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フィリピン2003 エホバの証人の年鑑
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開拓者を援助する
その後,開拓者も付加的な訓練を受けるようになりました。1978年,初めて開拓奉仕学校が開かれました。特別開拓者も含め,当時開拓者として奉仕していたすべての人が入学しました。それ以来,1979年と1981年を除き,毎年クラスが開かれてきました。
開拓者たちはこの学校から大きな益を得ていますが,出席するのは必ずしも容易ではありません。経済的な犠牲を払って,あるいは交通手段の問題を乗り越えてやって来た人たちもいます。
サンティアゴ市での学校に出席した人たちは,予期せぬ事態に対処しなければなりませんでした。巡回監督のロドルフォ・デ・ベラはこう述べています。「1989年10月19日,イサベラ州のサンティアゴは,突然,最大風速57㍍の超大型台風の直撃を受けました。その朝,王国会館で授業を始めた時は,雨も風も大したことがなかったので,続けることにしました。ところが,風が強くなって建物が揺れだし,やがて屋根が吹き飛ばされました。避難したかったのですが,いろいろな物が飛んでいて,外のほうが危険だと思いました」。建物はばらばらになりかけましたが,全員が無事でした。兄弟たちは,助かったのはエホバのおかげであるだけでなく,「目ざめよ!」誌のアドバイスのおかげでもあると考えています。そうした状況ではテーブルや机の下に身を隠すようにとアドバイスされていたのです。デ・ベラ兄弟はこう語ります。「わたしたちはテーブルの下に潜り込みました。台風が過ぎ去った時には,折れた木の枝や屋根の金属板などの下敷きになっていました。でも,建物の中にとどまりテーブルの下にいた人はだれもけがをしませんでした」。
学校は,毎年七つの言語で開かれています。2002奉仕年度までに2,787のクラスが開かれ,合計4万6,650人の開拓者が課程を修了しました。この学校は,開拓者たちが技術を磨き,エホバに全幅の信頼を置きつつ「世を照らす者として輝き」続ける点で,本当にすばらしい助けになってきました。―フィリ 2:15。
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フィリピン2003 エホバの証人の年鑑
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[183ページの図版]
何万人もの開拓者が開拓奉仕学校から益を得てきた
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