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フィレモン聖書に対する洞察,第2巻
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フィレモンはパウロの手紙を受け取る前のいつか,奴隷のオネシモに逃げられてしまいました。この逃亡奴隷はローマへの船旅の費用に当てようとして,自分の主人からお金を盗むことさえしたのかもしれません。オネシモは後にローマでパウロに会い,クリスチャンになりました。―フィレ 10,11,18,19。「奴隷」を参照。
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フィレモンへの手紙聖書に対する洞察,第2巻
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使徒パウロがこの手紙を書いた目的は,逃亡奴隷オネシモを親切に再び迎え入れるようフィレモンを励ますことにありました。パウロは使徒としての自分の権威でそうするようフィレモンに命令せず,むしろ愛と個人的な友情に基づいて訴えています。(フィレ 8,9,17)フィレモンが愛と信仰の人であることを知っていたパウロは,以前には無用な者であっても今はクリスチャンとなっているこの奴隷を,フィレモンが使徒パウロ自身を受け入れると同じようにして再び受け入れてくれることを確信していました。(10,11,21節)フィレモンがオネシモに対して厳しい処罰を科す法的権利を有していたことを考えると,この点は特に注目に値します。
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