-
受け入れられる時聖書に対する洞察,第1巻
-
-
この預言がもともと回復の預言として適用されたことは,霊的な捕らわれからの解放,ならびに神の全面的な恵みへの回復の時に対する適用もあることを示唆しているようです。―詩 69:13-18と比較。
恵まれた時代に『霊的なイスラエル』に入る機会が自分たちに開かれていることを認識しなかった生来のユダヤ人に対し,パウロは,自分はユダヤ人以外の国民のほうに向かうと告げ,その根拠としてイザヤ 49章6節を引用してこう述べました。「事実,エホバは次のような言葉でわたしたちに命令を課しておられます。『わたしはあなたを任命して諸国民の光とした。地の果てにまであなたが救いとなるためである』」。(使徒 13:47)「時」や「日」という語は一時的なことを示唆する表現ですから,緊急性を,またその終わりが来て神の憐れみと救いが控えられてしまう前のふさわしい期間,または恵まれた時節を賢明に活用する必要性を言外に含んでいます。―ロマ 13:11-13; テサ一 5:6-11; エフェ 5:15-20。
-
-
受け入れられる時聖書に対する洞察,第1巻
-
-
受け入れられる時
(うけいれられるとき)(Acceptable Time)
コリント第二 6章2節で,使徒パウロは次のように述べるイザヤ 49章8節の預言から引用しています。「エホバはこのように言われた。『わたしは善意の時にあなたに答え,救いの日にあなたを助けた。わたしは絶えずあなたを保護した。あなたを民のための契約として与えるためであった。それは土地を復興させ,荒廃した世襲所有地を再び所有させ(るためであった)』」。もともとの背景において,この言葉はイスラエル国民を代表する,もしくはそれを擬人的に表わす人としてのイザヤに対して言われたもののようです。(イザ 49:3)これは明らかに回復に関する預言で,イスラエル人がバビロンから解放された時に最初の成就を見ました。その時,イスラエル人の捕らわれ人たちに,「出よ!」という呼び声がかけられました。その後,彼らは故国に戻り,荒廃した土地を復興させました。―イザ 49:9。
-