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ソロモン諸島1992 エホバの証人の年鑑
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平和に伝道する方法
ビリー・クワロビリとジョー・クワスイは,2年間の支部の建設を終えたばかりの1981年にテモトゥ州のラタ飛行場に到着しました。彼らはこの新しい区域で真理が成長するよう助けることを心待ちにしていました。新たに資格を満たした伝道者たちは,『主の奴隷は争う必要がなく,むしろ,すべての人に対して穏やかで,苦境のもとでも自分を制することが必要な』ことを学ばなければなりませんでした。(テモテ第二 2:24)例えば,ある日伝道者のグループが証言活動をしていると,僧職者に駆り立てられて激高した聖公会の暴徒が一人の伝道者を襲い,あとの者たちにその村で伝道しないよう命令しました。新しい伝道者たちは,証言の業を行なうための唯一の方法はこの障壁を力ずくで取り除くことだと考えました。それで彼らは暴徒たちを全員たたきのめし,一人の反対者の足の骨を折ってしまいました。幸いにも,協会からの指示や開拓者たちの模範により,途中ちょっと心配な時期もありましたが,新しい伝道者たちはやがて平和に伝道する方法を学びました。
ビリーとジョーは別の難問にもぶつかりました。サンタクルーズ諸島でのまさに最初の巡回大会を開くために,巡回監督と地域監督が3週間後に到着することになっていました。しかし,大きな問題が一つありました。大会会場がないのです。すぐに,王国会館の土地を手に入れる努力が払われました。しかし,土地はどこにあるのでしょうか。ネンバには関心を持つ人が大勢いましたが,聖公会からの強力な反対がありました。困ったことに,伝統的な土地所有者たちは全員教会員で,自分たちの近所に王国会館を建てることに強く反対していました。それで,ネンバからカヌーを漕いで3時間のところにあるマロ島のジョン・メアルエの実家の村に建てることになりました。
開拓者たちがジョンに近づいてこの提案をすると,ジョンは,「それこそ私の前々からの願いです」と答えました。それで,まさにその日に猛烈な勢いで建設が始まりました。建設の途中で巡回監督が会衆の定期的な訪問のために到着し,巡回監督も建設作業に加わりました。大会のプログラムを聞きに来ると予想される大勢の人々を収容できるよう,屋根とステージ付きで,三方が壁のない,きちんと建てられた,こぎれいな草ぶきの会館が完成し,ちょうど大会に間に合いました。
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ソロモン諸島1992 エホバの証人の年鑑
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その後,ジェームズ・ソピとビリー・クワロビリとジョー・クワスイが船でサンタクルーズ諸島からやって来て七日間滞在し,マイケルに霊的励ましを与え,関心を持つ人たちを世話するよう援助しました。マイケルは熱心な伝道者になり,後にホニアラの地域大会でバプテスマを受けました。リーフ諸島でマイケルに加わって伝道者となる人の数は増え続けました。
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