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喫煙 ― クリスチャンの見方目ざめよ! 1989 | 7月8日
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たばこで築かれた財産を相続したパトリック・レイノルズも,米国議会の小委員会に証人として喚問されたとき,「私としては,たばこの宣伝は有毒な品物の販売促進であり,たばこの広告をすべて排除するのは道義にかなった,正しい,良いことであると考えます」と述べました。
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喫煙 ― クリスチャンの見方目ざめよ! 1989 | 7月8日
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たばこに関連した職業から手を引いた人たち
1875年,R・J・レイノルズは,ノースカロライナ州に,かみたばこ会社を設立し,1913年に初めて紙巻きたばこを製造しました。それはキャメルという品名のたばこでした。それ以来会社は繁栄し,米国におけるたばこの売り上げと収益高の番付では,フィリップ・モリス社に次いで第2位になりました。創設者の曾孫に当たるのがパトリック・レイノルズで,現在は40代の初めです。以前に15年間喫煙者だった彼は,たばこの世界に一種の爆弾を投じました。
1986年,彼は喫煙に反対の証言をするため,議会の小委員会の前に出頭したのです。それ以来,パトリック・レイノルズは,たばこの使用に反対する真の運動家になりました。彼が,一家の財産を築いた商品を嫌悪するようになったのはなぜでしょうか。パトリックは,ヘビースモーカーであった父親が肺気腫にかかって死んでゆくのを子供のころに見ていましたが,そのことを思い出しながら,こう語りました。「父について覚えていることと言えば,いつも小刻みな浅い息遣いをし,あとどれほど生きていられるかを数える姿だけです」。
パトリックは,自分の人生をかけて何か建設的なことを行なおうと決意しました。「私は何らかの影響を及ぼすことができ,自分の命を用いて何か意味のあることを行なえるのではないかと考えました」。彼は,「命取りになることが証明されているもの」を販売し続けることは「明らかに社会倫理に反する」と語りました。
「もしかつて私を養っていた手がたばこ産業であるなら,その同じ手が幾百万という人を殺したのであり,人々がたばこの危険に目覚めないなら,さらに幾百万という人を殺すことになるだろう」。―1986年10月25日付,ニューヨーク・タイムズ紙。
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