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霊聖書に対する洞察,第2巻
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他の霊の被造物 み使いのことは多数の聖句の中でルーアハやプネウマという語で指摘されています。(王一 22:21,22; エゼ 3:12,14; 8:3; 11:1,24; 43:5; 使徒 23:8,9; ペテ一 3:19,20)
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霊聖書に対する洞察,第2巻
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神の活動する力; 聖霊 ルーアハやプネウマが出て来る箇所の大半は明らかに,神の霊,神の活動する力,つまり聖霊と関係があります。
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霊聖書に対する洞察,第2巻
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「力」とは区別されている それゆえ,ルーアハとプネウマは神の聖霊に関連して使われる場合,神がご自身の神聖な目的と意志を成し遂げる手だてである,目に見えない,活動する力(英語,force[字義,勢力])を指しています。それは「聖なる」霊です。なぜなら,それは地的な源ではなく,神から出ており,「聖なる霊」として腐敗することが全くないからです。(ロマ 1:4)それはエホバの「力」(英語,power)ではありません。この英語の言葉は原語の他の用語(ヘ語,コーアハ; ギ語,デュナミス)のより正確な訳語だからです。ルーアハとプネウマは「力」(英語,power)を意味するこれらの語と密接な関係を持って,あるいは並行して使われることさえありますが,これはそれらの語の間に本来関係があること,それでも明確な区別があることを示しています。(ミカ 3:8; ゼカ 4:6; ルカ 1:17,35; 使徒 10:38)
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霊聖書に対する洞察,第2巻
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創造の際に用いられた エホバ神はご自分の霊,つまり活動する力によって物質宇宙の創造を成し遂げられました。惑星である地球の初期の形成段階に関して,記録は,「神の活動する力[もしくは「霊」(ルーアハ)]が水の表を行きめぐっていた」と述べています。(創 1:2)
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霊聖書に対する洞察,第2巻
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霊
(れい)(Spirit)
ギリシャ語のプネウマ(霊)は,「呼吸する,もしくは吹く」という意味のプネオーに由来しており,ヘブライ語のルーアハ(霊)も同様の意味の語根に由来していると考えられています。したがって,ルーアハとプネウマは基本的には「息」を意味していますが,その意味は基本的な語義を越えて拡張されてきました。(ハバ 2:19; 啓 13:15と比較。)これらの語により,風,生き物の内にある活力,人の霊,神およびその被造物であるみ使いを含む霊者たち,ならびに神の活動する力,すなわち聖霊を表わすことができます。(ケーラー,バウムガルトナー共編「旧約聖書辞典」,ライデン,1958年,877-879ページ; ブラウン,ドライバー,ブリッグズ共編「旧約聖書ヘブライ語-英語辞典」,1980年,924-926ページ; 「新約聖書神学辞典」,G・フリードリヒ編,G・ブロミリ訳,1971年,第6巻,332-451ページと比較。)これらの意味すべてには,ある共通点があります。それらはすべて,肉眼には見えなくても力が働いていることをはっきり示すものを指しています。目に見えないそのような力は,目に見える結果を生み出すことができます。
もう一つのヘブライ語のネシャーマーという言葉(創 2:7)もやはり,「息」を意味していますが,意味の範囲はルーアハよりも限られています。ギリシャ語のプノエーは同様の限られた意味を持っているようで(使徒 17:25),セプトゥアギンタ訳の翻訳者たちにより,ネシャーマーの訳語として使われました。
風 まず最初に,最も把握しやすい意味を考慮してください。多くの場合,「東風」(出 10:13)や「四つの風」(ゼカ 2:6)のように,文脈はルーアハが「風」を意味していることを示しています。雲やあらしのようなものに言及したり,もみがらや文脈に出て来る同様の性質のものを吹き飛ばすことに言及したりするのは,それがこのような意味であることを明らかにしています。(民 11:31; 王一 18:45; 19:11; ヨブ 21:18)四つの風は四つの方角 ― 東,西,南,北 ― を意味する語として使われているゆえに,ルーアハは「方」,もしくは「側」と訳される場合もあります。―代一 9:24; エレ 49:36; 52:23; エゼ 42:16-20。
ヨブ 41章15,16節はレビヤタンのぴったり合わさったうろこについて,「空気[ウェルーアハ]もその間に入ることができない」と述べています。ここでもまた,ルーアハは単なる静止状態,つまり動いていない状態の空気ではなく,動いている空気を表わしています。したがって,目に見えない力という考えが含まれており,これがヘブライ語ルーアハの基本的な特徴です。
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