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アハワ聖書に対する洞察,第1巻
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新ブリタニカ百科事典(1987年,第5巻,949ページ)はヒートの町に関して,こう述べています。「ユーフラテス河畔のヒートは,二つの塚の上のある古代都市があった場所に建てられた,城壁を巡らした小さな町で,その付近の瀝青坑井は少なくとも3,000年間利用されており,バビロンを建てるのにも使われた」。ここに瀝青の供給源があったということは,モルタルの代わりに瀝青を使ってバベルの塔の建設が行なわれたことに関する聖書の記述と符合するかもしれません。―創 11:3。
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れんが聖書に対する洞察,第2巻
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一般に,固めた泥や粘土で作られる建築用ブロックのこと。ごく初期の時代から,聖書の地ではれんが(ヘ語,レヴェーナー)が広く用いられてきました。古代バベルの建築者たちは,都市を建てるために選んだ場所の付近で石を見つけることができなかったので,石の代わりにれんがを利用し,瀝青がそのためのモルタルとなりました。れんがは,窯で乾燥させた,つまり「焼いて」固くしたようです。(創 11:3)古代エジプトにおいて,奴隷状態にあったイスラエル人はれんが作りに携わりました。わらを自分たちで集め,その上同じ数のれんがを生産しなければならなくなったために,彼らの境遇は一層困難なものになりました。(出 5:7-19)約束の地において,イスラエル人は引き続きれんがを使って建設の業を行ないました。もっとも,石のほうが好まれたようです。(イザ 9:10)良質の建築用石材は,パレスチナの丘陵地では豊富だったものの,ほとんど手に入らない地区もありました。したがって,低地にあるエリコやエツヨン・ゲベルのような都市では,都市の城壁のみならず,住居を造るのにもれんがが使われました。現代でもシリアやパレスチナの一部では,家を造るのにある部分には切り石が,残りの部分には日干しれんがが使われています。切り石は冬のあらしに特にさらされる壁に使われます。
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