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市民であっても異国の者であっても,神はあなたを迎え入れてくださる!ものみの塔 1992 | 4月15日
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預言における異国の者たち
18 どんな出来事があって,イスラエルはバビロンへの流刑から帰還しましたか。
18 時をさかのぼって,イスラエルが律法契約下にありながらその契約に不忠実であった時代に戻ってみると,神がバビロニア人を用いてイスラエルを荒廃させる決定を下されたことが分かります。西暦前607年,イスラエルは70年間の捕囚状態に置かれました。そののち,神はその国民を買い戻されました。総督ゼルバベルの指導のもとで,生来のイスラエルの残りの者は自分たちの土地に戻りました。バビロンを征服したメディア人とペルシャ人の支配者たちは,流刑から帰還する者たちに必要な物を与えて援助さえしました。イザヤ書はこのような事態の進展を予告していました。(イザヤ 1:1-9; 3:1-26; 14:1-5; 44:21-28; 47:1-4)また,エズラはその帰還に関する歴史上の詳細を伝えています。―エズラ 1:1-11; 2:1,2。
19 イスラエルの帰還に関連して,異国の者たちが加わるようになるというどんな預言的な指摘がありましたか。
19 さらにイザヤは,神の民の買い戻しと帰還を予告した際に,次のような驚くべき預言をしました。「諸国民は必ずあなたの光のもとに,王たちはあなたの輝き出るその輝きのもとに行くであろう」。(イザヤ 59:20; 60:3)この預言には,ソロモンの祈りと一致して個々の異国の者が迎え入れられるということ以上の意味があります。イザヤは身分に関する異例の変化に言及していました。「諸国民」がイスラエルの子らとともに奉仕することになっていたのです。「異国の者たちは実際にあなたの城壁を築き,その王たちはあなたに仕えるであろう。わたしは憤りをもってあなたを打つが,必ず善意をもってあなたを憐れむからである」とある通りです。―イザヤ 60:10。
20,21 (イ)現代,捕囚からのイスラエルの帰還と類似したどんな出来事が見られますか。(ロ)その後,どのように『息子たちと娘たち』が霊的イスラエルに加えられましたか。
20 イスラエルが流刑になったこと,および流刑から帰還したことと多くの点で類似した出来事が,現代,霊的イスラエルに関して見られます。第一次世界大戦以前,油そそがれたクリスチャンの残りの者は神のご意志と完全には一致していませんでした。例えば,彼らはキリスト教世界の諸教会から持ち込まれた幾つかの見解や習慣を固守していました。そして,戦時のヒステリックな興奮状態の期間中,僧職者の扇動もあって,霊的イスラエルの残りの者の中で指導的な立場にいた人々が不当にも投獄されました。戦後,西暦1919年に,それら文字通りの獄にいた油そそがれた者たちは釈放され,無実の罪は晴らされました。それは,偽りの宗教の世界的な帝国である大いなるバビロンへの捕らわれから神の民が解放されたことの証拠となりました。神の民は,霊的パラダイスを築き上げて,そこを満たすために出て行きました。―イザヤ 35:1-7; 65:13,14。
21 このことはイザヤの記述の中で示されていました。「彼らはみな集められた。彼らはあなたのもとに来た。あなたの息子たちは遠くからやって来る。脇腹に抱えられて世話を受けるあなたの娘たちも。その時,あなたは見て,必ず光り輝き,あなたの心臓は実際にわなないて広がるであろう。海の富があなたのもとに向かうからである。諸国民の資産もあなたのもとに来る」。(イザヤ 60:4,5)続く何十年かの間に,『息子たちと娘たち』が引き続き入って来て,霊的イスラエルの中の最後に残った場所を満たすために霊で油そそがれました。
22 どのようにして「異国の者たち」が霊的イスラエル人と共に働くようになりましたか。
22 では,『実際にあなたの城壁を築く異国の者たち』についてはどうですか。このことも現代に生じました。14万4,000人を召すことが完了に近づくにつれ,すべての国民から来た大群衆が,霊的イスラエルと共に崇拝を行なうために群れをなして集まり始めました。これら後から来た人々は,楽園となった地上での永遠の命という聖書に基づく期待を抱いています。忠実な奉仕を行なう最終的な場所は異なっているとしても,彼らは王国の良いたよりを宣べ伝える業において油そそがれた残りの者を喜んで援助します。―マタイ 24:14。
23 「異国の者たち」は油そそがれた者たちをどの程度まで援助してきましたか。
23 今日,「異国の者たち」である400万人以上の人々が,『市民権が天にある』人々の残りの者と共に,エホバに対する自分たちの専心を実証しています。老若男女を問わず,彼らの中の多くの人が開拓者として全時間の宣教奉仕を行なっています。6万6,000以上の会衆の大部分では,そのような異国の者たちが長老や奉仕の僕としての責任を担っています。残りの者はそのことを歓び,イザヤの言葉の成就を目にしています。「よそからの者たちが実際に立って,あなた方の羊の群れを牧し,異国の者たちはあなた方の農夫やぶどう栽培者となる」― イザヤ 61:5。
24 過去において神がイスラエルや他の国民を扱われた仕方から励みを得られるのはなぜですか。
24 ですから,あなたが地上のどの国の市民,移民,難民であるとしても,あなたには,全能者が心から迎え入れてくださる霊的な異国の者になるという壮大な機会があります。全能者が迎え入れてくださるなら,そこには現在,そして永遠の将来にわたってその方への奉仕における特権を享受するという見込みがあるのです。
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エホバの備え,「与えられた者たち」ものみの塔 1992 | 4月15日
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イスラエル人がバビロンから帰還する
4,5 (イ)どんなイスラエル人がバビロンへの流刑から帰還しましたか。(ロ)現代において,どんな出来事が流刑からのイスラエル人の帰還に対応しますか。
4 エズラとネヘミヤは,総督ゼルバベルに率いられたイスラエル人の残りの者が,真の崇拝を回復するためにバビロンから自分たちの土地へ帰還したときの様子を述べています。どちらの記述も,それら帰還者の合計が4万2,360人であったことを伝えています。そのうちの相当数は「イスラエルの民の人々」でした。二つの記述は次に祭司を列挙しています。そしてそのあとに,レビ人の歌うたいと門衛を含む,およそ350人のレビ人が続きます。エズラとネヘミヤは,イスラエル人と思われる,さらに何千人かの人たちのことも記述しています。それらの人たちは祭司でさえあったかもしれませんが,自分の系図を確証することができませんでした。―エズラ 1:1,2; 2:2-42,59-64。ネヘミヤ 7:7-45,61-66。
5 これらの,流刑に処せられたのちにエルサレムとユダに帰還したイスラエルの残りの者は,神に対する際立った専心と,真の崇拝に対する心からの専念を示しました。すでに述べた通り,ちょうどそれに対応する出来事が,現代,1919年に大いなるバビロンの捕らわれから出て来た霊的イスラエルの残りの者に関して見られます。
6 今日,神は霊的イスラエル人をどのように用いてこられましたか。
6 1919年に解放されて以来,キリストの油そそがれた兄弟の残りの者は真の崇拝において熱心に前進してきました。エホバは,「神のイスラエル」を構成する14万4,000人の最後の者たちを集めようとする,彼らの努力を祝福してこられました。(ガラテア 6:16。啓示 7:3,4)油そそがれた残りの者は,一つのグループとして,命を与える霊的な食物を豊かに備えるために用いられている「忠実で思慮深い奴隷」級を構成します。そして彼らは,その食物を全世界に分配するため,骨折って働いてきました。―マタイ 24:45-47。
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