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  • 現代の宗教はどれほど実際的ですか
    ものみの塔 1987 | 10月1日
    • 現代の宗教はどれほど実際的ですか

      「わたしは,寝室へ行く途中で聖書を自分の部屋にほうり込み,もう二度と聖書を手にすることも,別の教会を探すこともないだろう,と考えました。6年ほど助けを探し求めたのですが,それでも見いだせなかったのです」。

      コンピューター・オペレーターで26歳のロナルドは,何度か苦しい経験をしたために,自分の生活がめちゃめちゃになりそうで心配でした。宗教には実際的な価値がないように思えました。「もう宗教はたくさんだ」とロナルドは言いました。

      ロナルドのように,宗教に失望する人は少なくありません。あなたはいかがですか。宗教は,人々がより良い仕事仲間・隣人・夫・妻・親・子供となるように,実際的な助けや導きを与えてきたと思いますか。宗教は人々の間に平和と一致を生み出す力となってきましたか。人々が人生の目的を理解するよう助けてきましたか。人々の思いや心に,将来への確かな希望を植え付けましたか。

      実際的な導きが欠けている

      この複雑な世界に住む人々には,賢明で明確な導きが必要です。人々はそれを,霊的な指導者たちに期待できますか。ある女性は雑誌のコラムニストにあてた手紙の中で,次のような不満を述べていました。

      「わたしたちがいま教会で聞かされることといえば……もうかなりの間愛のことばかりです。……『汝殺すべからず』,『汝盗むべからず』その他の『汝なすべからず』はみなどうなったのでしょう。事柄によっては,絶対にしてはいけない,ということをしばしば思い出させていただく必要があります。……『罪』という言葉さえ,もうあまり耳にしなくなりました。卑わい語でもあるかのように避けているみたいです」。

      宗教関係のカウンセラーたちはあまりにも手ぬるく,あまりにも甘くなりすぎた,と感じている人たちがいることは明らかです。そのような霊的導きには強さがありません。そういうカウンセラーたちは,患者が抱えている問題をいい加減に扱い,効力を弱めた薬を処方する医者に似ています。そのような怠慢の原因はどこにあるのでしょうか。

      危機にある職業

      自分自身の問題に打ちひしがれている人は,ほかの人たちを助けることに多くの時間は費やせません。報道機関の伝えるところによると,職業上の問題や個人的な問題に悩む僧職者の数が次第に増えています。例えば次のような例があります。

      ユダヤ教の教師に関する研究を大学で4年間行なった臨床心理学者のレスリー・R・フリードマン博士は,「ストレスや強度の疲労は今日多くの職業に見られ,別に珍しくはないが,ユダヤ教教師以上にそれが深刻になっている人々はほかにいない」と述べています。

      「もしわたしに息子がいるとしたら,わたしはその息子を司祭にさせたいと思うだろうか。残念ながら,ノーと答えなければならない」と,司祭のウィリアム・ウェルズは,司祭が抱える問題に関するある報告書の中で述べています。どうしてでしょうか。「今日のローマ・カトリックの司祭職のように,紛争や混乱や不確実さに」悩まされている職業に就くことを考えるよう,若者に勧めることはわたしにはできない,と同司祭は言いました。

      スウェーデンの国教会であるルーテル教会の牧師たちも問題を抱えています。スウェーデンのある日刊紙は,「牧師たちは心理的な問題を抱えている。深刻なケースは自殺に至る。……聖職は危機に陥っている」と伝えています。

      妨害となる不一致

      宗教指導者たちが,疲労と分裂をもたらす戦争に関与している国では,それら指導者たちの注意は,人々の霊的な必要を満たすことには注がれず,他の方向にそれています。また彼らは,人的資源や,物質面での人々の福祉に活用できたはずの金銭を浪費した責任も,一部負わねばなりません。

      宗教への信頼感をなくし,宗教に無関心になった人々は世界中にいます。スウェーデン・フィンランド・ドイツ・英国・イタリア・米国などでは,教会員や教会へ行く人の減少が報告されています。

      あなたは,ロナルドのように,宗教はもうたくさんだと考えている人の一人ですか。しかし,実際的な価値があることを多くの人に証明してきた宗教は本当にないのでしょうか。次の記事はこの点を取り上げています。

  • 本当の宗教を見つけることができますか
    ものみの塔 1987 | 10月1日
    • 「殺人的な性向」が消え去った

      ロナルドはこう書いています。「真理[聖書の教え]を学んでまず最初に得た益は,自分の気性を以前よりよく制御できるようになったことでした。わたしは長い間武道をやっていました。……日に6時間から8時間練習をするのが習慣でしたが,いつも殺人的な性向が助長されるように感じました」。

      けんかをしたり殺したりするのは,仲間とのいさかいを解決する効果的な方法ではありません。ですから,有益な宗教は平和をもたらす力です。聖書はローマ 12章18節で,「すべての人に対して平和を求めなさい」と述べています。エホバの証人は人と戦う目的で自分の体を訓練することも,護身のために銃の使い方を習うこともしません。エホバの証人が,戦時でも平和的で中立の立場を保つことは,世界中に知られています。

      そのような宗教の持つ実行力または潜在力を見て,ローマ・カトリックのある尼僧は,イタリアの一教会誌に,「もしわたしたちがみな,ある朝,……エホバの証人たちのように,二度と武器は取らないという固い決意で目覚めたなら,世界はどんなに変わることだろう」と書きました。

      エホバの証人の間のこの平和的な態度は,208の国や地域で,300万人を超える人々の世界的な兄弟関係を作り上げることに寄与しました。国籍,人種,社会的地位などにかかわりなく,エホバの証人は互いに相手を真の友として扱います。この態度は,冷淡な世の中で非常に実際的です。助けを必要とする時には特にそうです。エホバの証人で,スウェーデンに住むイバという若い女性は,次のような経験をしました。

      ギリシャを旅行していた時にイバは髄膜炎にかかりました。意識を失った上に敗血症状と内出血を起こしていたので,急きょアテネの病院に送られました。アテネにはイバの知人は一人もいませんでした。スウェーデンにいるイバの父親には電話で連絡が取られました。父親は地元のエホバの証人の会衆の長老に電話をしました。それでその長老は,アテネに住む,自分の知っている証人に電話をしました。すると,イバが一度も会ったことのないギリシャ人の信仰の仲間たちが,早速駆けつけてくれました。

      このことで思い出すのは,一致と思いやりが不可分であることを示す,使徒パウロの用いた一つの例えです。パウロはコリント第一 12章25節と26節の中でこう述べています。『体に分裂がないように,その肢体が互いに対して同じ気づかいを示すようにされました。一つの肢体が苦しめば,ほかのすべての肢体が共に苦しみます』。

      イバがギリシャで経験したのはまさにそれでした。イバの新しい友人たちは,ほとんど3週間近く,付ききりで看病してくれました。イバは回復して家に帰りましたが,「愛で結ばれた兄弟関係のありがたさを,身をもって経験しました」と語りました。

      「あの余分の収入」も欲しくなくなった

      ロナルドの手紙にもどりましょう。新しい信仰が,自分の気性を制御し,例の「殺人的な性向」を除き,もっと温和になるのにどう役立ったかを述べたあと,ロナルドは,聖書の教えを知ってから,仕事と金銭について釣り合いのとれた見方ができるようになったと述べています。「雇い主にとって私は一番優秀なコンピューター・オペレーターでした。それで家族や友人と過ごすこともせずに,ひたすら残業を行ない,夜間の仕事を7年以上も続けました。いつもあの余分の収入が欲しかったのです」と,ロナルドは言っています。

      「あの余分の収入」に対するそういう欲望は,長い間には有害なものとなり,それも致命的なものになりかねません。「金銭を安全の保障と見る人もいれば,力とみなす人もいる。金があれば愛が買えると考える人たちもいる。さらに別の人々にとっては,金銭は競争と勝利を意味する」と,精神科医のジェイ・ローリヒは述べています。この精神科医に相談する人はほとんどが,ニューヨーク市のウォール街から来る,金融業の経営幹部です。

      サイエンス・ダイジェスト誌の一記事はこの言葉を評して,「金があればこうした事柄が可能だという考えは……無気力,不眠症,心臓発作,配偶者や子供たちとのいざこざ,などを招くことが少なくない」と述べています。聖書は,「あなた方の生活態度は金銭に対する愛のないものとしなさい」と助言しています。ロナルドはこの助言を学び,自分の生活に当てはめました。そして非常に有益であることを知りました。―ヘブライ 13:5。

      仕事に対する正しい見方

      金銭を追い求める人は,職場での出世をあせりがちです。そうなると,ごく健康な人でもひどいストレスや感情的な葛藤が生じ,自殺に至ることさえあります。「ある男性は,朝出勤してみると自分のデスクがなくなっていたので,ビルの屋上に上がって身を投げた」ということです。ダグラス・ラビエ博士は,US・ニューズ・アンド・ワールド・リポート誌とのインタビューで,職業と感情的な問題との関連が取り上げられたときにこの話をしました。

      「必要なのは,もっと進んだ,職業一点張りでない生活を送ることである。釣り合いのとれた生活を望む人は,適切な食事,休息,運動などに加えて,もっと多くのことを家族と共に行ない,自分にとって喜びとなる,職業とは無関係の能力を養うことを考える必要がある」と,ラビエ博士は言います。

      エホバの証人は,仕事と金銭について釣り合いを保つことを聖書から学びます。伝道の書 4章4節と6節は,「互いに対する対抗心」がつきものの苦しい仕事について述べたあと,「一握りの憩いは,二握りの骨折りと風を追うことに勝る」と言っています。ロナルドはこれが実際的な知恵であることを知りました。自分の霊的な関心事や家族や友人のためにもっと多くの時間が使えるよう,世俗の仕事を減らしました。

      以前よりも幸福な家族生活

      次にロナルドは,結婚や家族生活に関する聖書の助言が,家族というものの置かれている状況に,より賢明に対処する助けになった,と手紙に書いています。多くの国で家族生活が廃れかかっているかに見える現在,これは非常に大切な点です。先進工業国からの報告によると,結婚は減少し,離婚は増え,出生率は低下しています。

      これは油断のならない傾向です。というのは,家庭こそ人間の最も基本的な必要を幾らか満たすことのできる場だからです。オーストラリアのシドニー・モーニング・ヘラルド紙は2,000人を対象にした調査で,仕事・家族・友達・レジャー活動・財産・宗教のうち,最大の満足を与えるものは何か,という質問をしました。圧倒的大多数が「家族」を第1に挙げました。

      エホバの証人は,自分の家族の強さを保つことに関心を払います。例えば,過去わずか5年間に,「ものみの塔」と「目ざめよ!」の2誌(100を超える言語で,両誌合わせて約2,200万部発行されている)は,家族生活の中で生まれるさまざまな状況に対処する方法について実際的な記事を60余り掲載しました。人々が自分の家族を,賢明に,思いやりを込めて世話をするよう助ける,聖書に基づいた宗教が実際的であることに疑問の余地はありません。

      “なぜか”という大きな疑問の答えを得た

      ロナルドは手紙の結びにこう述べています。「新聞を読むとき,ニュースを見るとき,仕事仲間と話すとき,あるいは自分の信仰についてほかの人たちに語るとき,よく頭に浮かぶことが一つあります。それは自分がエホバの証人であるために,世界で人々が最もよく尋ねる質問の一つ,つまり日常の諸問題をはじめとして,なぜこんなにも犯罪や暴力,不道徳,病気,騒乱が多いのか,という質問に対する答えを持っているということです。この体制と体制が抱える諸問題は一時的なものであることを知った時,肩から重い荷が取り除かれたような気持ちでした」。

      聖書は,混迷した今日の世界情勢の背後に何があるかを明らかにしています。この地球を人類のための楽園の住みかとするという,神の最初の目的がまだ実現していない理由も説明しています。また,妨害となっている影響力をすべて神が取り除いて,人々が永久に楽しめる,永続する楽園を確立してくださることについても説明しています。―ペテロ第二 3:9-13。

      宗教が実際的な価値を持つものであるためには,良い実を結ばなくてはなりません。その宗教は良い人たちを生み出さなければなりません。また,地上がなぜ今日のような状態になってしまったのか,その理由を説明できなければなりません。そして,将来に対する確かな希望を,人々の思いと心に植え付けなければなりません。ロナルドはそのような宗教を探していました。そして見つけました。あなたにも同じ機会が開かれています。―マタイ 7:17-20。

      [5ページの図版]

      本当のクリスチャンは互いを真の友として扱う

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