喫し,西暦前479年にはプラタイアイでもギリシャが勝利を収めます。
-