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聖人聖書から論じる
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なら,こう付け加えられます: (1)『確かにそれらの人は聖書の中でそのように呼ばれていますし,私は聖書に書かれていることを信じています。でも,私は,その人々が今日何をしているのか,またそれが私たちにどのような影響を及ぼしているのかということに特に関心を持っています。あなたはいかがですか。……聖書のこの箇所にその人々に関するとても興味深い記述があります。そこをお読みしたいと思います。(啓示 5:9,10)』[聖句の表現に疑問が提起された場合のための注記: フランシスコ会訳は,「地上を統べ治める」,口語訳は,「地上を支配するに至る」と訳しており,新改訳は,「地上を治める」としています。一方,新アメリカ聖書とドウェー訳は,「地上で統治する」と訳出しています。ギリシャ語の文法に関する注解については,338ページの「天」の項参照。](2)『そのような政府のもとでの生活はどのようなものでしょうか。(啓示 21:2-4)』
あるいは(もしもあなたが以前にカトリック教徒であったなら)こう言えます: 『長年にわたって,私は聖人のための祝いを行ない,聖人に定期的に祈りをささげてきました。でも,その後,聖書の中で読んだ言葉がきっかけで,それまでしていた行ないを考え直したのです。その聖句をご紹介させてください。(273,274ページ参照。)』
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政府聖書から論じる
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政府
定義: 法を制定したり,施行したりするための物事の取り決め。政府は,その行使する権威の出所や範囲に応じて類別されるのが普通です。エホバ神は宇宙の主権者であり,ご自分の意志と目的にしたがって他の者に権威を授けます。しかしながら,エホバの主権に対する反逆者の筆頭である悪魔サタンが「[この]世の支配者」となっています ― これは神の許しによることであり,限られた期間だけです。聖書は,政治的な支配のための全地球的な体制を野獣として描いており,「龍[悪魔サタン]は自分の力と座と大きな権威をその野獣に与えた」と述べています。―ヨハネ 14:30。啓示 13:2。ヨハネ第一 5:19。
永続する幸福を実際にもたらす政府を人間が樹立することは可能でしょうか
人間の歴史の記録は何を示していますか
伝道 8:9: 「人が人を支配してこれに害を及ぼした」。(高い理想をもって支配を始めた政府や支配者も存在したとはいえ,このことは真実です。)
「かつて存在した文明は最終的にいずれも崩壊した。歴史とは,失敗に終わった努力,もしくは実現されなかった願望に関する物語である。……したがって,歴史家たる者は,悲劇は避けえないとの自覚をもって生きなければならない」― 政治学者,また統治行政学の教授ヘンリー・キッシンジャー,1974年10月13日付ニューヨーク・タイムズ紙,30ページB(英文)への引用。
統治を行なう面での人間の努力を阻んでいるものは何ですか
エレミヤ 10:23: 「エホバよ,地の人の道はその人に属していないことをわたしはよく知っています。自分の歩みを導くことさえ,歩んでいるその人に属しているのではありません」。(神は,ご自分の創造物である人間に,神から独立して自分の歩む道を計画してゆく権能を授けませんでした。)
創世 8:21: 「人の心の傾向はその年若い時から悪い」。(支配する人々だけでなく,支配を受ける人々もみな罪のうちに生まれており,利己的な傾向を持っています。)
テモテ第二 3:1-4: 「終わりの日には,対処しにくい危機の時代が来ます。というのは,人々は自分を愛する者,金を愛する者,……容易に合意しない者,……誇りのために思い上がる者(となります)」。(人類が今日直面している諸問題は,ただ一つの国によって永続的な解決の図られるものではありません。その解決のためには諸国家間の完全な協力関係が必要です。しかし,利己的な関心がそれを阻んでおり,またそれが,同じ国の中の種々の機関相互の間の真の協力関係をも大いに妨げています。)
聖書はまた,超人間的な勢力が人間の物事を操っていることをも明らかにしています。『全世界は邪悪な者の配下にある』。(ヨハネ第一 5:19)「わたしたちのする格闘は,血肉に対するものではなく,……この闇の世の支配者たちと,天の場所にある邪悪な霊の勢力に対するもの(です)」。(エフェソス 6:12)「悪霊の霊感による表現で……(それらは)人の住む全地の王たちのもとに出て行く。全能者なる神の大いなる日の戦争に彼らを集めるためである」― 啓示 16:14。
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