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ローマ人への手紙聖書に対する洞察,第2巻
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パウロが筆者であることについて真剣に異議が唱えられたことは全くなく,神聖な正典の一部としてのこの書の信ぴょう性も,この書を自分独自の教義にはめ込むことのできなかったある人たちを除き,ほぼすべての聖書学者によって認められています。実際この手紙は,霊感を受けた聖書の残りの部分と十分に調和しています。事実,パウロがヘブライ語聖書から多数引用し,他の方法でもヘブライ語聖書に幾度も言及しているため,これはヘブライ語聖書とキリストの教えに非常にしっかり根ざした手紙である,と言うことができます。
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ローマ人への手紙聖書に対する洞察,第2巻
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英国の聖書学者ウィリアム・ペイリ博士はローマ人への手紙の信ぴょう性について注解し,こう述べました。「真実の聖パウロが真実の改宗者たちに書いたものであれば,当然のこととして,何とか彼らを自分の説得に同調させたいという切なる願いが生じるものである。しかるに,筆者の態度には,もしそう呼んでよいのであれば,真剣さと豊かな個性が見られる。それは,冷酷な偽者には考え出すことも十分につとめ上げることもできないものだと私は理解している」―「パウロの時間論」,1790年,50ページ。
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