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サムエル記聖書に対する洞察,第1巻
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この使徒は,自分の書いたローマ人への手紙の中で,サムエル第二 22章50節と詩編 18編49節の両方に記されているダビデの詩から言葉を引用して,キリストがユダヤ人に対して宣教を行なわれたことにより神の約束の確かさが証拠だてられ,非ユダヤ人には『神の憐れみのゆえに神の栄光をたたえる』根拠が与えられたことを証明しました。(ロマ 15:8,9)ヘブライ 1章5節では,サムエル第二 7章14節のダビデに対するエホバの言葉が引用されてキリスト・イエスに適用されています。
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サムエル記聖書に対する洞察,第1巻
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詩編 2編は,ダビデがシオンの砦を攻め取った後にフィリスティア人がダビデを王座から引き降ろそうとしたその企てに言及しているようです。(サム二 5:17-25)詩編 60編の背景となっているのは,ハダドエゼルとの戦いの間に起きたエドム人とのいざこざです。(サム二 8:3,13,14)詩編 51編は,バテ・シバとの罪の許しを願い求めるダビデの祈りです。(サム二 11:2-15; 12:1-14)詩編 3編の基になっている出来事は,ダビデがアブサロムから逃れたことです。(サム二 15:12-17,30)恐らく,詩編 7編の歴史的背景となっている事件は,シムイがダビデをのろったことでしょう。(サム二 16:5-8)詩編 30編は,ダビデがアラウナの脱穀場に祭壇を建てたことに関連した出来事に言及しているのかもしれません。(サム二 24:15-25)詩編 18編とサムエル第二 22章とは並行記述であり,エホバがダビデをサウルや他の敵たちから救い出されたことと関係しています。
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サムエル記聖書に対する洞察,第1巻
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記録の率直さも際立っています。
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サムエル記聖書に対する洞察,第1巻
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ダビデ王の罪と家族内のいろいろな難しい問題(サム二 11:2-15; 13:1-22; 15:13,14; 24:10)などを暴露しています。
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サムエル記聖書に対する洞察,第1巻
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数々の預言の成就も,この記述の信ぴょう性を示す証拠となっています。
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サムエル記聖書に対する洞察,第1巻
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王権がダビデの家系にとどまったこと(サム二 7:16; エレ 33:17; エゼ 21:25-27; マタ 1:1; ルカ 1:32,33)などが関係しています。
この記録は聖書の他の部分と完全に調和しています。このことは詩編を調べるとき,特にはっきり認められます。詩編の多くは,サムエル記に記されている事柄によって意味が明らかになるのです。
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