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権威はどうなっていますかものみの塔 1994 | 7月1日
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とはいえ,このことと,いわゆる王権神授説とを混同すべきではありません。王権神授説は政治支配者を教皇への服従から解放することをねらいとして後代に考え出されたものです。王権神授説では,王の支配権はローマ教皇を通してではなく,直接に神から与えられたものとされます。新カトリック百科事典はこう述べています。「教皇が国家元首に対して,宗教上の権力はもとより俗権さえ広く行使していた時に,国王は王権神授の観念により,王権が教皇権と等しく神から与えられたものであることを正当化できる立場を得た」。b
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権威はどうなっていますかものみの塔 1994 | 7月1日
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b カトリック百科事典は次のように述べています。「この『王権神授説』(王の権威であれ共和国の権威であれ,権威はすべて,神から与えられたものであるとする教理とは大いに異なる)をカトリック教会が支持したことは一度もない。宗教改革の際,この説はカトリック主義と真っ向から対立する様相を呈した。英国のヘンリー8世やジェームズ1世などの君主たちが,俗権ばかりか聖界の権威も完全に自分たちのものであると主張したからである」。
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