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書,書物,本聖書に対する洞察,第1巻
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巻き物を作るのに用いられた材料の一葉の大きさは普通,長さが23㌢ないし28㌢,幅は15㌢ないし23㌢でした。何枚かのこうした材料が端と端をのり付けされてつながれました。しかし,西暦前2世紀のイザヤ書の死海写本の材料は亜麻糸で縫い合わされていました。その巻き物は縦が平均26.2㌢,横幅は25.2から62.8㌢まで様々な17葉の皮紙<パーチメント>の切れでできており,全長は現在の保存状態で7.3㍍あります。プリニウスの時代の巻き物(多分,売りに出されていたもの)の長さは普通20枚分でした。ラムセス3世の統治について詳しく述べた,ハリス・パピルスと呼ばれるエジプトのパピルスの巻子本は,長さが40.5㍍もあります。マルコの福音書なら長さ5.8㍍,ルカの福音書ならば9.5㍍の長さの巻子本が必要だったでしょう。
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書,書物,本聖書に対する洞察,第1巻
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例えば,四福音書の内容を収めるのに長さ31.7㍍もの巻き物が必要であったと思われるのに対し,こぢんまりした1冊の冊子本<コーデックス>でそのすべてを収めることができました。
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