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    聖書から論じる
    • 野外宣教で用いるための紹介の言葉

      注解: 野外宣教にあずかる際,どのような紹介の言葉を用いるかを決めるのに,次の三つの事柄は注意深い考慮に値します。(1)わたしたちが伝えるようゆだねられている音信とは,「王国のこの良いたより」です。(マタイ 24:14)直接それについて話していない時でも,その良いたよりが必要なことを理解するよう人々を助けること,あるいはその良いたよりを進んで考慮するのを妨げている障害物を取り除けるかどうかを念頭に置いているべきです。(2)わたしたちが会う人々の福祉に対する純粋の気遣いを示せば,イエスの場合と同様,人々の心を動かす助けとなります。(マルコ 6:34)そのような純粋の関心は,温かい微笑や親しい態度によって示せます。また,相手の人が話す際には進んで耳を傾け,自分もその話に合わせて語るとか,相手の人が自分の考えを述べるように促す質問を用いて,その人の見解をより良く理解できるようにすることなどによっても純粋の関心を示せます。コリント第一 9章19-23節は,使徒パウロが自分の話しかけた人々の状況に合わせて良いたよりを提供したことを示しています。(3)世界のある場所では,訪問客は訪問の理由を述べる前に,ある種の型どおりのあいさつをすることが求められます。他の場所では,招かれていない訪問者は手早く用件を述べるよう家の人から求められる場合があります。―ルカ 10:5と比較。

      下記の紹介の言葉は,経験を積んだある証人たちがどのように会話を始めるかを示すものです。もし,今用いている紹介の言葉が,会話を始める糸口を見つけるのに余り効を奏していないなら,これらの提案を幾つか試みてください。その際,ぜひ自分の言葉で紹介の言葉を述べてください。同時に,人々に近づく点で良い結果を得ている,会衆内の他の証人たちの提案も役立ちます。

      愛/親切

      ● 『多くの人々はこの世界に真の愛が欠けていることをたいへん心配しています。あなたもそのように感じておられますか。……こういう傾向が強くなっているのはどうしてだと思われますか。……聖書がこのことを予告していたのをご存じでしょうか。(テモテ第二 3:1-4)聖書はまた,その理由も説明しています。(ヨハネ第一 4:8)』

      ● 『私はご近所の者で,―― と申します。今日は,多くの方がたいへん気にしておられる事柄についてお話しできたらと思って,ほんの少しの時間お邪魔しております。このことにはあなたもきっとお気づきだと思います。人に親切にするのに,大して努力が要るわけではありませんが,それでも近ごろでは親切が余り見られなくなってきましたね。どうしてこのような状態になったのか不思議に思われたことはありませんか。(マタイ 24:12。ヨハネ第一 4:8)』

      王国

      ● 『ご近所の方々とお話しして分かったことですが,多くの方は,今日,私たちの直面している犯罪や生活費の高騰(あるいは,現在,多くの人々が考えている他の事柄)などの大きな問題を実際に解決してくれる政府のもとで生活したいと願っておられます。そうなってほしいものですね。でも今日,そのような政府があるでしょうか。……多くの人々は実際に,そのようなことを成し遂げる政府を祈り求めてきました。あなたもきっと祈り求めてこられたことと思います。でも,多くの人々はそれを一つの政府とはみなしていません。(ダニエル 2:44。詩編 67:6,7。ミカ 4:4)』(また,104および277ページの主要な見出し,「王国」および「政府」の項も参照。)

      ● 『私たちはご近所の皆さまに一つの事をお尋ねしております。それについてご意見をお聞かせいただければと思っています。ご存じのように,イエスは私たちに,神の王国が来るよう,またそのご意志が天におけると同様,地上でもなされますようにと祈りなさいと教えられましたね。その祈りがいつか聞き届けられて,神のご意志が本当にこの地上で行なわれるようになると考えておられますか。……(イザヤ 55:10,11。啓示 21:3-5)』

      ● 『私はご近所の皆さまと,私たちすべてが直面しなければならない一つの問題,つまり神による政府を支持するか,それとも人間の支配のほうを望むかという問題についてお話しし合っております。今日の世界の状態を考えてみますと,私たちには,人間が生み出してきたものとは異なる何かほかのものが必要だということをお感じになりませんか。(マタイ 6:9,10。詩編 146:3-5)』

      終わりの日

      ● 『私たちは今日,私たちの周りの世界で起きている事柄の意味についてお話しするためにお訪ねしています。多くの人々の間では,神に対する関心や,聖書に述べられている,生活を律する神の規準に対する関心が衰えています。このことは互いに対する人々の態度に大きな影響を及ぼしてきました。テモテ第二 3章1-5節に書かれていることをお読みしますので,お聞きになってください。そして,それが今日の世界にぴったり当てはまるかどうかご意見をお聞かせください。(読む)……将来,より良い状態を期待できる確かな理由がありますか。(ペテロ第二 3:13)』

      ● 『多くの人々は,この世界に残されている時は急速に尽きようとしていると考えています。そして,この時代を「終わりの日」と呼んでいます。しかし,聖書は私たちがどうすれば現在の世の終わりを生き残って,パラダイス,つまり楽園となる地上で生きられるかを教えていますが,あなたはこのことにお気づきでしたか。(ゼパニヤ 2:2,3)』(また,116ページの主要な見出し,「終わりの日」の項も参照。)

      また,提案されているこれら一連の紹介の言葉の中の「最新の出来事」の項も参照。

      家族/子供たち

      ● 『私たちは家族生活のいろんな問題に対処するより良い方法に関心をお持ちの皆さまとお話しし合っております。私たちはみな最善の努力をしておりますが,もし,もっと良い結果を得るのに助けとなるものが何かあれば,私たちはそれに関心を持つのではないでしょうか。(コロサイ 3:12,18-21)聖書は私たちの家族にとって確かな将来を意味する一つのすばらしい希望を差し伸べております。(啓示 21:3,4)』

      ● 『私たちは皆,子供たちに幸福な生活をさせたいと願っています。しかし,今日,難しい問題を抱えている世界が本当に良くなるという期待が持てると思われますか。……では,子供たちが大人になるころ,世界はどうなっているとお考えですか。……聖書は神がこの地球をすばらしい住みかにしてくださることを示しています。(詩編 37:10,11)……しかし,子供たちがそのような祝福にあずかれるかどうかは,少なからず私たち親の選択にかかっています。(申命 30:19)』

      家庭聖書研究

      ● 『私は無料の家庭聖書研究をお勧めするためにお訪ねしております。もしよろしければ,世界の200ほどの国々で人々が家族みんなでどのように聖書のことを話し合っているかその方法を,ほんの数分で実際にお見せしたいと思います。(研究用の本の目次を示す。)どの章が特に興味深いと思われますか』。

      ● 『私たちはこのような聖書研究の手引きをご近所の皆さまにお見せしております。(その本を見せる。)前にご覧になったことがありますか。……ほんの数分お時間がありましたら,あなたご自身の聖書と一緒にこの本がどのように使えるかを実際にお見せしたいと思います』。

      最新の出来事

      ● 『今晩は。私は ―― と申します。お近くの(町名もしくは地区の名称)に住んでいる者です。昨晩のテレビのニュースをご覧になりましたか。……あの報道は(憂慮されている最新の出来事を挙げる)に関するものでしたが,あなたはあのようなことについてどうお考えですか。……この世界は一体どうなるのだろうと言う方がよくいらっしゃいますが,私たちエホバの証人は,今,聖書で「終わりの日」と呼ばれている時代に住んでいると考えております。このテモテ第二 3章1-5節に詳しく描写されておりますので,ご覧ください』。(また,116-124ページの項も参照。)

      ● 『今週の新聞でこの記事をお読みになりましたか。(適当な切り抜きを示す。)この……についてどう考えておられますか』。

      ● 『一つお尋ねしたいことがあるのですが,もし選ぶことができるとしたら,今世界が直面しているいろんな問題のうち,最初にどの問題を正してほしいと思われますか。(家の人にとって最も関心のある事柄が分かったなら,それを話し合いのための土台にする。)』

      仕事/住宅

      ● 『私たちは,すべての人が仕事や住宅を確実に持てるようになるにはどうすればよいか,ご近所の方々と話し合っております。人間の政府がそれを成し遂げてくれると期待できるでしょうか。……しかし,これらの問題の解決策を知っている方がおられます。それは人類の創造者です。(イザヤ 65:21-23)』

      ● 『私たちは信頼できる政府についてご近所の皆さまと話し合っております。大抵の人は汚職のない政府,すべての人に仕事や良い住宅を備えてくれるような政府を望んでいます。そのすべてを行なえるのはどんな政府だと思われますか。(詩編 97:1,2。イザヤ 65:21-23)』(また,277ページの主要な見出し,「政府」の項も参照。)

      将来/安全

      ● 『お早うございます。ちょっと失礼いたします。……私たちは,将来に対する積極的な見方についてご近所の皆さまとお話しし合っております。あなたも人生に対して積極的な見方をするよう努めていらっしゃると思います。……でも,いろいろな事情でそうするのが難しいということにもお気づきではないでしょうか。……私はこの点で聖書がたいへん良い助けになることに気づきました。聖書は,今日の状態を如実に描写していますが,同時に,その状態の意味を説明し,またその結末がどうなるかも教えています。(ルカ 21:28,31)』

      ● 『今日は。わたしは ―― という者です。お名前は何とおっしゃいますか。……わたしは聖書が示しているすばらしい将来について考えてみるよう,あなたのような若い方々にお勧めしています。(啓示 21:3,4などの聖句を読む。)これは良いことだと思いませんか』。

      生活/幸福

      ● 『私は人生の意味について深く考えている人々にお会いしたいと思って,ご近所の方々を訪問しております。大抵の人は何らかの幸福を経験しておられます。しかし,いろんな問題にもぶつかります。だんだん年を取ってきますと,人生は非常に短いことに気づきます。人生は,ただこれだけのものなのでしょうか。あなたは人生についてどのように感じておられますか。……(エデンで示された神の最初の目的について述べ,次にヨハネ 17:3および啓示 21:3,4について説明する。)』(また,67ページの主要な見出し,「命」の項も参照。)

      ● 『今日,私たちは,ご近所の皆さまが,ご自分の聖書の中の「永遠の命」という表現をお読みになるとき,どんなことをお考えになられるか,お尋ねしております。これは特に興味深い事柄です。と言いますのは,この表現は聖書の中で40回ほど出て来るからです。その命は私たちにとって何を意味するのでしょうか。……どうすれば,それを得ることができるのでしょうか。(ヨハネ 17:3。啓示 21:4)』

      ● 『私たちは今日の生活の質について真剣に考えておられる人たちとお話しし合っております。大抵の人は,生きることに喜びを感じますが,人間は果たして真の意味で幸福な生活を営めるのだろうかと考えている人も少なくありません。このことについてあなたはどうお感じですか。……今日,幸福を得るのに何が一番大きな障害になっていると思われますか。……(詩編 1:1,2。さらに,家の人に関係のある事柄と合う他の聖句)』

      聖書/神

      ● 『今日は。私は大切な音信を皆さまに知っていただきたいと思って,少しの時間お訪ねしております。聖書のここにこのように書かれていますので,お聞きください。(啓示 21:3,4などの聖句を読む。)このことについてどう思われますか。良いことだと思われませんか』。

      ● 『私は,生活の中で起きて来るいろんな問題に対処するための実際的な助けはどこに見いだせるかということについて,ご近所の方々とお話しし合っております。昔は多くの人々が聖書を参考にしました。しかし,私たちは人々の態度が変化している時代に住んでいます。あなたは聖書のことをどう感じておられますか。聖書が神の言葉であることを信じておられますか。それとも,聖書は人間の書いた良い本にすぎないとお考えですか。……もしそれが神からのものでしたら,どうすればそれを確かめることができると思われますか』。(262ページの主要な見出し,「聖書」の項参照。)

      ● 『お目にかかれてうれしく思います。私は聖書から励みになる一つの考えをご近所の皆さまにお伝えしております。どうして……なのだろうかと疑問に思われたことはございませんか。(話す予定の話題を取り上げるのに役立つ質問を出す。)』

      ● 『私たちは聖書を読むことを皆さまにお勧めしております。聖書が重要な疑問に対する答えを与えているので,驚かれる方がよくおられます。例えば,……(詩編 104:5。ダニエル 2:44。あるいは他の聖句)』。

      ● 『今日,私たちはご近所の方々をちょっとの時間お訪ねしております。私たちがお話しする方々の中には,神に頼っておられる方もいます。また,神を信ずるのが難しいと考えておられる方々もいます。あなたはどう思われますか。……聖書は物質の宇宙にどんな意味があるかを考えるよう私たちに勧めております。(詩編 19:1)……これらの天体を支配する法則を定めた方はまた,私たち人間のために貴重な導きをも備えてくださいました。(詩編 19:7-9)』(また,129および289ページの主要な見出し,「神」および「創造」の項も参照。)

      戦争/平和

      ● 『最近は,ほとんどの人が核戦争の脅威を気にしているようですが,この地上に真の平和が本当に訪れると思われますか。(詩編 46:8,9。イザヤ 9:6,7)』

      ● 『私は戦争のない世界で生活したいと考えておられる人たちを探しております。今世紀だけでも,二つの世界大戦を含め,何百もの戦争が行なわれてきました。今,私たちは核戦争の脅威に直面していますが,核戦争を回避するには,何が必要だと思われますか。……だれが平和な世界をもたらすことができるのでしょうか。……(ミカ 4:2-4)』

      ● 『ほとんどすべての人は世界平和を望んでいると言います。世界の指導者もほとんどがやはりそう言います。では,それを達成するのが非常に難しいのはなぜでしょうか。(啓示 12:7-12)』

      ハルマゲドン

      ● 『ハルマゲドンのことを心配している人々は少なくありません。世界の指導者たちが全面的な核戦争を指してこの言葉を用いるのを聞いているからでしょう。ハルマゲドンは人類にとって何を意味すると思われますか。……ハルマゲドンという名称は本当は聖書から取られていますが,この言葉は一般的に用いられている場合とは全く異なった事柄を意味しています。(啓示 16:14,16)聖書はまた,私たちが生き残るために個人的に行なえる事柄があることをも示しています。(ゼパニヤ 2:2,3)』(また,370ページの主要な見出し,「ハルマゲドン」の項も参照。)

      犯罪/安全

      ● 『今日は。私たちは個人の安全という問題について皆さまと話し合っております。私たちの周囲では犯罪が頻繁に起きており,私たちの生活も影響を受けています。私たちが夜道を安心して歩けるような時代が来ると思われますか。(あるいは,だれかがこの問題の真の解決策を持っていると思われますか。)……(箴言 15:3。詩編 37:10,11)』

      ● 『私はご近所の者で ―― と申します。今朝,ご近所を訪ねていましたら,皆さんが(最近,近所で起きた犯罪事件,あるいはその土地の人々にとって関心のある他の事柄)について話しておられるのに気づきました。あなたはそれについてどう考えておられますか。……私たちの生活をもっと安全なものにするのに役立つような事柄が何かあると思われますか。(箴言 1:33; 3:5,6)』

      不公正/苦しみ

      ● 『人間は不公正や苦しみを経験していますが,神はそのようなことを本当に気にかけておられるのだろうかと疑問に思われたことがありませんか。(伝道 4:1。詩編 72:12-14)』(また,主要な見出し,「苦しみ」および「励まし」の項も参照。)

      老齢/死

      ● 『私たちはどうして年を取って死ぬのだろうと不思議に思われたことはありませんか。ウミガメの中には何百年も生きるものがいます。ある樹木は何千年も生きています。ところが,人間はわずか70年か80年生きて,それから死んでしまいます。これはどうしてなのか不思議に思われたことがありませんか。……(ローマ 5:12)このような状態はいつか変わるでしょうか。……(啓示 21:3,4)』

      ● 『死ねばすべてが終わるのだろうか。それとも,死後にも何かがあるのだろうかと,お考えになったことがありますか。……聖書は,私たちが死について持ちそうな疑問を何でも解いてくれます。(伝道 9:5,10)聖書はまた,信仰を抱く人たちには真の希望があることも示しています。(ヨハネ 11:25)』(また,183ページの主要な見出し,「死」,および「励まし」の362,363ページの項も参照。)

      多くの人々が,「忙しいので結構です」と言うとき

      ● 『今日は。私たちは大切なお知らせがありますので,このご近所の皆さまをお訪ねしております。きっとお忙しいことと思いますので,簡単にお話しいたします』。

      ● 『今日は。私は ―― と申します。私は神の王国の祝福と,どうすればその祝福にあずかれるかについてお話ししたいと思ってお訪ねいたしました。でも,お忙しいようですね(あるいは,お出かけのところのようですね),できれば一つの点だけお伝えしておきたいと思いますが』。

      多くの人々が,「宗教を持っています」と言うとき

      ● 『お早うございます。私たちはご町内(あるいは,この地区)の皆さまを訪問しております。大抵の方はご自分の宗教をお持ちですが,あなたもご自分の宗教をお持ちだと思います。……しかし,どんな宗教を持っていても,私たちは高い生活費や犯罪あるいは病気など,数多くの同じ問題を抱えているのではないでしょうか。……これらの問題に真の解決策があると思われますか。(ペテロ第二 3:13など)』

      しばしば回っている区域で

      ● 『お目にかかれてうれしく思います。私たちはご近所を毎週お訪ねしておりますが,神の王国が人類のために行なうすばらしい事柄についてもう少し皆さまにお知らせできればと思います』。

      ● 『今日は。またお目にかかれてうれしく思います。……ご家族の皆さまはお変わりありませんか。……私は……についてご一緒に考えたいと思ってお寄りいたしました』。

      ● 『お早うございます。お元気でいらっしゃいますか。……私はもう一度お会いしてお話ししたいと思っておりました。(それから,話し合いたい特定の主題を挙げる。)』

  • 対話を拒否するような返事に対処する方法
    聖書から論じる
    • 対話を拒否するような返事に対処する方法

      注解: 人々が命を得る見込みは,エホバ神と,キリスト・イエスの治める神の王国とに対する態度にかかっています。神の王国に関する音信は感動的なもので,人類のための唯一の信頼できる希望を指し示しています。この音信には人の生き方を変えさせる力があります。ですから,わたしたちはこの音信をすべての人に聞いてもらいたいと思います。感謝の念を抱いてそれを受け入れるのはごく少数の人たちにすぎないことは分かっていますが,しかし人々が情報を得た上で選択することになっているのであれば,少なくともそれについて聞く必要があるということをわたしたちは知っています。それでも,すべての人が喜んで耳を傾けるわけではありませんし,わたしたちも人々に強制しようとは思いません。しかし,分別を働かせれば,対話を拒否するような返事が,話し合いをさらに進めるきっかけになる場合も少なくありません。次に挙げるのは,経験を積んだ証人たちがふさわしい人々を探す努力を払う際に用いてきた話し方の実例です。(マタイ 10:11)わたしたちがお勧めするのは,それらの返事のどれかを丸暗記するのではなく,考えを把握して,それを自分の言葉で述べ,相手の人に対する純粋の関心が伝わるように話すことです。そうすれば,心が正しい事柄に傾いている人々なら,よく耳を傾け,命を得させるための愛ある備えを受け入れるよう,そのような人を引き寄せるためにエホバが行なっておられる事柄に感謝の念を抱いてこたえ応じるという確信を持つことができます。―ヨハネ 6:44。使徒 16:14。

      『興味がありません』

      ● 『それは,聖書に興味をお持ちではないということでしょうか。それとも,一般の宗教に興味をお持ちではないということでしょうか。と申しますのは,以前は宗教心を持っておられたのに,教会で多くの偽善を目にするので(あるいは,宗教も金もうけのための商売の一つにすぎないと思えるので; あるいは,教会が政治に関与することは許せないので; その他),教会にはもう行っていないという方によくお会いするからです。聖書もそういう行ないを是認してはいません。聖書は私たちが確信を抱いて将来を待ち望むことのできる唯一の根拠を示しています』。

      ● 『ほかの宗教には興味をお持ちではないかもしれませんが,核戦争の脅威を考えますと,どんな将来が期待できるか(あるいは,どうすれば麻薬の乱用の危険から子供たちを守ることができるか; あるいは,犯罪に関して何を行なえば,不安なく町を歩けるようになるか; その他)という問題には興味をお持ちではないでしょうか。真の解決策が見いだされる何らかの見込みがあると思われますか』。

      ● 『それは,ご自分の宗教を持っておられるからでしょうか。……すべての人が同じ宗教を持つ時代がいつか来ると思われますか。……そうなるのを何が妨げていると思われますか。……それが有意義なものとなるためには,どんな土台が必要でしょうか』。

      ● 『そうおっしゃるのはごもっともだと思います。数年前,私も同じように感じておりました。しかし,聖書である事柄を読んでから,物事を違った目で見るようになりました。(それがどんな事柄であったかをその人に示す。)』

      ● 『どうすれば,亡くなられた愛する方々に再びお会いになれるか(あるいは,人生の真の目的とは何か; あるいは,家族の一致を保つのに聖書はどのように助けになるか; その他),聖書からお知らせできるとしたら,興味をお持ちになるのではないでしょうか』。

      ● 『もし,何かを買うことには興味がないとおっしゃるのでしたら,私は商売をしている者ではございませんので,ご安心ください。しかし,病気や犯罪のない楽園<パラダイス>の地上で,自分を本当に愛してくれる隣人と共に生活する機会があるということでしたら,興味をお持ちになるのではないでしょうか』。

      ● 『エホバの証人がお訪ねするとき,いつもそのようにおっしゃるのですか。……どうしてこんなによく来るのだろう,何を言いたいのだろう,と真剣にお考えになったことはありませんか。……簡単にお話ししますと,あなたにもぜひ知っていただきたい事がありますので,お伺いいたしました。今回だけでもお聴きいただけませんか』。

      『宗教には興味がありません』

      ● 『お気持ちはよく分かります。率直に言って,教会はこの世界をより安全な住みかにしてはいませんね。……前からそのように感じていらっしゃいましたか。……でも,神は信じていらっしゃるのですか』。

      ● 『同じように考えている方が大勢おられます。実際,宗教は人々を助けてきませんでした。そのことも私たちがお訪ねする理由の一つです。教会は神に関する真理も,また人類に対する神のすばらしい目的に関する真理も人々に教えてこなかったからです』。

      ● 『でも,ご自分の将来についてはきっと興味を持っておられると思います。聖書は確かに,今日の世界の状態を予告していました。そのことをご存じでしたか。……そして聖書は,どんな結末になるかも示しています』。

      ● 『今までずっとそのようにお考えでしたか。……将来についてはどう思われますか』。

      『エホバの証人には興味がありません』

      ● 『多くの方がそのようにおっしゃいます。でも,ほとんどの家で歓迎されないということが分かっていても,私たちがこうして自発的に訪問するのを不思議に思われたことはありませんか。(マタイ 25章31-33節の要点を述べて,すべての国の人々を分ける業が行なわれていること,そしてこの業における重要な要素は王国の音信に対する人々の反応であることを説明します。あるいは,エゼキエル 9章1-11節の要点を述べてから,すべての人が王国の音信に対する反応に基づいて,大患難を生きて通過する者であるか,あるいは神に滅ぼされる者であるか,どちらかの「印」を付けられているということを説明します。)』

      ● 『私もかつては同じように感じておりましたので,そうおっしゃるお気持ちはよく分かります。でも,公平でなければいけないと思いまして,エホバの証人の話を聴いてみることにしました。そして,エホバの証人たちについて本当のことを教えられていなかったことに気づきました。(一般的な間違った非難について述べ,それからわたしたちの信じている事柄を説明します。)』

      ● 『それほど前のことではありませんが,私の家に来たエホバの証人に向かって私も同じことを言いました。しかし,その人が去る前に,私は,その人もきっと答えられないだろうと思いながら,ある質問をしました。どんな質問だったと思われますか。……(一例: カインはどこから妻を得ましたか。)』(実際にそのような経験をした人たちはこの方法を用いることができます。)

      ● 『信仰心をお持ちの方でしたら,そうおっしゃるのはごもっともだと思います。きっとご自分の宗教があなたにとって大きな意味を持っているのだと思います。でも,私たちはお互いに(ふさわしい話題を述べて)に関心を抱いているのではないでしょうか』。

      ● 『それでは,ご自分の宗教をお持ちなんですね。失礼ですが,どちらの宗教に入っておられるのですか。……私たちはあなたと同じ信仰をお持ちの方々とよくお話しします。(話し合おうとしている話題を述べて)についてはどう感じていらっしゃいますか』。

      ● 『そうですか,おっしゃることはよく分かります。しかし,私ども家族がこうしてお訪ねしておりますのは人々が平和な状態で共に暮らすようになるのを見たいと願っているからです。私たちは人々の争いや苦しんでいる人々のことをニュースで毎晩のように聞かされ,やりきれない気持ちです。あなたも同じように感じておられると思います。……しかし,何が必要な変化をもたらしてくれるでしょうか。……私たちは聖書の約束から励みを得ています』。

      ● 『お気持ちを聞かせてくださり,感謝します。私たちのどんな点を快く思っておられないのか教えていただけるでしょうか。それは,私たちが聖書からお話しする事柄でしょうか。それとも,お宅をお訪ねすることでしょうか』。

      『自分の宗教を持っています』

      ● 『あなたが信じていらっしゃる宗教は,正しい事柄を愛する人々が地上で永遠に生きられる時代が来るということを教えていますか。……これはとても魅力的な考えではないでしょうか。……聖書のここにそのことが書かれています。(詩編 37:29。マタイ 5:5。啓示 21:4)』

      ● 『私もこれは各人が自分で決めるべき事柄だと思います。しかし,神はご自分の真の崇拝者として,ある種の人々を求めておられることをご存じでしたか。ヨハネ 4章23,24節のここをちょっとご覧ください。「真理をもって」神を崇拝するとは,どういう意味でしょうか。……何が真実か,また何が真実でないかを知るよう私たちを助けるために,神は何を与えてくださったでしょうか。……(ヨハネ 17:17)そして,それが私たちにとって個人的にどれほど重要かにご注目ください。(ヨハネ 17:3)』

      ● 『今までずっと信仰心をお持ちだったのですか。……人類はいつか一つの宗教で結ばれるようになると思われますか。……私はこの啓示 5章13節に記されている事柄から,そのことについて随分考えてきました。……私たちがこのようになるためには何が必要でしょうか』。

      ● 『私は霊的な事柄に関心を持っておられるあなたのような方にお会いしたいと思っておりました。このごろは,そのような方はとても少なくなりました。聖書は,神がすべての悪を一掃してこの地球を義を愛する人々だけの住む場所になさることを約束していますが,こういう約束についてどうお感じになりますか。すばらしいことだと思われませんか』。

      ● 『教会の行事には積極的に参加しておられますか。……このごろ,教会は礼拝の時に,一杯になりますか。……教会員の方々は大抵,神の言葉を日常生活に当てはめて従いたいという誠実な願いを本当に示しておられますか。(あるいは,世界の直面している諸問題の解決策に関して教会員の方々が一致した考えを持っておられますか。)個人的に行なえる家庭聖書研究はお役に立つと思います』。

      ● 『ご自分の宗教に満足していらっしゃるようですが,大抵の方は世界の状態に不満を抱いていますね。あなたもそう感じておられるのではないでしょうか。……これから先一体どうなるのでしょうか』。

      ● 『聖書を愛読しておられるのですね。……時間を作って定期的に読んでいらっしゃいますか』。

      ● 『そのことを話してくださって,うれしく思います。私たちは皆,どんな宗教的背景を持っていても,世界平和(あるいは,子供たちを悪い影響から守る方法; あるいは,近隣の人々がお互いに本当に愛し合えるような環境になること; あるいは,他の人々と仲良くやってゆくことは,みんなが圧力を感じている場合,一つの挑戦となるかもしれない)には大変深い関心をお持ちではないでしょうか』。

      ● 『信仰心がおありのようで結構ですね。このごろ,多くの人々は宗教のことをあまり真剣に考えていません。神はいないと考えている方々もいます。しかし,これまで学んでこられた事柄から,神はどんな方だと思われますか。……聖書には神ご自身の名が示されています。ちょっとご覧ください。(出エジプト 6:3。詩編 83:18)』

      ● 『イエスはご自分の弟子たちを伝道にお遣わしになった時,地上のあらゆる場所に行くようお命じになりましたから,弟子たちは自分たちの宗教とは異なる別の宗教を奉ずる多くの人々と会うことになりました。(使徒 1:8)しかし,義に飢え渇いている人たちは耳を傾けるということをイエスはご存じでした。今の時代に伝えられるようになるとイエスが言われた特定の音信とは何でしょうか。(マタイ 24:14)その王国は私たちにとって何を意味するのでしょうか』。

      『わたしたちはクリスチャンで,教会へ行っています』

      ● 『ああ,そうですか。それでは,イエスご自身がこのように人々の家を訪ねて伝道をなさり,弟子たちにもそうするようお命じになったことをよくご存じですね。弟子たちが宣べ伝えた音信の主題は何だったと思われますか。……今日はそのことについてお話しできればと思ってお伺いいたしました。(ルカ 8:1。ダニエル 2:44)』

      ● 『では,イエスがこの山上の垂訓の中で言われた事柄がどんなに重大な事柄であるかよく理解しておられることと思います。イエスは……と話された時,非常に率直な話し方をされましたが,同時に愛をこめて話されましたね。(マタイ 7:21-23)ですから,私たちは,天の父のご意志を自分がどれほどよく知っているか考えてみる必要がありますね。(ヨハネ 17:3)』

      『今は忙しいので結構です』

      ● 『では,ごく簡単に,大切な事を一つだけお知らせして失礼いたします。(話そうとしていた事柄の要点をほんの一,二の短い文にまとめて述べる。)』

      ● 『分かりました。また別の機会にお邪魔させていただきますが,失礼する前に,大切な事柄を教えている聖句を一つだけお読みしたいと思います』。

      ● 『そうですか。私も母親(あるいは,勤め人; あるいは,学生)で,することがたくさんありますから,簡単にお話しさせていただきます。すべての人は今重大な事態に直面しています。聖書は,神が現在の邪悪な体制を滅ぼす時が非常に近いことを示しています。しかし,生き残る人たちもいます。問題は,その生き残る人の中に入るには何をしなければならないかということですが,聖書はこの問題に答えを与えています。(ゼパニヤ 2:2,3)』

      ● 『私たちはお忙しい方々のためにこうしてお訪ねしているのです。私たちはみな忙しく日を送っていますが,あまり忙しすぎると,生活の中で本当に重要な事柄がおろそかになることはないでしょうか。……簡単にお話しいたしますが,この聖句にはきっと興味をお感じになると思います。(ルカ 17:26,27)だれもそのような状態でいたいとは思いませんので,忙しくても,聖書に書かれている事柄を考える時間を作る必要がありますね。(文書を提供する。)』

      ● 『ご近所の方々を何人かお訪ねして,30分ほどしてからお伺いしたほうが,ご都合がよろしいでしょうか』。

      ● 『では,すぐ失礼して,またいつかお邪魔させていただきますが,今日はこのような特別の出版物をご紹介しています。(その月の提供物を見せる。)この出版物には,(一,二の質問を述べて)というような質問に対する聖書からの答えを知るのに役立つ研究資料が載っています』。

      ● 『ご都合の悪い時にお邪魔しまして失礼いたしました。ご存じかもしれませんが,私はエホバの証人というグループの者で,聖書に書かれている一つの大切な事柄をお伝えしたいと思って伺いました。でも,今はお忙しいようですから,(主題を告げて)の問題を取り上げているこのパンフレットを差し上げたいと思います。時間はそれほどかかりませんし,きっと興味深く読んでいただけると思います』。

      ● 『おっしゃることはよく理解できます。何もかもしようと思えば,とても時間が足りませんね。でも,もし永遠に生きられるとしたら,生活はどんなふうに違ったものになるかお考えになったことはありませんか。もちろん,これは奇妙に聞こえると思いますが。でも,それがどうして可能なのかを説明している聖書の聖句を一つだけご覧いただけますか。(ヨハネ 17:3)ですから,今行なう必要があるのは,神とそのみ子についてのこの知識を取り入れることです。そのために,このような文書をお勧めしています』。

      『どうしてこんなによく来るのですか』

      ● 『私たちは,聖書の中で終わりの日と言われている時代に生活していることを信じているからです。私たちは,現在の状態がどんな結末を迎えるかをすべての人が考えるのは重要な事だと思っています。(最近の出来事あるいは最新の事態の一,二の例を挙げる。)問題は,この体制の終わりを生き残りたいなら,何をする必要があるかということです』。

      ● 『私たちは神と隣人を愛しているからです。これは私たちすべてが行なうべき事ではないでしょうか』。

      『あなた方のしている事についてはもうよく知っています』

      ● 『そうですか。それは大変うれしいことです。ご親族の方かお友だちに,エホバの証人がいらっしゃるのですか。……私たちが聖書から教えている事柄,例えば,私たちが「終わりの日」に生活していることとか,間もなく神が邪悪な者たちを滅ぼそうとしておられること,この地球は楽園になり,人々は本当に愛し合う隣人の中で,完全な健康に恵まれて永遠に生きられるということなどを,信じていらっしゃいますか』。

      『お金がありません』

      ● 『私たちは寄付をお願いしているわけではありません。むしろ,無料の家庭聖書研究をなさるようお勧めしています。その研究で扱われる主題の一つは(最新の出版物の一つの章の主題を示して)です。数分しかかかりませんので,その研究がどのようにして行なわれるかをお見せしましょうか。研究は全く無料です』。

      ● 『私たちが関心を持っているのは,人々のお金ではなくて,人々です。(話を続けます。出版物の一つを見せ,それが家の人にどのように益となるかを説明します。家の人が純粋の関心を示し,読むことを約束するなら,その出版物を渡します。もし適当と思えるなら,わたしたちが行なっている世界的な伝道活動が資金面でどのようにまかなわれているかについて説明します。)』

      『わたしは仏教徒です』と言われたなら

      ● その人が信じている事柄は,他のすべての仏教徒が信じている事柄と同じだと結論してはなりません。仏教の教えは漠然としていて,解釈の仕方は人によって異なります。日本の仏教は東南アジアの仏教とはかなり異なっています。個々の人もそれぞれ違った見方をします。しかし一般的に言って,次のような点を知っておくと,役に立つ場合があります。(1)仏教では外在的な神,つまり人格的な創造者を認めません。しかし,多くの仏教徒は仏陀の像や遺物を拝みます。(2)仏陀という称号を与えられたゴータマ・シッダッタは,その追随者たちの見倣うべき宗教的な理想像とみなされるようになりました。仏陀は人間的な見地から人間について研究し,また俗世の欲望をすべて取り除くために思いを制御することにより,苦しみの根源を断ち切って,悟りを得るよう勧めました。このようにして,人は転生の過程の再生から解脱して涅槃(ニルバーナ)に到達すると,仏陀は教えました。(3)仏教徒は先祖を崇拝します。先祖を自分たちの命の源と見ているからです。

      話し合いのための提案: (1)仏教徒と話す時には,自分がキリスト教世界に属していないことを強調してください。(2)仏教徒は“聖典”に対して敬意を抱いていますから,普通,聖書を尊重します。仏教哲学について長々と話すようなことをせずに,聖書の積極的な音信について話してください。聖書に書かれていることは単なる人間の哲学ではなく,人間の創造者,エホバ神の権威あるみ言葉であることを知らせてください。聖書というこの聖典の一つの興味深い点を見ていただけますか,と丁重に尋ねてください。(3)多くの仏教徒は平和と家族生活に深い関心を抱いており,道徳的な生活を送ることを願っています。これらの問題をどれか取り上げて話すと,多くの場合歓迎されます。(4)聖書は,人類の直面している諸問題の真の解決策として,地を治める義にかなった天の政府に注目させていることを述べてください。聖書は地球の将来と地上の楽園<パラダイス>で永遠に生きるすばらしい見込みを述べています。(5)聖書は生命の起源,人生の目的,死者の状態,復活の希望,悪が存在する理由などについて説明しているということを指摘することもできます。神の言葉の明白な真理を親切に説明すれば,羊のような人たちの心に真理の価値に対する良い反応が生まれるでしょう。

      「父を尋ね求めて」と題する小冊子は,特に誠実な仏教徒のために用意されました。

      『わたしはヒンズー教徒です』と言われたなら

      ● ヒンズー教の哲学は非常に複雑ですから,普通の論理は通じないことを知っておか

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