-
アブラハムのような信仰を抱きなさいものみの塔 2001 | 8月15日
-
-
2,3 (イ)アブラムが妻の本当の身分を隠したのはなぜですか。(ロ)アブラムは,事態に対応する際,どのように妻に接しましたか。
2 創世記 12章11-13節にはこうあります。「間もなくエジプトに入ろうとしたとき,彼は妻サライにこう言うのであった。『さあ,お願いだ。わたしは,あなたが容姿の美しい婦人であるのをよく知っている。それできっと,エジプト人はあなたを見ると,「これはあの男の妻だ」と言うことだろう。そして,きっとわたしを殺し,あなたは生かしておくだろう。どうか,わたしの妹だと言っておくれ。あなたによってわたしが無事でいられるようにするのだ。わたしの魂はあなたのおかげで必ずや生き長らえられるだろう』」。サライは65歳を超えていましたが,依然として際立って美しい女性でした。そのため,アブラムの命が危険にさらされていました。a (創世記 12:4,5; 17:17)さらに重要な点として,エホバの関心事もかかわっていました。エホバは,地のすべての国民はアブラムの胤を通して自らを祝福するであろう,と述べておられたからです。(創世記 12:2,3,7)アブラムにはまだ子どもがいなかったので,生き延びることは非常に大切でした。
3 アブラムは妻に,あらかじめ二人で合意していた方策を用いることを伝えます。つまり,サライをアブラムの妹ということにするのです。ここで注目に値するのは,アブラムが,族長としての権威を有していたにもかかわらず,自分の立場に物を言わせて無理強いするのではなく,妻の協力と支持を引き出したという点です。(創世記 12:11-13; 20:13)この点でアブラムは,愛をもって頭の権を行使する夫たちの立派な模範であり,サライも,服する態度を示すことにより,今日の妻たちの模範となっています。―エフェソス 5:23-28。コロサイ 4:6。
4 今日の神の忠実な僕たちは,兄弟たちの命が危険にさらされる場合,どのように行動しますか。
4 サライは,自分はアブラムの妹だと言うことができました。実際にアブラムの異母姉妹だったからです。(創世記 20:12)さらにアブラムには,知る権利のない人々に情報を与える義務はありませんでした。(マタイ 7:6)現代の神の忠実な僕たちは,正直であるようにとの聖書の命令を心に留めています。(ヘブライ 13:18)例えば,法廷で宣誓を行なった後に偽証するようなことは決してしません。とはいえ,迫害や内乱の時など,兄弟たちの身体的または霊的な命が危険にさらされる場合には,「蛇のように用心深く,しかもはとのように純真」であるようにとのイエスの助言を心に留めます。―マタイ 10:16。「ものみの塔」誌,1996年11月1日号,18ページ,19節をご覧ください。
5 サライがアブラムの求めに進んで従ったのはなぜですか。
5 サライはアブラムの求めにどう応じましたか。使徒ペテロは,サライのような女たちが「神に望みを置いた」と記述しています。ですからサライは,関係している霊的な問題点を正しく理解することができました。また,夫を愛し,尊敬していました。それゆえ,「自分の夫に服し」,結婚していることを隠すようにしたのです。(ペテロ第一 3:5)言うまでもなく,そのためにサライは危険にさらされました。「アブラムがエジプトに入るとすぐ,エジプト人はその女を見て,彼女が非常に美しいのを知るのであった。そしてファラオの君たちも彼女を見て,彼女をファラオに推賞するようになった。そのため,この女はファラオの家に召し入れられた」。―創世記 12:14,15。
-
-
アブラハムのような信仰を抱きなさいものみの塔 2001 | 8月15日
-
-
a 「聖書に対する洞察」(エホバの証人発行)によれば,「古代のあるパピルス文書は,武装した者たちに,魅力的な女をつかまえて,その夫を殺すことを任じたファラオについて記しています」。ですから,アブラムの抱いた恐れは,度を越したものではありませんでした。
-