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タヒチ2005 エホバの証人の年鑑
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最初の王国会館
ヒュブラー兄弟はこう述べています。「タヒチ島を2度目に訪問した際,元教師のマルセル・アナホアとの聖書研究を始める特権にあずかりました。そのころ,私たちは自分たちの王国会館を建てる土地を必死に探していましたが,障害が二つありました。第一は,地所を手放しそうな人がいなかったこと,第二は,会衆基金がわずかだったことです。それでもエホバが物事を導いてくださることを信頼して探し続けました。
「マルセルとの研究の際に,この状況について話すと,彼女は『お見せしたいものがあります』と言って私を外に案内し,『この土地をご覧ください。わたしの土地です』と,指さしながら言いました。『アパートを建てる計画でしたが,わたしは真理を学んでいるので,考えを変えました。土地の半分を王国会館のために寄付します』。それを聞いてすぐに声を出さずに祈り,エホバに心からの感謝をささげました」。
パペーテ会衆は,法的手続きが済むとすぐに最初の王国会館を建設し,1962年に完成させました。両側は吹き抜けで屋根はタコノキの葉という島国特有の簡素な造りでした。ところが困ったことに,近所のニワトリたちは,会館のイスの上で落ち着き払い,梁をねぐらにしたくてたまらなかったのです。それで兄弟たちが集会に来ると,床や備品の上に,羽のある借り主の卵や,とてもありがたいとは言えないようなものを見かけました。とはいえその会館は,やがて兄弟たちがもっと大きくしっかりした建物を建てる時まで十分使えました。
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タヒチ2005 エホバの証人の年鑑
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[86ページの図版]
1962年にパペーテ会衆が建てた最初の王国会館 ― 両側は吹き抜けで屋根は植物の葉という簡素な造り
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