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聖書の8番目の書 ― ルツ記『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
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筆者の名は述べられていませんが,恐らくそれはサムエルであったのではないかと考えられます。サムエルは「裁き人の書」も書いたとみなされますし,王たちの時代が始まったころの忠実な人として傑出した人物です。結びの数節は,ダビデが既に目立った地位にあったことを示しています。これらのことから,それが書かれたのは西暦前1090年ごろであった,と言えるでしょう。サムエルは,ユダの部族から出る「ライオン」に関するエホバの約束をよく知っており,またその部族のダビデに油をそそいでイスラエルの王とならせるためにエホバによって用いられた人ですから,ダビデに至る系図の記録をまとめることに深い関心を抱いていたに違いありません。―創世記 49:9,10。サムエル第一 16:1,13。ルツ 1:1,4; 4:13,18-22。
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