すべての伝道者が家庭聖書研究を司会する
1 今奉仕年度中わたしたちは,すべての伝道者が家庭聖書研究を司会することを目標に励んでいます。しかし,どうすればこの目標を達成することができますか。すでに研究を司会する喜びにあずかっている奉仕者にとって,協力できるどんな分野がありますか。
2 研究を持たない奉仕者に研究を司会する喜びを少しでも味わってもらうため,経験を積んだ奉仕者が自分の聖書研究に積極的に伴うなら快い刺激を与えるものとなります。その際,司会の仕方や研究生を援助する方法を学んでもらうとともに,時折建設的な注解を述べてもらったり,研究の前後に励みとなる経験を話してもらったりするなら,研究生と参加した奉仕者双方は大いに築き上げられることでしょう。さらに教える業に経験を積んできた奉仕者たちは,意欲的な奉仕者と共に働き,新しい研究を取り決め,それが軌道に乗るまで援助することもできます。
3 中には一人で数件の研究を持っていたり,新しい研究を取り決める面で優れた賜物を有していたりする奉仕者たちもいます。このような場合,教える能力を持ちながらも研究のない奉仕者に研究を譲ることを考えてみるのはいかがですか。巧みな仕方で研究を引き継ぐなら,早い時期に新しい研究司会者との間に親しい関係がはぐくまれ,研究が継続してゆくに違いありません。
4 別の分野は,兄弟たちが姉妹たちの協力を得ながら,未信者の夫との聖書研究を取り決めることです。その際,一,二度の訪問で研究を取り決めようとしてはなりません。むしろ訪問を通して互いに知り合い,友好関係を築くことに努めます。また夫が,妻や子供たちが聖書を学ぶことに寛大で協力を惜しまなかったことや,家族を養うために心労を伴う世俗の仕事に取り組んでいることを,正当に評価したりねぎらったりすることもできます。さらに未信者の夫が日ごろ疑問に思っている点や尋ねてみたい事柄があれば,喜んで説明したいと申し出ることもできます。こうした同情心にあふれた訪問が行なわれるなら,意思の疎通が図られ,やがて聖書研究への道が開かれるようになるかもしれません。長老たちは,姉妹たちが「論じる」の本の155ページにある結婚生活を改善するための八つの方法を実行してゆくよう勧めると共に,他の兄弟たちの協力を得て,未信者の夫たちの訪問を計画してゆくことができます。
5 野外で研究生を見いだす見込みについてはどうでしょうか。これまで「王国宣教」に載せられた一連の再訪問の実例を参考にしながら,積極的に研究を取り決めることに努めてください。加えて区域内には,以前聖書研究をしていたものの何らかの理由で中断した人や,親族や友人にエホバの証人がいる人,すでに出版物を持っている人が数多くいるかもしれません。わたしたちは,そうした人々にどれほどの関心を向けているでしょうか。中には,今でも聖書の真理を快く思い,機会があれば再び聖書研究に応じたいという人々も決して少なくないのです。奉仕でそのような人に会ったなら,持っている出版物の種類,および研究を中断しなければならなかった理由や背景などを親切に尋ね,ふさわしいと思われるなら,研究を再開するよう温かく励まし,助けになりたいという気持ちを言い表わすことができるでしょう。
6 会衆には模範的な若い開拓者や伝道者たちが数多く交わっています。学生であれば,学校という特別な区域で研究生を見いだすことができますし,ほかにもいろいろな機会を活用して研究を取り決めることができるでしょう。今後協会は,上で述べた提案をさらに一つ一つ詳しく扱ってゆく予定です。
7 真理の音信に新たに関心を持った人々が永遠の命を得るための知識を学び,クリスチャンとしてふさわしい生き方をするようになるためには,愛のこもった忍耐強い援助を与え続けてゆかねばなりません。わたしたちの持つ賜物や能力は限られていますが,互いに協力して働くとき,エホバが成長させてくださるのです。(コリント第一 3:5-9)では今奉仕年度中,すべての伝道者が教える業に真剣に取り組み,聖書研究を司会するという喜びを味わってゆかれますように。