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多発する犯罪 ― 解決策はあるか目ざめよ! 2008 | 2月
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現行の抑止策について,スタントン・E・セイムナウ博士はこう述べています。「刑務所を経験すると,[犯罪者は]以前より抜け目がなく用心深くなることがある。とはいえ,他人を搾取する生き方はやめず,犯罪を続ける。累犯[犯罪への逆戻り]の統計に表われるのは,[再び]捕まるほど不注意な者だけである」。ですから,刑務所はしばしば犯罪修行の学校になり,本来の目的とは裏腹に,反社会的な技術を磨く手助けをしているのです。―7ページの「『犯罪の学校』?」という囲みをご覧ください。
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多発する犯罪 ― 解決策はあるか目ざめよ! 2008 | 2月
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[6,7ページの囲み記事/図版]
「2年以内に刑務所へ逆戻り」
この見出しのもとに,ロンドンのタイムズ紙は,英国において強盗や窃盗で刑に服した人の70%以上が2年以内に再び有罪判決を受ける,と報じました。多くの犯罪は薬物中毒者によるものです。その自滅的な習慣を維持するための多額のお金欲しさに犯罪に走るのです。
[7ページの囲み記事]
「犯罪の学校」?
「刑務所は犯罪の学校である」と,ジョン・ブレイスウェイト教授はUCLAロー・レビュー(英語)に書いています。スタントン・E・セイムナウ博士は,自著「犯罪者の心理」の中で,「大半の犯罪者が経験から学んでいるのは確かである」と述べています。しかし,社会が望む事柄を学ぶのではありません。同博士によれば,「刑務所では,より優れた犯罪者になる方法を学ぶ時間と機会がたっぷりある。……実際,犯罪者としての腕を上げる者もいる。犯罪にどっぷり手を染めながらも検挙されないだけのずる賢さを身に着けるのである」。
セイムナウ博士は後の章でこう述べています。「収監されても犯罪者の基本的な人格は変わらない。刑務所の外でも中でも,知り合いを増やし,“商売”の新たなこつを習得し,他の者に自分のやり方を幾らか伝授する」。ある若い犯罪者は,「投獄されて,犯罪の教師になる資格を得た」と語りました。
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