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聖書の9番目の書 ― サムエル記第一『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
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ダビデの名声がイスラエルでほめたたえられるようになると,サウルは,その間に娘ミカルをこれに嫁がせたにもかかわらず,怒りを抱いて彼を殺そうとします。サウルの敵意はいよいよ気違いじみたものとなって行くため,ついにダビデはヨナタンの愛ある援助を得て逃げなければならなくなります。二人は別れに際して泣き,ヨナタンはダビデに対するその忠節を保つことを再び断言して,こう言います。「エホバがわたしとあなたとの間,またわたしの子孫とあなたの子孫との間に定めのない時までもおられますように」― 20:42。
21 どんな出来事はサウルのもとからのダビデの逃走を特徴づけていますか。
21 苦々しさを募らせたサウルのもとから逃げたダビデと飢えたその少数の支持者たちの一隊は,ノブにやって来ます。そこで,祭司アヒメレクは,ダビデとその部下が女から離れていて清い状態であることを確信すると,一行に聖なる供えのパンを食べることを許します。さて,ゴリアテの剣で武装したダビデは,フィリスティア人の領土のガトに逃げて行き,そこで気違いの振りをします。それから,彼はアドラムの洞くつへ,次いでモアブへ,そしてその後,預言者ガドの忠告を受けて,ユダの地に戻ります。ダビデを支持する反乱を恐れた,狂気なまでにしっとに燃えたサウルは,エドム人ドエグにノブの祭司である人々を打ち殺させます。ただ一人アビヤタルだけが逃れて,ダビデに加わり,その一行のための祭司となります。
22 ダビデはエホバに対する忠節とその組織に対する敬意をどのように実証しますか。
22 ダビデはエホバの忠節な僕として,今やフィリスティア人に対して効果的なゲリラ戦を行ないます。ところが,サウルはダビデを捕らえようとして全面的な作戦を続け,戦人を集めて,「エン・ゲディの荒野」でダビデを探し回ります。(24:1)エホバに愛されたダビデは,いつもなんとか事を運んで追跡者よりも一歩先を進みます。ある時,彼はサウルを討ち倒す機会に恵まれますが,そうすることを差し控え,ただその命を容赦した証拠としてサウルの上着のすそだけを切り取ります。この無害な行為さえダビデの心を打ちます。というのは,エホバの油そそがれた者に逆らって行動したと感じているからです。エホバの組織に対して何と優れた敬意を抱いているのでしょう。
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聖書の9番目の書 ― サムエル記第一『聖書全体は神の霊感を受けたもので,有益です』
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24 ダビデはどのようにサウルの命を再び容赦しますか。
24 サウルは3度目にも狂ったようにダビデを追跡しはじめますが,またもやダビデの憐れみを経験します。「エホバからの深い眠り」がサウルとその部下を襲います。そのために,ダビデは陣営に入って,サウルの槍を取ることができるようになりますが,「エホバの油そそがれた者に向かって」その手を出すことを差し控えます。(26:11,12)ダビデは難を避けてフィリスティア人のもとに再び逃げざるを得なくなりますが,彼らはチクラグを住む場所としてダビデに与えます。
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