どうすればストレスに対処できるだろう

ストレスに対処するのは，重いコンテナを引っ張って走るのに似ています。大型トラックなら，楽に引っ張れます。でも，普通の乗用車だと，そうはいきません。無理に引っ張ろうとすれば，すぐにエンジンが壊れてしまうでしょう。それと同じで，ストレスが重すぎるとあなたの“エンジン”も壊れてしまうかもしれません。

どうしたらいいでしょうか。オーバーヒートを避けるには，積み荷を軽くするか，エンジンをパワーアップする必要があります。その二つを両方とも行なえます。考えてみましょう。

積み荷を軽くする

問題: 予定を詰め込みすぎる。

「しなくちゃいけないことがある時に，手伝いを頼まれたり，何かに誘われたりします。相手をがっかりさせたくはありません」。―カリーナ。a

対策: “ノー”と言えるようになる。

「知恵は，慎みある者たちと共にある」と聖書は述べています。（箴言 11:2）慎みがあるとは，自分の限界をわきまえているということです。慎みがあれば，“積み荷”が重すぎる時に断わることができるでしょう。

もちろん，家で割り当てられている仕事をするよう親から言われた時などは，“ノー”と言うべきではありません。でも，人から言われるままに積み荷を増やしていくなら，やがて疲れ切ってしまうでしょう。どんなに大きなトラックでも，最大積載量は守らなければなりません。

アドバイス: 断わりにくい時は，「あとで返事をしてもいい？」と言えます。そして，はっきりした返事をする前に，『それをするのに必要な時間と体力があるだろうか』と考えます。

問題: 先延ばしにしてしまう。

「難しそうなことだと，ついつい先延ばしにしてしまいます。でも，やらなきゃいけないっていうことは分かっているので，気になります。結局，やり始めるんですけど，追いまくられてるみたいで，すごくストレスになります」。―ゼリーナ。

対策: 一度に終わらない仕事でも，すぐに取りかかる。

「自分の務めを怠ってはなりません」と聖書は述べています。（ローマ 12:11）難しい仕事を先延ばしにして，もっと大変にしてはなりません。早く片付けたほうがよいのではありませんか。

やる気を出すために，To Doリストを作りましょう。大きな仕事は小分けにします。キャロルはこう言います。「リストはお勧めです。一番嫌いな仕事から順に書いて，終わったものを消していくと気が楽になります。思ったよりも早く，楽しい仕事に移れます」。

アドバイス: なかなかやる気になれないなら，タイマーを10分くらいにセットして仕事を始めてみましょう。タイマーが鳴るころには，その時間分の仕事が終わっています。いったん始めると，続きをするのが意外なほど楽になるでしょう。

エンジンをパワーアップする

健康管理を心がける。

専門家も認める点ですが，健康的な食事をし，定期的に運動し，良い睡眠を取るなら，より多くの仕事をこなせます。b 健康管理と言っても，そんなに難しくありません。ちょっとしたことから始めればよいのです。例えば，睡眠については，こんなことができます。

1. 十分な睡眠を取る。少なくとも学校や仕事に行く日は，就寝時間と起床時間を決めておく。

2. 寝る前にリラックスするための時間を取る。就寝前の3時間は運動を控える。寝る時間が近づいたら，油っこいスナックやカフェインは避ける。

3. 寝室を静かで暗い快適な状態にする。

サポートしてもらう。

遠慮せずに親や友達に助けてもらいましょう。専門家の研究によると，感情的な支えがあれば，ストレスによる心臓や血管や免疫系へのダメージが減少します。

聖書もこう述べています。「人の心の煩い事はこれをかがませ，良い言葉はこれを歓ばせる」。（箴言 12:25）「煩い事」に押しつぶされそうな時，真の友が「良い言葉で」励ましてくれるなら，頑張ろうという気持ちがわいてくるでしょう。

ストレスに対処するためにほかにも何ができるか，知りたいですか。エホバの証人の発行した「若い人が尋ねる質問 ― 実際に役立つ答え」第1巻と第2巻の次のような章を見てください。

第1巻

• 18章: 学校でのストレスにどう対処できるだろう

• 21章: どうすれば時間をうまく使えるだろう

第2巻

• 26章: どうすれば感情をコントロールできるだろう

• 27章: 完璧でないといけないと思うのはなぜだろう