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目ざめよ! 1995
目95 12/22 7–11ページ

良い教育のかぎ

最近,ニューヨーク・タイムズ紙の第一面にラトヤという16歳の高校生の話が載りました。当人の話によると,ラトヤは11歳のころから父親に殴られたり,性的な虐待を加えられたりするようになりました。母親は麻薬の使用者で,家族を残してどこかへ行ってしまいました。「家は人の住まなくなったアパートの一室で,トイレもなく,そこでは怖くて眠ることもできなかった」と同紙は伝えています。しかし,ラトヤは優秀な子供でした。こうした事情があったにもかかわらず,今年の初めには自分の高校の全米栄誉会の会長を務め,優等生コースで平均Bの成績を維持しました。

悪い環境で育った子供であっても,学校で良い成績を収められるよう助けるために,何ができるでしょうか。多くの場合,良い教育のかぎは,親切な大人 ― 望ましいのは,子供自身の親の片方あるいは両方 ― が支えとなり,子供の教育に深くかかわることです。ある高校3年生はその重要性を痛感したので,「親の支えがあってこそ,子供たちは学校で生き残ることができるのです」と言いました。

たいていの教師も同意見です。ニューヨーク市のある教師は,「良い成績を収めて教育を修了する生徒は少なくないが,そうした生徒には必ず,常に支えとなってくれる親がいる」と断言しました。

親の支えは重要なかぎ

昨年,リーダーズ・ダイジェスト誌は,「他の生徒よりも良い成績を上げる生徒がいるのはなぜか」という疑問に関する調査を行ないました。結論の一つは,「しっかりとした家族の子供は学校で優位に立つ」ということでした。そのような家族の親は子供たちに愛ある関心をそそぎ,ふさわしい価値観と目標を与えます。しかし,ある親は次のように述べました。「学校で何が起きているかを知らないなら,適切な導きを与えることはできません」。

それを知る良い方法は,学校を訪れることです。何度も学校を訪れているある母親は次のように書いています。「娘の学校の廊下を歩いていると,下品で卑わいな言葉が聞こえます。至るところで子供たちがネッキングをしています。これが映画なら,X指定になるところです」。そうした訪問は,今日の子供たちが良い教育を受け,道徳的な生活をするのがいかにむずかしいかを認識する助けになるかもしれません。

「アメリカの教師 1994年」という出版物はいみじくも次のように述べています。「暴力行為の犠牲となってきた生徒は恐らく,自分の親は教師との個人面談,父兄会,学校訪問など,学校と意思の疎通を図る機会をあまり作らなかった,と言うだろう」。

この問題に深い関心を寄せるある母親は,親がしなければならないことを明らかにしています。「学校に行くことです」と彼女は言います。「自分が子供の学んでいる事柄に関心を持っていることを学校当局者に知らせてください。私はしばしば学校を訪問し,授業を参観します」。別の母親は子供を擁護することの価値を強調し,次のように説明しています。「うちの子供たちは職員室に行ってカウンセラーに話そうとしましたが,文字どおり無視されてしまいました。翌日子供が私を連れて行くと,皆さんが私だけでなくうちの子にも助けを差し伸べようとあらゆる努力を払ってくれました」。

4人の息子を持つこの母親は,自分の子供の教育に直接関係する学校の活動に関心を持つことの重要性も強調し,「参観日や科学発表会など,何であれ自分の子供がしていることで,親が招待されている行事には出席しましょう」と述べています。「そうすれば,子供の先生方に会うことができます。先生方に,自分が子供の教育をその子の生活の非常に重要な部分とみなしていることを知ってもらう必要があります。先生方はこのことを知ると,その子に時間をかけ,余分の努力をそそぎたいと思うようになります」。

教師との協力

学校側が親と教師との交流を図る特別な行事を計画しても,その夜にはしなければならないもっと大切なことがあると思う親もいるかもしれません。しかし,実のところ,自分の子供たちに良い教育を受けさせようと努力してくれている人たちの力になること以上に大切なことがあるでしょうか。親と教師の良い協力は不可欠なのです。

ロシアでは,親と教師の協力を密にするための優れた備えがあります。学校の宿題はすべて,ドニェブニークと呼ばれるもの ― カレンダーと一体になった日常活動の記録 ― に記録されています。生徒は授業のたびに自分のドニェブニークを持参し,求められれば教師にそれを見せられるようにしておかなければなりません。生徒は自分の親にもドニェブニークを見せなければならず,親は毎週それにサインするように求められています。モスクワに住む,学齢期の子供たちを持つ父親ビクトル・ロバチョフが述べているように,「この情報は,親が子供たちの宿題や成績を絶えず把握しておくのに役立ちます」。

しかし,今日の教師たちはしばしば,親たちが子供の教育に関心を持とうとしないとこぼします。米国のあるハイスクールの教師は,自分は以前,父兄に63通の手紙を送り,子供たちの成績不振を知らせたことがある,と述べました。それに対して,連絡を取ってきた親は3人だけでした。

本当に残念なことです。親は子供の教育に深くかかわるべきです。子供の教育はおもに親の責任なのです。ある教育者はこの問題に関する正しい見方を示し,「学校教育の第一の目標は,責任ある青年を育成する面で親を支えることである」と述べています。

ですから,親は率先して子供の先生たちと知り合うべきです。ある親が述べたように,「先生方がいつでも気軽に電話をかけてくれるようでなければなりません」。また,親は教師が子供のことを率直に話してくれるのを歓迎すべきですし,そうするよう励ますべきです。親は次のような具体的な質問をする必要があります。うちの子供のことで何か問題はありますか。あの子は敬意のこもった態度を示しているでしょうか。すべての授業に出席していますか。遅刻せずに登校しているでしょうか。

もしも先生がお子さんについて好ましくないことを言うとしたらどうでしょうか。うちの子がそんなことをするはずはないと決めてかからないでください。残念なことに,家や崇拝の場所ではまじめな生活をしているように見えても,実際には裏表のある生活をしている若者たちは少なくないのです。ですから,先生の話を敬意を払いながら聞き,言われたことが本当かどうか調べましょう。

子供が帰宅する時

親の立場にある人は,仕事から帰った時にどのように感じるでしょうか。ストレスがたまっていますか。がっかりしているでしょうか。子供は学校から帰って来た時,それ以上に不機嫌かもしれません。それで,ある父親は次のように勧めています。「家に帰って来るのが楽しく感じられるようにします。その日は子供たちにとって非常につらい一日だったかもしれません」。

子供が帰って来る時に親が家にいられるなら,それは確かに望ましいことです。ある母親はそのことについて次のように述べています。「親がそこにいて子供たちと話をしなければ,子供たちは何が起きているかを親に話すことができません。ですから,私は子供たちが帰宅する時には家にいるようにしています」。親は子供がしていることだけでなく,考えていることや感じていることをも知る必要があります。そうしたことを知るためには,多くの時間と努力,やさしく聞き出すことなどが必要です。(箴言 20:5)毎日の対話が大切なのです。

ニューヨーク市の小学校のある教師は次のように述べました。「危機にある学校組織特有の価値観がいつかお子さんに伝えられたかもしれません」。それで,この教師は,「お子さんの心の中で培われているものに対する注意を怠ってはなりません。親はどんなに疲れていようと,時間を割いて子供の考えを聞き出し,何であれ間違った価値観を取り去り,正しい価値観を持たせるようにしてください」と勧めています。―箴言 1:5。

同様に,経験豊かなあるハイスクール教師は次のようなアドバイスをしています。「単に学校で何があったか尋ねるよりも,その日にあったこと,その日の活動に関して的を射た,具体的な質問をするほうが有益です。これは,厳しい,あるいは詮索するような仕方ではなく,子供との何気ない会話を通して行なう必要があります」。

米国の教育長官リチャード・W・ライリーは次のように強く勧めています。「子供たち,特に十代の子供たちには,麻薬やアルコールの危険性,あなたが自分の子供たちに持ってほしいと思っている価値観について,直接話してください。そうした個人的な話は,あなたにとってどれほど不愉快なものであっても,子供たちの命を救う場合があるのです」。

親,特にクリスチャン会衆内での責任を与えられている親は,子供の話に耳を貸すことができないほど忙しいといった印象を決して与えるべきではありません。子供たちの話を聞くのが面倒であっても,子供たちが気がねなく話してくれてうれしく思っていることを表情や仕草で知らせてください。ある生徒は,「子供が学校での麻薬やセックスのことを話しても,ショックを受けないでください」とアドバイスしています。

家族生活が崩壊しているため,今日,「父なし子」と言うべき人が大勢います。(ヨブ 24:3; 29:12。詩編 146:9)クリスチャン会衆内には,助けを必要としている若者を援助できるような人がだれかいるものです。あなたはそうすることができるでしょうか。

勉強と責任感を奨励する

ほとんどの若者は,冒頭で述べたラトヤほど学業に打ち込んでいるわけではありません。大多数の若者は勉強するために多くの励ましを必要としています。以前ニューヨーク市の公立学校事務局長を務めていたジョセフ・フェルナンデスは自分の子供たちについて次のように述べました。「うちでは,家で勉強するべき時間を定めた。図書を揃え,図書館へ行くよう励まし,学校への出席や学校の活動に積極的に関与することを優先させた」。

学校の理事である別の人は,「我々は,現在子供たちをテレビや映画やビデオやショッピングセンターで取り囲んでいるが,それと同じように,今度は本や物語で取り囲む必要がある」と述べました。親は子供たちが宿題をしている時に,そのそばで個人研究や読書をするように計画できるかもしれません。そうすれば,子供たちは親が教育を高く評価していることを理解できます。

多くの家庭では,勉強の最大の妨げとなっているのはテレビです。ある教育者は,「若者たちは18歳になるまでに,1万1,000時間を教室で過ごし,2万2,000時間をテレビを見て過ごす」と述べています。親は,もしかしたら自分も時々見るだけにして,子供たちがテレビを見るのを制限する必要があるかもしれません。さらに,子供たちとともに何かを学ぶようにしましょう。一緒に本を読んでください。毎日,時間を取って,宿題をチェックしてください。

子供たちは学校で宿題をたくさん出され,その準備をしなければなりません。子供たちはそうした宿題をこなすでしょうか。親が子供たちに家での責任を果たすよう教えてあるなら,恐らくこなすことでしょう。このことを行なう上で大切なのは,子供たちに日常の雑用を割り当てることです。そして,明確な計画にしたがってそれらをこなすよう子供たちに求めます。確かに,こうした訓練は親の側の多大の努力を必要としますが,学校や後の人生で成功するために必要な責任感を子供たちに教えるものとなります。

生徒の決意は不可欠なかぎ

進路指導教官であるアーサー・カーソンは,冒頭に出てきたラトヤについて次のように述べた際に,良い教育のもう一つのかぎを明らかにしました。「最初に彼女に出会ったのは,家庭である大事件が起きた後だった。この子は[父親から受けたという虐待のために]ひっかき傷のついた顔でここに座っていた。彼女は学業のことだけを心配しているように見えた」。

確かに,良い教育に不可欠なかぎは,学習に対する子供の強い決意です。ニューヨーク市のある若者は次のように述べました。「今日の学校では,益を受けるためにやる気を出し,自己訓練をするかどうかは,ひとえに生徒自身にかかっています」。

例えば,子供の教育のことを心配していたある母親は,教師から次のように言われました。「スミスさん,心配なさらないでください。ジャスティンは非常に賢い子ですから,字のつづり方なんて分からなくても大丈夫ですよ。代筆してくれる秘書を雇うでしょうから」。子供がいくら賢くても,読み書きの技術 ― 分かりやすい文章を書き,読みやすい字を書き,正確に文字をつづることを含む ― を修得するのは大切なことです。

ひどい話ですが,一部の教育者は著名な心理学者カール・ロジャーズの「だれも自分にとって無意味に思えることを学ぼうとすべきではない」という主張に異議を唱えませんでした。この発言のどこが間違っているのでしょうか。言うまでもなく,子供はたいてい,学ぶよう求められることが将来どんな価値を持つかを先見できません。多くの場合,その価値は後になってはじめて理解できるのです。今日の子供が良い教育を受けるために自分から決意を固めなければならないことは明らかです。

14歳で9年生のシンディーは,そうした決意を実証している模範的な若者です。彼女は次のように説明しています。「放課後は学校に残って,先生方に話しかけ,知り合うようにしています。先生方が生徒に求めていることを見極めるよう努力しています」。また,シンディーは授業中は注意を集中し,宿題を優先させます。良い成績を収めている生徒たちは,授業を聞いている時や読書している時に鉛筆と紙を必ず手元に置き,きちんとノートが取れるようにしています。

さらに,良い教育を受けるのに不可欠なのは,悪い仲間を避けるという決意です。シンディーは次のように述べました。「品行方正な人をいつも探します。例えば,クラスメートに,麻薬を使用したり,だれとでもセックスしたりするだれだれさんについてどう思うかと尋ねてみます。『別に構わないんじゃないの』というような答えなら,その人が良い仲間ではないことが分かります。でも,そうした行ないに真の嫌悪感を示し,ああいうふうにはなりたくないと言う人がいれば,昼休みにはその人の隣に座るようにします」。

今日,良い教育を受けようとすると,確かに数多くの難問に直面します。しかし,もし生徒と親がここに挙げたようなかぎを使うなら,良い教育を受けることは可能です。では次に,良い教育を得る上で非常に大きな助けとなり得る別の備えについて考慮しましょう。

[7ページの囲み記事]

甘やかすか,愛をもって懲らしめるか

聖書は,若者を甘やかすなら災いに至ると警告しています。(箴言 29:21)この言葉と一致して,米国教員連盟の会長アルバート・シャンカーは次のように述べています。「何でも子供の望みどおりにしてやれば,子供のために最善のことをしていることになると考えている親がいる。しかし,我々はそのような考えが間違いであることを知っている」。

多くの若者たちでさえ,そのように甘やかすのが間違いであることを知っています。今年の初めに,マサチューセッツ州のある新聞は次のように報じました。「ウエスト・スプリングフィールドの6年生から12年生までの生徒1,572人を対象にした調査によると,その年齢層の子供たちを麻薬やアルコールの使用に至らせる強い影響力となっていたのは,仲間の圧力ではなく,『親の放任』のほうだった」。

そのようにして若者たちを甘やかしたことが,乱交の蔓延をも助長しています。確かに,聖書が述べているように,懲らしめを与えないなら,家族が恥をかくことになります。―箴言 29:15。

[10ページの囲み記事]

親にできる事柄

✔ 子供の通っている学校,その学校の目的,親の価値観や信条に対する学校側の態度を知るように努める。

✔ 子供の先生たちと知り合いになり,良い協力関係を築くように努力する。

✔ 子供の宿題に深い関心を持つ。子供たちとたびたび一緒に本を読む。

✔ 子供の見るテレビ番組と見る時間の長さを監督する。

✔ 子供の食習慣に注意を払う。ジャンクフードは子供の集中力に悪影響を及ぼす場合がある。

✔ 子供に十分な睡眠を取らせるようにする。子供たちは疲れていると,勉強に打ち込めない。

✔ 子供が健全な友達を選べるように努めて援助する。

✔ 子供の親友になる。子供にはできるだけ多くの円熟した友達が必要である。

子供にできる事柄

✔ 親の助けを得て,教育を受ける上での目標とそれを達成する方法を決める。それらの目標について先生たちと話し合う。

✔ 先生や親の助けを得て,課目を慎重に選択する。簡単な選択課目は普通,最善とは言えない。

✔ 先生たちとの良い関係を築き上げるように努める。先生たちが自分に期待していることを知るようにする。自分の進歩状況や問題点について先生たちと話し合う。

✔ 授業中は十分に注意を払う。学習の妨げとなるような行動に巻き込まれないようにする。

✔ 友達を賢明に選ぶ。友達は,学校での進歩の助けになる場合もあれば,妨げになる場合もある。

✔ 宿題や研究課題をできるだけきちんと行なう。その時間を充実したものにする。必要であれば,親か他の円熟した大人に助けを求める。

[8ページの図版]

教師があなたの子供に対する不満を持っている場合,敬意を払いながら話を聞いてください

[9ページの図版]

お子さんに学校のことを毎日尋ねてください

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