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ソロモン諸島1992 エホバの証人の年鑑
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ギゾの町に滞在した2週間の間に,ファニドゥア兄弟はその地区の警察本部長から宣べ伝える業を続けるよう励まされました。その警察本部長は,万一自分の管区内で何か問題に出合ったら連絡するようファニドゥア兄弟とそのパートナーに告げました。ニュージョージア諸島もその管区に含まれていました。
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ソロモン諸島1992 エホバの証人の年鑑
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ある晩,突然開拓者たちは怒った群衆にたたき起こされました。暴徒を率いていたのは非番の警官で,その警官は兄弟たちにこの地域からすぐに立ち退くよう厳しい口調で命令しました。ファニドゥア兄弟は群衆のほうを向き,ギゾにいたとき警察本部長が言った,「わたしの管区内のどこかで何か問題に出合ったら,必ずわたしに連絡しなさい」という言葉について話しました。これを聞いて,警官は肝をつぶし,群衆も散り散りになりました。しかし,この不穏なニュースはすぐに広まり,ギゾにいる本部長自身の耳にも入りました。
本部長はすぐにムンダ行きの飛行機に乗り込みました。到着するとすぐ,本部長はファニドゥア兄弟に地元の警察署に来るよう依頼しました。警察署に入ると,ファニドゥア兄弟は地元の高位の警察官が二人いることに気づきました。それで兄弟はピンときました。本部長との会見はそれら二人の地元の警察官のためのものでした。ファニドゥア兄弟は自分とパートナーがムンダに来た理由について説明し,その後本部長は聞いた事柄のまとめとしてこう言いました。「わたしにはわたしの宗教がある。[一人の警察官を指さして]アルバート,君には君の宗教がある。[もう一人を指さして]アレックス,君にも自分の宗教がある。ソロモン諸島の法律はすべての人に崇拝の自由を保障している。この証人たちはミリアムに招かれて泊まっている。ミリアムは慣習による土地所有者であり,彼女がどんな宗教を持つ人を自分の家に迎え入れようと,それは法律的また部族としての権利に全くかなったことだ。それで君たちは警察官として,勤務中であろうとなかろうと,ミリアムがエホバの証人に関心を示すのを妨げようとする権利はない」。本部長は二人の開拓者を地元の警察官の特別な世話と保護のもとに置いて話を終えました。
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