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花粉 ― 命の粉目ざめよ! 2007 | 4月
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温暖な地域では,特に昆虫の助けによって受粉のほとんどが行なわれます。昆虫は,花蜜や花粉を味わいながら毎日たくさんの花を訪ねます。c メイ・ベレンバウム教授はこう説明しています。「あまり評価されていないものの,昆虫は受粉を助けることによって人間の健康と福祉に最大の貢献をしていると言えよう」。
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花粉 ― 命の粉目ざめよ! 2007 | 4月
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受粉の助け手
ハエと甲虫
これらの昆虫は受粉に関して見落とされがちな英雄です。チョコレートが大好きな方であれば,カカオの木の花の受粉を手助けする小さなハエの貴重な働きに感謝できるでしょう。
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花粉 ― 命の粉目ざめよ! 2007 | 4月
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チョウとガ
この人目を引く昆虫はおもに花蜜を食べ,花から花へと移動するときに花粉を運びます。美しいランの中には,すべての受粉をガに頼っているものもあります。
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花粉 ― 命の粉目ざめよ! 2007 | 4月
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ハチ
ハチは体が細かい毛に覆われているので,まるで眼鏡にほこりが付くように花粉が付着し,理想的な受粉の助け手となります。1匹のマルハナバチが1万5,000個ほどの花粉を運ぶこともあります。ニュージーランドでは,マルハナバチが19世紀にイングランドから導入されたおかげで,今や多くの土地がクローバーで覆われており,家畜類の貴重な食糧源となっています。
受粉の助け手として世界で最も重要な働きをしているのはミツバチです。通常は,ハチの巣の回りにたくさん咲く1種類の花だけを目当てにします。昆虫学者のクリストファー・オトゥールの推定によると,「人間の食糧全体の30%近くは,直接あるいは間接的に,ハチが行なう受粉に依存している」とのことです。ハチによる受粉が必要な収穫物には,アーモンド,リンゴ,プラム,チェリー,キーウィなどがあります。農家の人たちは,ミツバチのサービスを受けるために養蜂家を雇うこともあります。
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