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農具聖書に対する洞察,第2巻
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つるはしぐわは多分,土壌を掘り返したりほぐしたりするのに用いられました。これは,サウルの時代のイスラエル人がフィリスティア人のもとに持って行って研いでもらう必要のあった道具の一つでした。(サム一 13:20,21)現代の根掘りぐわに幾分似た青銅や鉄のつるはしぐわも発見されています。
簡単な木製のすきは聖書の地の一部で今も用いられていて,幾世紀にもわたってほとんど変化は見られません。この点は,古代の記念碑や粘土板に描かれているすきとの比較からも明らかです。そのようなすきに車輪は付いておらず,畝をすき返すためのものでもなく,土壌の表面を8ないし10㌢ほどの深さにひっかく程度のものでした。刃の金属部を除けば,すきは木でできていました。(サム一 13:20; 王一 19:19,21; イザ 2:4と比較。)比較的大きな部分を占めたのは,すきの刃が取り付けられる柄でした。イスラエルでは銅や青銅を使ったすきの刃(実際にはすきの先端)が発掘調査で見つかっていますが,その部分には一般に,使用による相当のへこみができています。―「すき返す」を参照。
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