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ロシア2008 エホバの証人の年鑑
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質の高い翻訳の必要
1929年から「ものみの塔」誌の幾つかの号で,英語とロシア語両方の知識を持つ,資格ある翻訳者の必要に関する発表がなされました。例えばロシア語の「ものみの塔」誌,1930年3月号には,次の発表文が載りました。「英語をロシア語に翻訳するために,英語の知識を持ち,ロシア語に堪能な,資格ある献身した兄弟が必要」。
エホバはその必要をご覧になり,様々な国で翻訳者が見つかりました。その一人に,アレクサンドル・フォルストマンがいます。フォルストマン兄弟はラトビアに住む熱心な翻訳者で,すでに1931年に,ロシア語に翻訳した記事をコペンハーゲンにあるデンマーク支部を通して世界本部に送っていました。兄弟は十分な教育を受けており,英語とロシア語に堪能で,聖書文書を速く翻訳することができました。当初,兄弟は未信者の妻と子どもを養うために世俗の仕事をしていたので,翻訳には週に数時間しか充てていませんでした。1932年12月,フォルストマン兄弟は全時間の翻訳者になります。1942年に亡くなるまでその奉仕を行ない,パンフレットや小冊子や書籍を翻訳しました。
兄弟たちは,やがて王国の業がロシアで合法化されると信じ,質の高い翻訳によるロシア語の出版物を備えることに鋭い関心を抱いていました。北ヨーロッパ事務所の監督ウィリアム・デイは,ラザフォード兄弟にあてた手紙の中でこう書いています。「間もないことに違いありませんが,ロシアの門戸が開かれる時,1億8,000万の人々に提供できる優れた翻訳の出版物があるのは望ましいことです」。
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ロシア2008 エホバの証人の年鑑
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ラトビア支部の指導のもとで,聖書文書がロシア語に翻訳されました。
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ロシア2008 エホバの証人の年鑑
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[84ページの図版]
アレクサンドル・フォルストマンは10年近く,パンフレット,小冊子,書籍をロシア語に翻訳した
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