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  • 若い皆さん ― 欺かれてはなりません
    ものみの塔 1986 | 8月1日
    • 2 ある若者はどのようにして重大な悪行に誘い込まれましたか。

      2 例えば,まだ高校2年のジュリーは,本人に言わせれば「全校一のハンサムで人気のある男の子」と「恋をして」いました。ジュリーはこう説明しています。「彼の欲しがっていたものを与えるつもりはないことを彼に話しました。でも彼は,自分はとても君を愛しているのだから,どんなことをしても大丈夫だ,と言い張るのです。それでも,それはできない,と言うと,彼は厳しくなり,『僕は本当に君が好きだったし,君も僕が好きだと思っていた。君がそれを証明してくれないのなら,もう会うのをやめなければいけないと思う』と言いました」。それでジュリーは負けて,淫行を犯してしまいました。翌日,その男の子が“征服”を自慢しているのを知って,ジュリーは自分が完全に欺かれていたことを悟りました。ジュリーは,その男の子が本当に自分を愛してくれているなら,そのようなことはしないということをわきまえているべきでした。

      3 (イ)淫行が非常に重大な悪であるのはなぜですか。(ロ)悪魔サタンの狙いは何ですか。

      3 ジュリーがだまされ,ごまかされて行なってしまったことは,神の律法を犯す重大な行為でした。そのような理由で聖書は,「淫行から逃げ去りなさい」と勧めていますし,『淫行の者はキリストの,そして神の王国に何の相続財産もありません』と率直に述べています。(コリント第一 6:18。エフェソス 5:5)ですから,あなたが野球の試合に勝つか負けるか,賢明な買い物をするかしないか,そんなことを悪魔サタンは気にかけていないでしょうが,あなたを誤導して神の律法を破らせようとしていることは明白です。「あなた方の敵対者である悪魔がほえるライオンのように歩き回って,だれかをむさぼり食おうとしています」と聖書は警告しています。(ペテロ第一 5:8)まさに悪魔はわたしたちをエホバ神に仕えさせまいとして,光の使いを装うなど,抜け目のない考えを駆使しています。そのことを考えると,身の引き締まる思いがしないでしょうか。―コリント第二 11:14。

      エバに生じた出来事から学びなさい

      4 若い人たちがサタンの特別な標的になるとなぜ言えますか。

      4 しかし,次のことを考えると,年若い皆さんは一層身の引き締まる思いがするでしょう。それは,皆さんがサタンの特別な標的になっているということです。なぜそう言えますか。なぜなら,年が若いので,皆さんがこれまで知識や知恵を得るために用いてきた時間は短いからです。そしてサタンは,経験の浅い者たちを選ぶのです。サタンは反逆のそもそもの始まりから,そのようにしました。サタンがエデンの園で近づいたのはエバであって,エバの少し前に創造された夫のアダムではなかったことを思い起こしてください。しかもサタンは成功しました。アダムよりも若く,経験の浅いエバを,外見を偽って欺き,そうです,誤導したのです。「アダムが最初に形造られ,その後にエバが形造られたからです。また,アダムは欺かれませんでしたが,女は全く欺かれて違犯に至ったのです」と,聖書は説明しています。―テモテ第一 2:13,14。

      5 (イ)警戒心を解いて,どんな考え方に陥ってはなりませんか。(ロ)使徒パウロは何を心配しましたか。その心配が当を得ていたのはなぜですか。

      5 警戒心を解き,サタンの手口は自分には通用しないとか,サタンに唆されて自分が神の律法を破ることなどあり得ない,という考え方に陥らないようにしましょう。「サタン自身が自分をいつも光の使いに変様させている」という神の警告を忘れてはなりません。(コリント第二 11:14)使徒パウロが,欺きの大家は,パウロの仲間で経験の浅いクリスチャンに上手に近づくのではないか,と心配したのは正しいことでした。パウロはこう書きました。「へびがそのこうかつさによってエバをたぶらかしたように,あなた方の思いが何かのことで腐敗させられて,キリストに示されるべき誠実さと貞潔さから離れるようなことになりはしまいかと気遣っているのです」― コリント第二 11:3。

      6 たぶらかされるとはどのような意味ですか。

      6 エバが単に欺かれたりごまかされたりしたのではなく,たぶらかされたことに注目してください。この語は,エバが魅力的な誘いや誘惑に乗って悲惨な道に引き込まれたことを意味しています。「ウェブスター新国際辞典第三版」によれば,たぶらかすとは,「言葉巧みに人を背かせる」,「物静かな,巧妙な魅力によって,あるいはそのような魅力があるように見せかけて,引き付ける,もしくは獲得する」という意味です。この辞典の説明では,たぶらかすとは,特に「(女性を)口説いて,初めて性交を行なわせること」を意味します。エバをたぶらかした時のサタンの手口を振り返るなら(もっとも,この場合には性交は関係していません),またサタンが今日用いている同様の手口に注目するなら,わたしたちも益を得られます。

      7,8 (イ)サタンがエバにした質問の意図は何ですか。(ロ)サタンはどのように,木から食べることを魅力的に思わせましたか。

      7 サタンの近づき方は巧妙で,最初に蛇を用い,神の律法に対する疑惑を抱かせるようエバに働きかけました。そして,疑念と不信感を生じさせるよう念入りに計画された言葉を使い,「あなた方は園のすべての木からは食べてはならない,と神が言われたのは本当ですか」と尋ねました。サタンが投げかけたこの悪意のある質問には,園のすべての木から食べられないとはかわいそうなことだ,という意味が含まれています。その証拠に,サタンは,エバが禁じられた木から食べれば,神が言ったように死ぬのではなく,本当に益を受ける,と論じています。「その木から食べる日には,あなた方の目が必ず開け,あなた方が必ず神のようになって善悪を知るようになることを,神は知っているのです」と,サタンはエバに請け合います。―創世記 3:1-5。

      8 神がエバから有益な知識を差し控えようとしていることをほのめかすとは,サタンは実に悪知恵にたけています。サタンによれば,神は死というばかげた脅迫をさえ用いて,エバが自己決定の能力を行使できないようにさせている,というわけです。事実上サタンはエバに対して,『ちょっと,あなたは損をしているよ。死ぬことなどあるものか。神自身が享受しているものをあなたも享受できるのだ。善悪は自分で決定できる』と言ったのです。だれに答える必要もなく自分で決定を下せるようになることは,エバにとって魅力でした。

      9 ヤコブ 1章14節と15節に示されている通り,どんな一連の出来事があってエバは罪を犯し,最後には死ぬことになりましたか。

      9 その結果,エバはその木を願望を抱いて眺めるようになりました。「そこで女は見て,その木が食物として良く,目に慕わしいものであるのを知った。たしかに,その木は眺めて好ましいものであった。それで彼女はその実を取って食べはじめた」。(創世記 3:6)ところが後に,約束されたものが与えられていないことに気づいたエバは,『蛇です,それがわたしを欺いたのです』と,説明しました。(創世記 3:13)事実,その者はエバをたぶらかし,魅力的な誘いや誘惑を仕掛けて,エバが利己的な欲望に駆られて罪を犯し,結局は最後に死ぬように仕向けたのです。―ヤコブ 1:14,15。

      サタンの謀りごとに用心しなさい

      10 サタンの謀りごとを知らずにいる必要がないのはなぜですか。どんな指示に従うのは賢明なことですか。

      10 サタンは今日,若い人たちを欺き,たぶらかすために,同様の謀りごと,つまり企て,術策,戦略を用います。しかし,聖書には,サタンの欺まん的な手口に関する過去の用例がすべて記されているので,その謀りごとを知らずにいる必要はありません。(コリント第二 2:11)必要なのは,エホバ神がそのみ言葉と組織を通して備えておられる警告や指示に注意を払うための分別です。―箴言 2:1-6; 3:1-7,11,12; 4:1,2,20-27; 7:1-4。

      11 サタンはおもにどんな手を使って若者たちをたぶらかし,欺いて悪行に陥れますか。

      11 サタンはおもにどんな手を使って若い人々を魅惑し,誘惑して悪行に陥れるのでしょうか。神が非としておられる事柄,あるいは神の是認を失うことになりかねない活動を非常に魅力的なものに,また害のないものに思わせるのです。エバにとっても木の実はそのように見えました。さらに,サタンはエバに対して行なったように,必要もないのに楽しいことをし損なっている,という考えを助長しようとします。このようにサタンはこうかつで欺まん的な方法を用い,エホバのみ言葉に対する敬意と,神を恐れる親や神の組織が与える教えに対する敬意を損なおうとします。ですから,聖書は十分な理由があって,「悪魔の策略[あるいは,ギリシャ語聖書王国行間逐語訳によれば,「ずる賢い行為」]にしっかり立ち向かえるように,完全にそろった,神からの武具を身に着けなさい」と勧めているのです。―エフェソス 6:11。

      12 (イ)わたしたちは皆,サタンに関するどんな事実を真剣に受け止めるべきですか。なぜですか。(ロ)ヨハネ第一 2章15節とヤコブ 4章4節に述べられていることを,あなたはどう見ていますか。(ハ)サタンはあなたを欺いて,どのように思わせることを願っていますか。

      12 明らかに,サタンの偽りを信じたエバは愚かでしたが,今日の多くの若者たちも,エホバのみ言葉にある警告や,親またクリスチャンの長老たちから与えられる警告を軽視することはないでしょうか。あなたはどうですか。例えば,悪魔サタンがこの世の支配者で,この事物の体制の神として人々の思いをくらましているという事実を真剣に受け止めていますか。(ヨハネ第一 5:19。ヨハネ 12:31; 14:30; 16:11。コリント第二 4:4)「世も世にあるものをも愛していてはなりません」という神の命令に注意を払うよう本当に努力しますか。(ヨハネ第一 2:15)『自分は,「だれでも世の友になろうとする人は,自分を神の敵としている」という聖書の言葉を本当に信じているだろうか』と自問してください。(ヤコブ 4:4)サタンはあなたを欺き,世に危険なところはない,世の促進する活動に害はない,と思わせたいのです。しかし,用心してください! 欺かれてはなりません。

      今日の,人を欺く魅力

      13 各地でどんな習慣が流行するようになりましたか。その習慣について,サタンはどのように思わせようとしていますか。

      13 サタンが人々を悪行へと誘い込むためにしばしば用いるのは,それ自体は間違ってはいないようなもの,もしくは聖書の中で明確には非とされていない事柄です。例えば,健全な状態で過ごした求愛期間の楽しい思い出を持つ夫婦は少なくありませんが,デートをして二人だけでいることには危険が潜んでいます。実際,デートは割に新しい習慣で,第一次世界大戦後に各地で流行し始めたにすぎません。この習慣は若い人たちが一対一で異性と知り合える全く罪のないレクリエーションである,とサタンは思わせたいのです。しかし,事実を言えば,この習慣には道徳上の危険が伴います。

      14 (イ)デートの習慣をどのように評価できますか。(ロ)デートをしているときには,どんな感情の生まれることがありますか。

      14 円熟した年長のクリスチャンは,自分の経験からそのような危険についてよく知っているので,有益な指示を与えることができます。(箴言 27:12)それでもあなたは,デートには危険はない,親はうるさく言いすぎるし,わたしから楽しみを奪っている,と感じているかもしれません。しかし,人々が結ぶ実によってその人を判断できるように,デートのような習慣も,それが結ぶ実によって判断できるのです。(箴言 20:11。マタイ 7:16)例えば,頻繁にデートをして妊娠してしまった18歳の少女は,「わたしも,ほかの大勢の子と同じように,まさか自分がこんなことになるとは思ってもいませんでした」と言いました。しばらくデートを続けているうちに,「手を握ることやキスだけではもの足りなくなってくる」と,この少女は告白しています。同じように,何度もデートを重ねていた17歳の少女は,「キスや愛撫を続けていると,しまいにはどうしても男の子に愛の営みをさせたくなってしまいます」と述べています。そうした気持ちになることはめったにない,と言えますか。決してそうではありません。

      15 デートには,どんな悲劇的な事態に対してかなりの責任があるに違いありませんか。

      15 互いに身体的な魅力を感じている若者たちが,デートの通例として二人だけになると,性欲が高まって,そのつもりのない若い人たちでさえ神の律法を破る羽目になることがあります。米国で毎年100万を優に上回る十代の少女たちが妊娠し,その中の幾十万もの人が中絶をしたり,私生児を産んだりしていることについて考えてください。残念なことに,それら十代の少女も,関係していた少年もエホバの証人の子弟という場合がたまにあるのです。そうした悲劇的な事態に対しても,性行為感染症の新しい患者が毎年何百万も出ることに対しても,デートというこの現代的な習慣にかなりの責任があることは間違いありません。

      16 (イ)どのような場においてのみ,正しく性欲を満たすことができますか。(ロ)神の民の中には,どうなる人が少なくありませんか。

      16 神は,結婚の絆の中で性欲が満たされることを意図されました。その絆の中で性欲は健全な喜びと満足をもたらすものとなります。(ヘブライ 13:4。箴言 5:15-19)ところがサタンは神からのこの賜物をずる賢い仕方で利用し,性を誤用して淫行を犯すように人々をたぶらかしてきました。古代には神に対するこの違反行為のため,一日に2万4,000人のイスラエル人が死に処され,今日でも淫行のために毎年幾千人もの人々がクリスチャン会衆から排斥されています。ですから,賢くありましょう。諭しと指示に聞き従ってください。うかつにも欺かれるようなことがあってはなりません。―民数記 25:1-9,16-18; 31:16。

      17 (イ)スポーツ,音楽,ダンスなどに関して,サタンはどんな欺まん的な見方を助長してきましたか。(ロ)この世の娯楽が神の民を脅かすものとなるのはなぜですか。

      17 サタンの別の謀りごとにも警戒しなければなりません。例えば,スポーツ,音楽,ダンスなどはサタンの世の娯楽のうちでも際立ったものになっています。なるほどこれらの娯楽自体は必ずしも間違ったものではなく,心地良い,有益なものとさえなり得ます。(テモテ第一 4:8。ゼカリヤ 8:5。ルカ 15:25)ところがサタンは欺まん的に,そのような娯楽を定期的に世の人と共に行なったとしても,害を被る恐れはないという考えを助長してきました。一方,神の言葉は,「惑わされてはなりません。悪い交わりは有益な習慣を損なうのです」と警告しています。(コリント第一 15:33)考えてみてください。世の宗教と政治がサタンの体制の一部であるのなら,世が助長している娯楽がサタンの影響を受けていないと思い込むのは愚かなことではないでしょうか。「周囲の世そのものの型に押し込まれ」ないよう絶えず警戒している必要があります。―ローマ 12:2,J・B・フィリップス訳「現代英語の新約聖書」。

      若い人たちを保護するための備え

      18 あなたを教え,導く親に感謝すべきなのはなぜですか。

      18 エホバ神は愛をもって,皆さんのような若い人たちが欺かれないように保護するための備えを設けられました。まず第一に,あなたを教え,導く親がいます。ですから親がそのように教え,導くとき,あなたは幸福になれるのです。私生児を身ごもり,不幸な経験をした18歳の少女は,「親が親としてなすべきことをしてくれ,決まったボーイフレンドと付き合うのは危険だと教えてくれ,決まった相手とのデートを禁止してくれていたら」こんなことにはならなかった,と不平を言いました。ですから,神を恐れる親を持っていることに感謝してください。親には,制限を課してあなたをがんじがらめにしたり,あなたの生活をつまらなくしたりするつもりはないのです。それどころか,あなたを愛し,あなたを保護したいと願っているのです。親の助言を求め,その経験と知恵を活用することです。

  • エホバの心を喜ばせる若者たち
    ものみの塔 1986 | 8月1日
    • エホバはこのように勧めておられます。「我が子よ,賢くあって,わたしの心を歓ばせよ。わたしを嘲弄している者にわたしが返答するためである」― 箴言 27:11。

      2 サタンはどんな重要な論争を提出しましたか。わたしたちはどのようにその論争に関係していますか。

      2 エホバを嘲弄している者とは,もちろん悪魔サタンのことです。サタンはエデンの園で,神からの答えを必要とする重大な論争を提出しました。エバに,次いでアダムにいかにも楽々と神の律法を破らせることができた時,サタンはエホバに挑戦したと考えてよい証拠があります。サタンは,『機会さえ与えられれば,わたしはどんな者でもあなたに仕えさせないようにしてみせる』と主張したも同然でした。(ヨブ 1:6-12)ですからエホバは,わたしの子はわたしがサタンの挑戦に答えられるようわたしに「返答」を与えよ,という上記のような心温まる訴えを記されたのです。

      3 エホバの訴えが特にイエスに当てはまるのはなぜですか。ほかにだれが神の心を喜ばせることになりますか。

      3 では,エホバはこの訴えを特にだれに向け,だれを指して「我が子」と呼びかけておられるのでしょうか。イエス・キリストは神の独り子なので,独特な意味で神の子と言えます。(ヨハネ 1:14)さらに,創造者に背いたアダムを別にすれば,イエスは地上に生存した唯一の完全な人間であられ,それゆえに,神に忠実を保つことが可能なことを完全な意味で証明できる唯一の人間です。(コリント第一 15:45)ですから,エホバの訴えは特にイエスに当てはまります。しかも,イエスはみ父を失望させませんでした。イエスはその忠実な歩みにより,人間は試みに遭えば神に忠実に仕えられなくなるというサタンの尊大な挑戦に対する答えを神に提出されました。(ヘブライ 2:14; 12:2)それに加えて,天でキリストと共に統治する人々もすべて,死に至るまで神に忠実を保って,エホバの心を喜ばせることになるでしょう。―啓示 2:10。

      4 人生の過ごし方を決定するに当たって,どんな重要な問題を考慮しなければなりませんか。

      4 では,皆さんのような若い人たちを含め,今日のわたしたちはどうですか。人間は神に忠実を示すかどうかというこの論争は,あなたにも関係がありますか。確かにあります!(詩編 147:11; 148:12,13)自分では気づかないとしても,自分の人生の過ごし方は,この論争の神の側を支持することにもなれば,サタンの側を支持することにもなるのです。エホバを喜ばせるか,サタンを喜ばせるかのどちらかになります。まさに,「我が子よ,賢くあって,わたしの心を歓ばせよ。わたしを嘲弄している者にわたしが返答するためである」というエホバの勧め,すなわち訴えは,あなた個人に向けられたものと見ることができます。(箴言 27:11)創造者の心を喜ばせることは,あなたにとって満足のゆく目標となるのではないでしょうか。

      それが賢いことである理由

      5 エホバの心を喜ばせるのはなぜ賢いことですか。

      5 『賢くあれ』とエホバが勧めておられることに注目してください。エホバの心を喜ばせるのはなぜ賢いことなのでしょうか。エホバはわたしたちにとって最善の事柄だけを願う愛ある父親であられ,エホバがわたしたちに行なうよう求めておられることは何であれわたしたちの益になるからです。イザヤ 48章17節と18節にある通りです。「わたし,エホバは,あなたの神,あなたに自分を益することを教える者,あなたにその歩むべき道を踏み行かせる者である。ああ,あなたがわたしのおきてに実際に注意を払いさえすれば! そうすれば,あなたの平安は川のように,あなたの義は海の波のようになるであろうに」。

      6 (イ)エホバはあなたが生活を楽しむよう願っておられますが,それは何に示されていますか。(ロ)どんな結果を避けて通ることはできませんか。

      6 愛ある親として,エホバはあなたが貴重な命の賜物を十分に楽しむことを願っておられます。そのためエホバは,「若者よ,あなたの若い時を歓べ。若い成年の日にあなたの心があなたに良いことをするように。そして,あなたの心の道に,あなたの目の見る物事のうちに歩め」と述べておられます。言うまでもなく,これは自分のしたい楽しい事柄を何でも行なうようにという勧めではありません。その点は次の,「しかし,それらすべてのことに関して,まことの神があなたを裁かれることを知れ」という警告の言葉に示されています。(伝道の書 11:9)確かに,人は自分の行動の結果を避けて通ることはできません。神はあなたが行なう事柄に関して言い開きを求められるでしょう。「何であれ,人は自分のまいているもの,それをまた刈り取ることになる」という法則は確実に働きます。―ガラテア 6:7。

      7,8 (イ)どうすればいら立ちを除き,災いを払いのけることができますか。(ロ)どのような場合,若さも人生の盛りもむなしいものとなりますか。

      7 そのようなわけでエホバはこう付け加えておられます。「それゆえ,あなたの心からいら立ち[つまり,心配の原因]を除き,あなたの体から災いを払いのけよ。若さも人生の盛りもむなしいものだからである」。(伝道の書 11:10)あとになっていら立たしい問題を身に招くもとになるような活動を避けるのは,確かに賢いことです。酒に酔わなければ,不義の性関係を持たなければ,またその種の“大胆な”ことをしなければ“本当に生きている”とは言えない,つまり大事なものを得損なっている,と言う人がいるかもしれません。しかし,そのようなことを言う人たちは何と愚かなのでしょう。淫行を犯した一人の年若い学生は,「行なってみる価値など決してありません。わたしはあれ以来,心配が絶えません」と,涙ながらにその苦悩をもらしました。

      8 ですから若い皆さん,賢くあり,心配や後悔の種をすべて心から除き去るようにというエホバの諭しに注意を払ってください。無謀な,あるいは利己的な生き方を追い求める若者たちはそのような心配や後悔を経験しています。17世紀の一随筆家は,「人類の大多数は,人生の最初のころを,もっぱら悲惨な晩年を迎えるために費やしている」と語りました。確かにその通りです。しかし,何と嘆かわしいことでしょう。若い人たちが,成人後の時期に難儀を増し加えるような方法で身体のエネルギーや能力を用いるとしたら,その若さも人生の盛りも,それこそむなしいものです。(箴言 22:3)ですから賢くあってください! そのあとに続く,「それで,あなたの若い成年の日にあなたの偉大な創造者を覚えよ」という訓戒に従いましょう。―伝道の書 12:1。

      9 若い時代にエホバを覚えることによって,どんな益を享受することになりますか。

      9 若い時代にエホバを覚えるなら,本当に自分自身を益することができます。いら立ちや災いとなる難儀を避けることになるばかりか,偉大な創造者に仕えて,すぐにも幸福で報いの多い生活を送れるのです。それはさらに,天に宝を蓄える賢い行ないでもあります。その宝は,とこしえにわたってあなたに益を与えます。(マタイ 6:19-21)エホバのご意志を行なって今エホバを覚えるとすれば,エホバもあなたを覚え,「あなたの心の願い」をかなえてくださいます。そうです,パラダイスにおけるとこしえにわたる幸福で充実した生活を,報いとして与えてくださるのです。―詩編 37:4; 133:3。ルカ 23:43。啓示 21:3,4。

      エホバについてどう感じていますか

      10 (イ)エホバに仕えようとするあなたの決定は,単に何をするのが賢いことかについての冷たい打算ではないはずですが,そう言えるのはなぜですか。(ロ)さらに神は,何を訴えておられますか。

      10 とはいえ,エホバに仕えようとするあなたの決定は,単に何をするのが賢いことかについての冷たい打算ではないはずです。サタンは非常にこうかつな敵ですから,あなたが自分個人の利益だけを考えていれば,やがては,何らかの利己的な傾向に訴えて,エホバへの奉仕からあなたを引き離すことに成功するでしょう。それで,エホバはただ単に賢くあるよう勧めておられるのではありません。そうではなく,個人的にご自分に献身するようにも訴えておられます。イエスは,『あなたは,心をこめてあなたの神エホバを愛さねばならない』と言われました。(マタイ 22:37)心をつくしてエホバを愛するとはどのような意味か,知っていますか。

      11 (イ)心からエホバを愛するとはどのような意味ですか。(ロ)ヨセフの経験は,正しい心の動機付けが神のご意志を行なわせる力になることをどのように例証していますか。

      11 あなたの心とは,内奥の自己,あなたの動機付け,態度,深い感情,それにあなたの思考能力などを指します。したがって,心をこめてエホバを愛するとは,親愛の情をもってエホバを愛すること,また,サタンの嘲弄に対する返答を提出してエホバの心を喜ばせることを,熟慮した上で生活の中のほかの何よりも優先するという意味です。そのような内面的な識別力を持ち,神に対する深い愛情と関心があれば,別の行動が非常に魅力的に思えるとしても,神のご意志を行なうための極めて強力な動機付けが得られます。若いヨセフはエホバに対するそうした愛を抱いていたので,高名な女性から,「わたしと寝なさい」と誘惑されたときにも,「どうしてわたしはこの大きな悪行を犯して,まさに神に対して罪をおかすことなどできるでしょうか」と答えました。―創世記 39:7-9。

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