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蛇の正体を暴露するものみの塔 1988 | 9月1日
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蛇の正体を暴露する
「さて,まことの神の子らが入って来てエホバの前に立つ日となった。サタンも彼らのただ中に入った」― ヨブ 1:6。
1 (イ)サタンという名はどこから来ていますか。またその名にはどんな意味がありますか。(ロ)聖書中に「サタン」という語は何回出てきますか。それでどんな疑問が生じますか。
サタンという名はどこから来ているのでしょうか。その名にはどんな意味がありますか。聖書的な背景において,その名は,ש(スィーン),ט(テート),נ(ヌーン)というヘブライ語の三つの字母から成っています。この三文字に母音符号を加えると,「サタン」という語になります。学者のエドワード・ラングトンによると,この語は,「『反対する』,あるいは『敵対者となる,または敵対者として行動する』という意味の語根から来て」います。(ペテロ第一 5:8と比較してください。)聖書中にサタンの名は50回以上出てきますが,ヘブライ語聖書にはわずか18回だけ,しかも歴代誌第一,ヨブ記,ゼカリヤ書にしか出てきません。それで,人はいつからサタンの反逆と活動を知るようになったのか,ヘブライ語聖書の中でサタンに関する明確な啓示が最初に与えられたのはいつか,という疑問が生じます。
2 どんな質問の答えは,アダムとエバの反逆の直後には与えられませんでしたか。
2 聖書は,罪と反逆がどのように地上の中東のパラダイスの園に生じたかを,簡潔ながら深い意味を持った言葉で説明しています。(創世記 2,3章をご覧ください。)アダムとエバの反逆を助長したのが蛇であることは明らかにされていますが,蛇が発した声の背後にいた,力と理知を持つ者が本当はだれであったかについて,直接的な手がかりは与えられていません。それでもアダムは,長い時間をかけて,パラダイスのような公園から自分が追放されるという結果を招いたエデンでの出来事について熟考できました。―創世記 3:17,18,23; 5:5。
3 アダムは欺かれなかったとはいえ,どのように罪を犯しましたか。それによって,人類にどんな結果が及びましたか。
3 明らかにアダムは,動物が人間のような理知をもって話すわけではないことを知っていました。またアダムは,エバが誘惑される前に,神が何らかの動物を通して自分に話しかけたことはないのを知っていました。では,神に逆らうよう妻に告げたのはだれなのでしょうか。女は全く欺かれたがアダムは欺かれなかった,とパウロは述べました。(創世記 3:11-13,17。テモテ第一 2:14)恐らくアダムは,目に見えない何らかの被造物が,神への従順に代わる別のものを提供していたことを知っていたものと思われます。ところがアダムは,自分自身に蛇が近づいたわけではないのに,妻と共に不従順の道を歩むことを選びました。アダムが計画的に,また故意に取った不従順な行動は,完全さという鋳型を壊して罪という欠陥を招き入れ,死という予告どおりの有罪宣告を生じさせました。その上,サタンは蛇という代弁者を用いて,最初の人殺しとなりました。―ヨハネ 8:44。ローマ 5:12,14。
4,5 (イ)蛇に対して,どんな預言的な裁きが下されましたか。(ロ)その預言には,どんな謎が含まれていましたか。
4 エデンでの反逆によって,神から預言的な裁きが布告される結果になりました。その裁きには,完全に解明されるまでに数千年を要する「神聖な奥義」が含まれていました。神は蛇にこう言われたのです。「わたしは,お前と女との間,またお前の胤と女の胤との間に敵意を置く。彼はお前の頭を砕き,お前は彼のかかとを砕くであろう」。―エフェソス 5:32。創世記 3:15。
5 非常に重要なこの預言には幾つかの謎が含まれています。「女」とは実際にはだれのことでしたか。それはエバでしたか,それともエバよりも重要な意味を持つ象徴的な女のことでしたか。また,「女の胤」と『蛇の胤』はそれぞれ何を意味していましたか。蛇の胤と女の胤との間には敵意が置かれますが,その蛇とは,実際にはだれのことでしたか。これから討議するように,エホバはそれらの疑問に対する一層十分な答えがご予定の時に得られるよう定めておられたと言えるでしょう。―ダニエル 12:4およびコロサイ 1:25,26と比較してください。
天での反逆に関するさらに別の証拠
6 大洪水の直前に,天での反逆を示すどんな証拠が見られましたか。
6 聖書の歴史が進むにつれ,人間よりも高い次元の生命体が反逆したことを示す別の証拠が,大洪水の直前に,つまり人間が罪に陥ってから約1,500年後に明示されました。聖書の記録には,「まことの神の子らは人の娘たちを見,その器量の良いことに気づくようになった。そして彼らは自分たちのために妻を,すべて自分の選ぶところの者をめとっていった」と記されています。そのような不自然な結合から生まれた混血の子孫は,「ネフィリム」,「昔の力ある者たち,名ある人々」として知られていました。(創世記 6:1-4。「まことの神の子ら」の実体を知るために,ヨブ 1:6と比較してください。)2,400年ほどたってから,ユダはこの出来事について簡潔な注解を加え,「また……そのあるべき居所を捨てたみ使いたちを,[神は]大いなる日の裁きのために,とこしえのなわめをもって濃密な闇のもとに留め置いておられます」と書きました。―ユダ 6。ペテロ第二 2:4,5。
7 興味深いことに,人間の悪にもかかわらず,聖書中の歴史書の多くには何が欠落していることが分かりますか。
7 大洪水前のその時点では,『人の悪が地にあふれ,その心の考えのすべての傾向が終始ただ悪に向かって』いました。しかし,霊感を受けて記された創世記の中で,サタンがみ使いの反逆と人間の邪悪さの背後にある強力な影響力として明確にされることはありませんでした。(創世記 6:5)確かに,民が常に偶像礼拝と偽りの崇拝に逆戻りしていたイスラエルとユダの国民の歴史のどこを見ても,裁き人の書,サムエル記,列王記など,聖書中の霊感による書の中で,それらの出来事の背後にある見えない影響力として,サタンの名が挙げられていることは全くありません。サタンが『地を行き巡って』いたことを自分で認めているにもかかわらず,そうなっているのです。―ヨブ 1:7; 2:2。
8 ヨブは自分の苦しみにサタンが荷担していたことを初めから知っていましたか。どうしてそれが分かりますか。
8 ヨブとその試練に関する重要な記述について考えてみても,ヨブが自分の試みを敵対者であるサタンのせいにしていないことがよく分かります。ヨブはその時,自分の行状の結末にすべてがかかっていたその論争を知らなかったようです。(ヨブ 1:6-12)自分の身に危機が突然生じたのは,サタンがエホバのみ前でヨブの忠誠に挑戦したためであることを,ヨブは理解していませんでした。そのため,ヨブの妻が,「あなたはなおも自分の忠誠を堅く保っているのですか。神をのろって死になさい!」と述べてヨブを非難した時,ヨブはただ,「わたしたちはまことの神から良いことだけを受けて,悪いことは受けないのだろうか」と答えました。ヨブは自分の試練の本当の源を知らなかったので,試練を神からもたらされたもの,それゆえに受け入れるべきものとみなしたようです。こうしてこれは,ヨブの忠誠に関する非常に厳しい試みとなりました。―ヨブ 1:21; 2:9,10。
9 モーセについて,道理にかなったどんな質問を提起できますか。
9 ここで一つの質問が生じます。モーセはヨブ記を書いたので,サタンが地を行き巡っていることを知っていたとわたしたちは考えますが,もしそうなら,やはりモーセが書いたモーセ五書のどの書にもサタンの名前が出てこないのはなぜでしょうか。そうです,ヘブライ語聖書の中で,サタンに言及する箇所がこれほど少ないのはなぜですか。a
サタンは部分的に暴露される
10 ヘブライ語聖書の中で,サタンに対する暴露はどのように部分的に終わっていますか。
10 エホバは悪霊の霊感を受けた活動を糾弾されますが,ヘブライ語聖書の中で敵対者サタンに対する暴露が部分的に終わるようにされたことには,エホバの知恵が見られます。また,そのようにされたことには,もっともな理由があったと言えるでしょう。(レビ記 17:7。申命記 18:10-13; 32:16,17。歴代第二 11:15)ですから,ヘブライ人の筆者たちは,サタンと,天におけるサタンの反逆的な役割についてある程度の知識を持っていたはずですが,彼らが霊感を受けていたのは,神の民の罪と周囲の諸国民の罪を明示して暴露し,自分たちの邪悪さに抵抗するよう勧めるためにすぎませんでした。(出エジプト記 20:1-17。申命記 18:9-13)サタンの名はまれにしか出てきません。
11,12 ヘブライ語聖書の筆者たちが,サタンとその影響力を知らないわけではなかったとどうして分かりますか。
11 霊感を受けていたヘブライ人の聖書筆者たちは,エデンでの出来事,「まことの神の子ら」の堕落,ヨブ記の記述などを知っていたので,サタンという超自然的な悪い影響力を知らずにいたわけではありません。西暦前6世紀の後半に書いた預言者ゼカリヤは,大祭司ヨシュアの幻を見ました。その中で「サタンは,彼に抵抗しようとしてその右に立っていた。その時,エホバのみ使いがサタンに言った,『サタンよ,エホバがあなたを叱責されるように。……エホバがあなたを叱責されるように』」と記されています。(ゼカリヤ 3:1,2)さらに書士のエズラも,西暦前5世紀にイスラエルとユダの歴史を書き,「サタンがイスラエルに逆らって立ち上がり,ダビデを駆り立ててイスラエルを数えさせようとした」と述べました。―歴代第一 21:1。
12 ですから,聖霊はゼカリヤの時代までに,聖書の中でサタンの役割を以前よりも明確にしていました。しかし,この悪しき被造物が神の言葉の中で完全に暴露されるまでには,なお5世紀が経過することになっていました。聖書的な根拠に基づき,その時期にサタンが十分に暴露されたと言えるどんな理由を挙げることができますか。
謎を解く鍵
13-15 (イ)ヘブライ語聖書の中でサタンが部分的に暴露されている理由を理解する鍵となるのは,どんな基本的な真理ですか。(ロ)イエスの到来に伴い,サタンはどのように白日の下にさらされましたか。
13 神の言葉に対する信仰を抱くクリスチャンにとって,ここで挙げた,あるいは前に挙げた質問に答えるための基本的な鍵は,聖書をあたかも単なる優れた文学であるとか,人間の非凡な才能の所産にすぎないと考えて高等批評に求めても,そのようなところにはありません。その鍵は,聖書の二つの基本的な真理の中に示されています。まず第一に,ソロモン王が書いたとおり,「義なる者たちの道筋は,日が堅く立てられるまでいよいよ明るさを増してゆく輝く光のよう」です。(箴言 4:18。ダニエル 12:4; ペテロ第二 1:19-21と比較してください。)真理は,必要に応じて,またそうした真理を吸収できる神の僕たちの能力に応じて,神のご予定の時に神の言葉の中で徐々に啓示されます。―ヨハネ 16:12,13。ヨハネ 6:48-69と比較してください。
14 二つ目の基本的な真理は,使徒パウロがクリスチャンの弟子テモテに書き送った言葉の中に含まれています。「聖書全体は神の霊感を受けたもので,教え……るのに有益です。それは,神の人が十分な能力を備え,あらゆる良い業に対して全く整えられた者となるためです」。(テモテ第二 3:16,17)神の子イエスはサタンを暴露することになっており,それは聖書に記されることになっていました。そうした方法によりクリスチャン会衆は,サタンに対して堅く立ってエホバの主権を支持するよう整えられるのです。―ヨハネ 12:28-31; 14:30。
15 創世記 3章15節の謎は,それらの真理を基盤として,長い時間をかけて解明されてきました。神の聖霊つまり活動力の指示のもとで,ヘブライ語聖書は来たるべきメシア,つまり胤にかすかな光を投げかけました。(イザヤ 9:6,7; 53:1-12)それに対応するように,ヘブライ語聖書には,神の敵対者また人類の敵であるサタンの役割をわずかに照らす光が含まれています。しかし,イエスの到来に伴って,約束の胤であるイエス・キリストに敵する厚かましい直接的な行動を取るサタンは,完全に白日の下にさらされました。西暦1世紀にさまざまな出来事が進展するにつれ,エホバの天的な霊の組織である「女」の役割と,胤であるイエス・キリストの役割が,クリスチャン・ギリシャ語聖書の中で明確にされました。同時に,「初めからの蛇」であるサタンの役割も,一層十分に白日の下にさらされました。―啓示 12:1-9。マタイ 4:1-11。ガラテア 3:16; 4:26。
神聖な奥義が解明される
16,17 「キリストの神聖な奥義」には何が含まれていましたか。
16 使徒パウロは「キリストの神聖な奥義」について,広範な記述を残しています。(エフェソス 3:2-4。ローマ 11:25; 16:25)この神聖な奥義は,最終的には初めからの蛇である悪魔サタンを砕くまことの胤と関連していました。(啓示 20:1-3,10)その奥義には,その「胤」の最初の主要な成員はイエスであっても,その「胤」の数を完全にそろえるために他の人たち,つまり,まずはユダヤ人,次いでサマリア人と異邦人から「共同の相続人」がイエスに加わるという事実が含まれていました。―ローマ 8:17。ガラテア 3:16,19,26-29。啓示 7:4; 14:1。
17 パウロは,「ほかの世代において,この奥義は,今その聖なる使徒や預言者たちに霊によって啓示されているほどには,人の子らに知らされていませんでした」と説明しています。では,その奥義とは何でしたか。「すなわちそれは,諸国の人々が良いたよりを通してキリスト・イエスと結ばれて,共同の相続人,同じ体の成員,わたしたちと共に約束にあずかる者となる,ということです」。―エフェソス 3:5,6。コロサイ 1:25-27。
18 (イ)「神聖な奥義」の意味を啓示するのに時間が必要だったことを,パウロはどのように示していますか。(ロ)この啓示は,「初めからの蛇」に関する理解にどんな影響を与えましたか。
18 パウロは,すべての民の中から自分が選ばれ,「キリストの測りがたい富に関する良いたよりを[宣明し,]定めのない過去から,すべてのものを創造された神のうちに隠されてきた神聖な奥義がどのように管理されるかを人々に示す」ために用いられることに感銘を受けました。あるいは,コロサイ人たちに述べた言葉のとおりです。『過去の事物の諸体制から,また過去のもろもろの世代からは隠されてきた神聖な奥義。それは今,神の聖なる者たちに対して明らかにされたのです』。「胤」に関する奥義がついに啓示されたのであれば,それに伴って,敵対者である「初めからの蛇」の正体が完全に暴露されるのは筋の通ったことです。エホバは,メシアが到来するまで,サタンとの論争を際立ったものにはされなかったと言えるでしょう。そして,サタンの正体を暴露するのに,胤であるキリスト・イエスご自身以上の適任者がいるでしょうか。―エフェソス 3:8,9。コロサイ 1:26。
イエスは敵対者を暴露する
19 イエスは敵対者をどのように暴露されましたか。
19 イエスはその宣教の初期に,「サタンよ,離れ去れ!『あなたの神エホバをあなたは崇拝しなければならず,この方だけに神聖な奉仕をささげなければならない』と書いてあるのです」と述べて,誘惑者を容赦なく退けました。(マタイ 4:3,10)また別のときには,ご自分に対して殺意を抱いていた,中傷を行なう宗教上の敵たちを暴露されましたが,その際,彼らを操る者を糾弾し,その者がエデンの蛇の背後にいた力であることを暴露してこう言われました。「あなた方は,あなた方の父,悪魔からの者であって,自分たちの父の欲望を遂げようと願っているのです。その者は,その始まりにおいて人殺しであり,真理の内に堅く立ちませんでした。真実さが彼の内にないからです。彼が偽りを語るときには,自分の性向のままに語ります。彼は偽り者であって,偽りの父だからです」― ヨハネ 8:44。
20 イエスにはサタンを暴露するためのどんな基盤がありましたか。
20 これほどの確信をもってイエスがサタンを糾弾できたのはどうしてでしょうか。イエスがこれほど詳しくサタンのことを知っていたのはなぜですか。それはイエスが,天でサタンと共におられたからです。その者が誇り高ぶり,主権者なる主エホバに反逆する前でさえ,言葉であったイエスはその者を知っておられました。(ヨハネ 1:1-3。コロサイ 1:15,16)イエスは,サタンがエデンにおいて蛇を通して示したずる賢い行動を観察し,兄弟を殺したカインにサタンが巧妙な影響を及ぼすのを見てこられました。(創世記 4:3-8。ヨハネ第一 3:12)その後,「まことの神の子らが入って来て……サタンも彼らのただ中に入った[時]」,イエスはエホバの天の法廷に出席しておられました。(ヨブ 1:6; 2:1)そうです,イエスはサタンを非常に詳しく知っていたので,サタンが偽り者で殺人者,中傷する者であって神の敵対者であるという実体を暴露する備えができていたのです。―箴言 8:22-31。ヨハネ 8:58。
21 どんな疑問に対する答えがまだ残っていますか。
21 人類とその歴史に影響を及ぼす非常に強力な敵に関して次に生じる疑問は,クリスチャン・ギリシャ語聖書の中で,サタンはさらにどの程度暴露されているか,また,どうすればその者のずる賢い計略に抵抗し,クリスチャンとしての忠誠を保てるかということです。―エフェソス 6:11,王国行間逐語訳。
[脚注]
a ラッセル教授は自著「悪魔 ― 古代から初期キリスト教に至る期間の,悪に対する認識」の中でこう述べています。「旧約聖書の中で悪魔が十分に明らかにされていないという事実は,現代のユダヤ教とキリスト教の神学において悪魔の存在を否定する根拠とはならない。一つの語,あるいは一つの概念に関する真理はその最も初期の段階において見いだされるはずだとする考えは,発生学上の誤りであろう。むしろ,歴史的な真理は,時間の経過と共に進展する」― 174ページ。
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サタンの策略にしっかり立ち向かいなさいものみの塔 1988 | 9月1日
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サタンの策略にしっかり立ち向かいなさい
「悪魔の策略[ギリシャ語,「ずる賢い行為」]にしっかり立ち向かえるように,完全にそろった,神からの武具を身に着けなさい」― エフェソス 6:11。
1 イエスが誘惑されたとき,サタンの存在を裏付けるどんな証拠が示されましたか。
サタンは実在するのでしょうか。聖書に出てくる「サタン」とは,人間の内面にある悪のことにすぎないと論じる人々がいます。そのような人々は,被造物としてのサタンの存在を否定します。しかし,聖書はわたしたちに何を示していますか。マタイおよびルカによる福音書の記述は,キリスト・イエスが直接サタンからの誘惑を三度受け,その都度イエスが聖書を用いてサタンを退けたことを示しています。イエスがヘブライ語聖書から答えられたのはなぜですか。サタンはイエスのもとに来て,神の子,また約束の胤であるイエスが罪を犯して失敗するように,それらの聖句自体を誤って適用したからです。―マタイ 4:1-11。ルカ 4:1-13。
2 イエスはサタンとの出会いを想像されたのではないとなぜ分かりますか。
2 明らかに,完全な人間であったイエスは,そのような出会いを想像されたのではありません。(ヘブライ 4:15; 7:26)イエスは,エデンにおいて蛇の背後の力となっていた者,元は自分の兄弟に相当するみ使いで,長年の昔に反逆し,今は創世記 3章15節の成就を妨げようと躍起になっているその同じ者と相対していたのです。サタンは約束の胤の忠誠を砕くことを願っていました。イエスはサタンのずる賢い行為に気づき,その誘惑者を断固として退けました。サタンはどんな反応を示しましたか。「それで悪魔は誘惑をすべて終え,別の都合の良い時まで彼のもとから身を引いた」のです。言うまでもなく,イエスは自分自身から身を引いたのではありません。サタンは挫折してイエスのもとを去りましたが,「すると,見よ,み使いたちが来て[イエス]に仕えはじめた」と聖書は述べています。―ルカ 4:13。マタイ 4:11。
3 一人の歴史家は,悪魔の存在がキリスト教にとってどんな意味を持つかについて,何と述べていますか。
3 一人の歴史家による次の注解は道理にかなったものです。「キリスト教における悪魔の存在とその極めて高い重要性を否定するのは,使徒の教えと,キリスト教の教理の歴史的な進展にそむくことである。それら以外の用語でキリスト教を説明するのは,文字通り無意味なので,悪魔を除外したキリスト教を支持する議論をするのは,理性的に考えてつじつまが合わない。もし悪魔が存在しないのなら,キリスト教はそのまさに始まりから,肝心な点が全く間違っていたことになる」。a この結論は,今日地上に住むすべての人にとって挑戦となります。あなたは,神の主権と人間の忠誠を覆すことに躍起になっている,目に見えない敵の存在を認めていますか。
サタンの真の実体
4 完全な霊の被造物がどのようにしてサタンになりましたか。
4 サタンとは,元々神によってみ使いとして創造された強力な霊の被造物であり,エホバの天の法廷に入ることができた霊の子です。(ヨブ 1:6)しかし,サタンは自分の自由意志を用いて神に反対し,巧妙な方法でエバを,次いでエバを通してアダムを不従順と死へ追いやりました。(コリント第二 11:3)そのようにして,その被造物は「敵対者」を意味するサタンになりました。反逆者,悪霊,人殺し,偽り者になったのです。(ヨハネ 8:44)サタンは現に「この闇の世の支配者」ですから,「サタン自身が自分をいつも光の使いに変様させている」というパウロの言葉は何と適切なのでしょう。(コリント第二 6:14; 11:14。エフェソス 6:12)他のみ使いたちを反逆へと誘うことにより,サタンはそれらのみ使いたちを神の光から自分自身の闇へと導き入れ,「悪霊たちの支配者」となりました。イエスも,サタンが「この世の支配者」であることを示されました。言うまでもなく,サタンが支配者であるためには,創造された,人格的な霊として存在していなければなりません。―マタイ 9:34; 12:24-28。ヨハネ 16:11。
5 クリスチャン・ギリシャ語聖書の中で,サタンの実体はどれほど明りょうに示されていますか。
5 ヘブライ語聖書にサタンのことはまれにしか出てきませんが,クリスチャン・ギリシャ語聖書の中では十分に暴露されています。その暴露の仕方は徹底しており,ギリシャ語聖書中にサタンという名は36回,悪魔という語は33回も出てきます。(新世界訳聖書総合語句索引[英文]をご覧ください。)その者の実体は,他の名前や称号によっても明らかにされています。そのうちの二つはヨハネが啓示 12章9節で用いたものです。こう記されています。「こうして,大いなる龍,すなわち,初めからの蛇で,悪魔またサタンと呼ばれ,人の住む全地を惑わしている者は投げ落とされた」。―マタイ 12:24-27; コリント第二 6:14,15もご覧ください。
6 「悪魔」という語にはどんな意味がありますか。
6 啓示の書のこの箇所にはギリシャ語のディアボロスが出てきますが,それは「悪魔」と訳されています。ギリシャ語学者のJ・H・セアによると,その文字通りの意味は,「誹謗する者,偽りの非難をする者,中傷する者」です。(王国行間逐語訳[英文]のテモテ第一 3:11とテモテ第二 3:3を比較してください。)W・E・バインは悪魔を「神および人の,悪意に満ちた敵」と描写しています。b
7 サタンがエホバの民に努力を集中できるのはなぜですか。
7 その大敵対者は怠惰ではありません。(ペテロ第一 5:8)「悪魔は,怠惰な手のために,なすべき仕事を見つける」という英語のことわざがあるのは,そうした理由のためかもしれません。悪魔は真のクリスチャンすべてを破滅させようと躍起になっています。(テモテ第二 3:12)それにサタンは,自分がすでに世の残りの部分を手中に収めているという一つの明白な理由によって,エホバの民に注意を集中することができます。(ヨハネ第一 5:19)今日の世はサタンの世です。人々が気づいていようといまいと,サタンは世の支配者であり神です。(ヨハネ 12:31。コリント第二 4:4)その結果サタンは,個人的にあるいは集団的にエホバの民を破滅させるため,ずる賢い,もしくは巧妙なありとあらゆる行為や提言に訴えるでしょう。サタンが操っている幾つかの方法を調べてみましょう。―マルコ 4:14,15。ルカ 8:12。
サタンの巧妙でずる賢い行為
8 サタンは,わたしたちを攻撃する活動を行なうに際して,どんな有利な立場にあると言えるかもしれませんか。
8 サタンは長い時間をかけて,人間の心理を研究したり,ありとあらゆる先天的な欠陥や後天的な欠陥を持つ人間の本性を分析したりすることができました。わたしたちの弱点と虚栄心に働きかける方法を知っているのです。では,敵があなたの弱点を知っているのに,あなたにはその弱点が分からないとしたら,どんな状況が生じるでしょうか。その場合,あなたは自分の霊的な武具の裂け目に気づいていないのですから,自分自身を守るための十分な装備ができていません。(コリント第一 10:12。ヘブライ 12:12,13)『他の人が我々を見るように自らを見ることのできる特殊な能力がどこからか与えられたなら,どんなにすばらしいことか。そうすれば,ばかげた多くの誤りから我々は解放される』と述べたスコットランドの一詩人の言葉は,何と当を得たものなのでしょう。
9 もし自分自身の分析を怠り,変化を遂げないなら,どんな不幸な結果が生じるかもしれませんか。
9 あなたは,他の人がわたしたちを見るように,特に神もしくはサタンがわたしたちを見るように自分自身を見ることをいといませんか。そのためには,正直な自己分析と評価,それに加えて変化を遂げようとする意志が必要です。自分を欺くことは極めて容易です。(ヤコブ 1:23,24)わたしたちは時々自分の行動の仕方を正当化するための理由づけを見事に行ないます。(サムエル第一 15:13-15,20,21,24と比較してください。)それに,「だって,完全な人は一人もいませんよ」と言うことには,何の苦労もいりません。サタンはまさしくその点をわきまえており,わたしたちの不完全さを利用するのです。(サムエル第二 11:2-27)中年にさしかかり,長いこと横暴かつ冷淡,また不親切な仕方で他の人々と接してきたので友達がいないことに気づく,あるいは他の人々を幸福にするために自分自身がほとんど,ないしは全く何もしてこなかったことに気づくのは実に悲しいものです。サタンはわたしたちの生来の利己心を用い,わたしたちを盲目にするよう巧妙にわたしたちの人生を導いてきたかもしれません。わたしたちは,愛,同情心,親切というキリストの本当の思いの真髄を把握してきませんでした。―ヨハネ第一 4:8,11,20。
10 わたしたちはどんなことを自問できますか。なぜですか。
10 ですから,サタンに抵抗するには自分自身を吟味しなければなりません。あなたはサタンが利用できるような,あるいはまさに今利用している弱点を持っていますか。利己主義の問題がありますか。いつも自分が一番でいないと気がすみませんか。誇りが,動機づけを与える隠れた力になっていますか。嫉妬,ねたみ,金銭に対する愛があなたの人格をゆがめていますか。いつもけんか腰ですか。冷淡でひねくれていますか。また,提案されたり批判されたりするとき,過敏になりますか。腹を立てたり,助言を退けたりもしますか。もし自分自身のことを知っているなら,そして謙遜であれば,そのような問題を正すことは可能です。正さないと,サタンの前に自分の身をさらすことになります。―テモテ第一 3:6,7。ヘブライ 12:7,11。ペテロ第一 5:6-8。
11 サタンはどんな巧妙な方法によって,わたしたちの霊性を損なおうとするかもしれませんか。
11 サタンは巧妙で狡猾な方法を用い,わたしたちの霊性を損なうこともできます。わたしたちは,会衆や組織の中の物事の行ない方に動揺させられるかもしれません。すべての事実を知っているわけではないのに,ともすると飛躍した結論を出すことがよくあります。わたしたちとエホバとの関係が弱いと,すぐさま真理に関する消極的な考えや疑惑が生じます。真理に伴う種々の責任から逃れるための自己弁護を試みる人もいるかもしれません。そこでサタンは,不忠節と反逆をそのような人たちの心に吹き込みます。やがて彼らは背教の犠牲となり,サタンは歓びます。―ルカ 22:3-6。ヨハネ 13:2,27。ヨハネ第二 9-11。
12 (イ)ある人々は,どのようにサタンから大胆さを吹き込まれましたか。(ロ)サタンはどのように多くの人を不道徳行為のわなに陥れていますか。
12 サタンから大胆さを吹き込まれ,排斥に値する由々しい罪を犯すだけではなく,会衆の長老たちを丸め込もうとして偽りと欺きに訴えることさえする人々もいます。そのような人たちは,アナニアとサッピラのように,み使いも神の聖霊も欺けると考えます。(使徒 5:1-10)近年になって非常に多くの人々が不道徳行為というサタンのわなに落ちました。悪魔は人間の性的な衝動が強いことを知っており,自分の支配する世の体制を通して,性の役割を強調し,堕落させ,ゆがめています。(民数記 25:1-3)結婚していないクリスチャンは,淫行や性を誤用する他の行為に携わるよう誘惑されるかもしれません。(箴言 7:6-23)結婚しているクリスチャンは,自分の思いと心がさまようのを許すなら,自分が忠実を誓った配偶者を裏切り,容易に反逆行為へと至りかねません。―コリント第一 6:18; 7:1-5。ヘブライ 13:4。
13 (イ)テレビはどのようにわたしたちの考え方を形造ることがありますか。(ロ)どうすれば,そのような影響力に抵抗できますか。
13 わたしたちは,偽りと欺き,暴力を伴う怒りが一般化している世の中で生活しています。サタンはこの堕落した物の見方を受け入れさせるために,マスコミをフルに活用しています。テレビの連続番組や昼の連続メロドラマは,魅力的な人が背信の網の中で生活する様を描写します。もしそのような考え方がわたしたちに影響を及ぼすのを許すなら,程なく“小さな”罪に屈するようになり,それが発端となって“大きな”罪が誘発されることになります。サタンが巧妙にほのめかす事柄は,わたしたちの考え方に難なく忍び込んできます。どうすればそのような影響力に抵抗できるでしょうか。パウロの諭しにあるとおり,決して『悪魔にすきを与えてはなりません』。それは,テレビを通して家に招き入れる人を制御するという意味でもあります。わたしたちは,自分の居間に汚染を持ち込む暴力的な人々,不道徳で口ぎたない人々が押し入ってくるのを忌まわしく思うべきではないでしょうか。―エフェソス 4:23-32。
どうすればサタンに抵抗し,神への忠実を保てるか
14 サタンに抵抗するには,どんな二重の決意が必要ですか。そのためには何が求められますか。
14 これほど強力で超人間的な敵が,わたしたち不完全な人間という被造物に狙いを定めているのですから,どうすれば忠誠を保つことができるでしょうか。その鍵は,「したがって,神に服しなさい。しかし,悪魔に立ち向かいなさい。そうすれば,彼はあなたから逃げ去ります」というヤコブの言葉に示されています。(ヤコブ 4:7)ヤコブの諭しには二重の意味があることに注目してください。悪魔とその意志に立ち向かう一方で,神のご意志に服さなければならないのです。それには,神のご意志を愛し,サタンの意志を憎むことが関係しています。(ローマ 12:9)ですから,ヤコブはこう述べています。「神に近づきなさい。そうすれば,神はあなた方に近づいてくださいます。あなた方の手を清くしなさい,罪人たちよ。また,あなた方の心を浄めなさい,優柔不断の者たちよ」。(ヤコブ 4:8)そうです,サタンに抵抗する際には,中途半端な態度や優柔不断な傾向を示す余地はないのです。邪悪な事柄の境界線にどこまで近づけるかを調べようとして,自分の忠誠を危うくすることはできません。徹底的に『悪を憎ま』なければなりません。―詩編 97:10。
15 「完全にそろった,神からの武具」が不可欠なのはなぜですか。例を挙げて説明してください。
15 サタンに抵抗することに関する顕著な諭しは,エフェソス 6章に含まれています。どうすればサタンの「ずる賢さ」,「計略」,「戦略」に抵抗できるとパウロは述べていますか。(エフェソス 6:11,フィリップス訳,新国際訳,エルサレム聖書)「完全にそろった,神からの武具を取りなさい」とパウロは諭しています。この「完全にそろった」という表現には,キリスト教の信仰に対するぞんざいな態度を示せる余地は含まれていません。それは,ローマの兵士が戦闘の準備をするに当たってぞんざいな態度を示すことができなかったのと同じです。兵士が一そろいの武具で身を固めたとしても,盾とかぶとが欠けていたら兵士はどうなるでしょうか。『盾が非常に大きいというのに,かぶとも大変重い。この二つを足すと,とてつもない重さになる。それに,本当を言えば,こういうものは必要ではないのだ』と考えたかもしれません。この状況について,つまり戦いの装備はしていても,主要な防具が欠けているローマの兵士について想像してみてください。―エフェソス 6:16,17。
16 (イ)わたしたちは自分の「剣」を用いる面で,イエスの模範にどのように従うべきですか。(ロ)どうすれば,サタンの「火矢」に対する固い守りを保てますか。その結果はどうなりますか。
16 剣を持たない兵士のことも想像してください。「霊の剣」はサタンがクリスチャンに臨ませる武器を振り払うために用いられるので,優れた防御手段です。わたしたちの「剣」は常時すぐに使えるようにしておくべきです。聖書の個人研究と家族研究をないがしろにしないなら,そうした状態を保てるでしょう。しかし,『神の言葉である[この]剣』は,わたしたちの攻撃用の道具として他の追随を許しません。イエスはこの剣を用いるに当たって,その二つの方法を採用されました。(マタイ 4:6,7,10; 22:41-46)わたしたちも同じようにすべきです。真理に対する認識を絶えず鋭くしておかなければなりません。真理に入った最初の数か月,または数年に学んだ事柄に頼っていては,自分の霊性を保つことはできません。自分の思いの霊的な回路を新たにすることを怠っていると,わたしたちの霊的な視界はぼやけてくるでしょう。エホバの真の崇拝に対する熱意はさめてくるでしょう。そして,霊的に弱くなるでしょう。親族や友人や仲間たち,そしてわたしたちの信じている事柄をひどくさげすむような背教者たちからの攻撃をもはや食い止めることができないでしょう。しかし,もしわたしたちが「完全にそろった,神からの武具」を絶えず装備しているなら,神はわたしたちを悪魔から,また悪魔の「火矢」から保護してくださるでしょう。―イザヤ 35:3,4。
17,18 わたしたちの闘いはだれに対するものですか。どうすれば勝てますか。
17 確かにパウロは,次の言葉を書き送った時,クリスチャンの闘いと関連のある危険を強調していました。「わたしたちの闘いは人間の敵に対するものではなく,宇宙的な力,この闇の世の権威と君主,天にある超人間的な悪の勢力とに対するものです」。(エフェソス 6:12,新英訳聖書)わたしたち弱小な人間は,そうした不釣り合いな闘いにおいて,どうすれば抵抗でき,勝てるのでしょうか。パウロは自分の言わんとする事柄を次のように繰り返しています。「このゆえに,完全にそろった,神からの武具を取りなさい。あなた方が,邪悪な日にあって抵抗できるように,また,すべての事を徹底的に行なった後,しっかりと立てるようにするためです」。(エフェソス 6:13)「すべての事を徹底的に行なった後」という表現が鍵となります。この場合も,中途半端な,あるいは注意の散漫なキリスト教の信仰が入り込む余地はありません。―ヨハネ第一 2:15-17。
18 ですから,わたしたちの主要な支えとして神の言葉に頼りつつ,エホバの義を愛し,平和の良いたよりを宣べ伝え,エホバがキリスト・イエスを通して与えてくださる救いに対する強い信仰をもって耐え忍び,真理においてしっかりと立ちましょう。(エフェソス 6:14-17)神がわたしたちを顧みてくださり,サタンの事物の体制においてわたしたちの前に立ちはだかるさまざまな試練や思い煩いに対して勝利を収められるよう助けてくださることを忘れてはなりません。わたしたちすべては,次の警告に注意を払いたいものです。「冷静さを保ち,油断なく見張っていなさい。あなた方の敵対者である悪魔がほえるライオンのように歩き回って,だれかをむさぼり食おうとしています」。そうです,「堅い信仰をもって彼に立ち向かいなさい」。―ペテロ第一 5:6-9。
19 (イ)サタンに抵抗するために,欠くことのできないさらにどんな備えを用いなければなりませんか。(ロ)サタンは最終的にどうなりますか。
19 『そろった武具』に加えてパウロが挙げた不可欠な要素を忘れないようにしましょう。パウロはこう言っています。「あらゆる祈りと祈願をもって,すべての機会に霊によって祈りなさい。そのために,決してたゆむことなく,またすべての聖なる者たちのために祈願をささげつつ,終始目ざめていなさい」。(エフェソス 6:18)わたしたちの目に見えない敵は非常に強力なので,「あらゆる祈りと祈願」が必要となります。それで,わたしたちの祈りは,非常に純粋で変化に富んだものでなければなりません。忠誠を保つための闘いに勝ちたいなら,エホバに全面的な信頼を寄せることが肝要です。わたしたちが残忍な敵対者に抵抗することを可能にする『普通を超えた力』を与えてくださるのは,エホバだけなのです。わたしたちの大敵対者がまもなく底知れぬ深みに投げ込まれてから,ついに永久に絶滅させられるのを知るのは,何と大きな慰めなのでしょう。―コリント第二 4:7。啓示 20:1-3,10。
[脚注]
a ジェフリー・バートン・ラッセル著,「サタン ― 初期クリスチャンの伝統」,25ページ。
b 新約聖書用語解説辞典
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