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全地で宣べ伝えて教える2008 エホバの証人の年鑑
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エストニア
離婚した両親と離れて暮らしていたヘルギという17歳の学生は真理に関心を示し,聖書研究を始めました。多くの時間,地元のバンドで歌っていたので,初めは集会にあまり出席していませんでした。しかし,真理に対する認識が高まるにつれ,ライフスタイルを変えるようになりました。集会がある日の夜には活動できない理由を他のメンバーに説明したのです。神権宣教学校に入校し,バプテスマを受けていない伝道者になるまでに進歩しました。ある時,全国規模の歌唱コンテストに出場しました。そのコンテストの最優秀賞受賞者は有名なレコード会社と契約することができます。審査で多くの人が落とされる中で,ヘルギはすぐに審査員に認められ,次の選考に進みました。ところが,それはヘルギが神権宣教学校で初めて割り当てを果たす日に行なわれることになりました。ヘルギはどうするでしょうか。エホバの証人ではない母親は話の割り当てをキャンセルするか,別の日に変えてもらうことを勧めました。ヘルギは,これは単に話をするかどうかという問題ではなくて,人生で何を第一にするか,霊的なことか世俗的なことか,という問題だと言いました。ヘルギは真剣に考えて,コンテストよりも割り当ての話のほうを選びました。ヘルギは割り当てを果たし,母親もその決定を尊重しました。
話は続きます。あるテレビ局のリポーターが大会とバプテスマを取材するため「キリストのあとに従いなさい!」地域大会に来ました。ヘルギがバプテスマのプールに入るところを見て,リポーターはバプテスマの様子を撮影し,インタビューしました。その日の夜,それはニュースに取り上げられました。ニュースではヘルギがコンテストで歌う姿が紹介され,最後にバプテスマの様子とヘルギが輝くような笑顔でこう言うのが放映されました。「人生で最も良い決定ができました」。
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全地で宣べ伝えて教える2008 エホバの証人の年鑑
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[58ページの図版]
神権宣教学校で話をするヘルギ(右)
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