王国宣明者の報告
ベネズエラに見られる神の祝福
ベネズエラにおけるエホバの証人の活動は本当に祝福されてきました。(詩編 3:8)1985年度に伝道者数は前年の16%増加し,1986年の2月には良いたよりの宣明者は新最高数の3万1,247人に達しました。正規開拓者も2月に急に増えて2,291人になり,連続38回目の最高数を記録しました。関心のある人々との聖書研究は合計5万659件行なわれていますが,その人たちの中には,一風変わった状況のもとで真理に接した人たちがいます。
□ ある若い男性は結婚していましたが,女性との関係がふしだらなことで聞こえていました。物事はうまくいっていませんでした。その人は,自分が妻以外の女性と関係を持つので妻が魔女のところに行って自分にのろいをかけたと感じていました。それで,そののろいの効力をなくしてくれる魔女を探していたところ,ある女の人のところへ行くように言われました。しかしその女性はエホバの証人と聖書を研究し,魔術をやめていました。彼女はその人に,私はご援助できませんが,援助を受けられるところがあるので,住所を教えてあげますからそこへお行きなさいと言いました。それは王国会館の住所でした。その人は王国会館に姿を現わしました。髪は長く,ひげは伸び,服装もひどいものでした。その人は集会を非常に楽しみ,その週末には3人の小さな子供を連れてまたやって来ました。こんどは髪を切り,きちんとした服装をし,ひげもきれいに剃っていました。今ではその人は良いたよりの伝道者になっています。その人の妻は,その人がほかの女を追いかけなくなったので喜んだでしょうか。いいえ,喜ぶどころか,非常な反対者になりました。しかしその人の生活の変化は,その人が知っていた多くの人たちに深い感銘を与えたので,その人たちも真理の音信を聞く道が開かれました。
□ コロンビアとの国境に近いある町で,その町の司祭がエホバの証人に対する反対運動を繰り広げました。その司祭は教会の掲示板に赤で大きく「エホバの証人」と書き,その下にエホバの証人に反対する宣伝文句を書いておきました。一人の教会員はその文句を読まずに,大きく書かれた名前だけを見て,教会はエホバの証人を認めているのだと考えました。それでエホバの証人の集会に行きましたが,そこで見聞きしたことが大変気に入りました。報告によると,「司祭の反対運動は,反対よりもむしろ大きな関心を引き起こしました」。それで今多くの人は進んで研究をするようになっており,道を歩いているエホバの証人に近づいて,今度はいつ来ますか,と尋ねる人もいます。
□ ベネズエラの別の家族が真理に接したのは,バプテスマを受けたばかりの姉妹が埋葬された墓のそばで,短い葬式の話が行なわれた時でした。故人の親戚に当たる陸軍少佐とその家族は,聖書の話に注意深く耳を傾け,後で講演者を家に招いて,使われた聖句をさらに詳しく調べました。どんな結果になったでしょうか。その少佐に答えていただきましょう。
「妻も私も聖書を調べてみたいという気持ちになりました。初めのうちは,カトリックを信仰している自分は正しいということを実証したい気持ちがありました。しかし,一つの点に対して反論する度に,わたしとの研究を司会していた兄弟は,論理にかなった聖書的見方を持ち出しました。それで私はへりくだって,エホバの証人に真理があることを認めました。今では妻も私もエホバの証人で,子供たちも聖書研究を行なっています。戦争に使う肉の武器ではなく,コリント第二 10章4,5節にあるように神が与える霊の武器を持つ兵士として仕える喜びを,唯一の神エホバに感謝しています」。
確かにエホバは,ベネズエラにいる僕たちを豊かに祝福してくださいました。記念式の出席者数は伝道者数の4倍でしたから,今後も増加する大きな可能性があります。
[21ページの図表]
1986年2月の報告に基づくベネズエラの最高数:
伝道者 31,247
開拓者 2,291
聖書研究 50,659
「あなたの祝福はあなたの民の上にあります」― 詩編 3:8。