-
神はすでにわたしたちの運命を定めておられますかものみの塔 1995 | 2月15日
-
-
予定説の父,アウグスティヌス
アウグスティヌス(西暦354-430年)以前にも運命の予定について書いた教父たちはいましたが,一般に,カトリック教会とプロテスタント教会のその教理の基礎を据えたのはアウグスティヌスであると考えられています。アウグスティヌスによれば,義者はとこしえの祝福を受けるよう,いにしえから神によって予定されています。他方,不義者は言葉の厳密な意味で神によって予定されているわけではありませんが,彼らの罪に対する当然の罰,すなわち有罪宣告を受けることになっています。
-
-
神はすでにわたしたちの運命を定めておられますかものみの塔 1995 | 2月15日
-
-
運命の予定に関する問題とそれに密接に関連した“恩寵”― 神が救いを施し,人を義と宣する際の行動を指す語として教会で用いられている言葉 ― に関する疑問が余りにも大きくなったため,カトリックの教皇庁は1611年に,この問題を論じたいかなる物も教皇庁の許可なしに出版することを禁じました。カトリック教会内部でアウグスティヌスの教えは,十七,八世紀のフランスのヤンセン派の人たちから強力な支援を受けました。彼らは非常に禁欲的な精選された形態のキリスト教を唱道し,貴族たちの間にさえ彼らの追随者がいました。
-