「家族生活」の本や他の出版物を用いて再訪問を行なう
1 わたしたちには「家族生活」の本や他の出版物にある価値ある情報を人々に分かつという特権が与えられています。
2 十代の子供のいる親と話し合う場合,意思の疎通を欠いたために生じている問題を身近な出来事から一,二取り上げた後,次のように言えます:
■ 「『最近の若者は……』とか,『親の気持ちも分からないで……』という言葉を時折耳にしますが,こうした考えをどう思われますか。[家の人の考えに理解を示す。] ところが,わたしたちがあまり気づかなかった見方がここに述べられており,親として反省させられることがあります」と述べ,「家族生活」の本の150ページ11節と151ページ12節から話し合います。11節では,『大人はだれしもかつては若者であったが,若い人はまだ大人になったことがない』,12節では,『若者は一個の人間として扱われることを望んでいる』という点を強調し,子供と意思の疎通を図ることの大切さを146ページ2節の血液の例えから話し合います。結びに子供が間違いをしたり,問題を起こしたりした場合の親の心構えについて,次回話し合うことを約束します。
3 一度だけでなく数回訪問を繰り返し,研究を取り決めることを意識した次のような再訪問もあります:
■ 「幼児教育の大切さは広く認められていますが,どうしても子供に教えておきたいことを一つか二つ選ぶとしたら奥さんはどんなことを思い浮かべますか。[家の人が述べる意見に理解を示す。] ところでこうしたことも大切なことだと思われませんか」と尋ね,愛すること,与えること,謝ることの三つを挙げます。「もし,よろしければ『愛すること』の大切さについて一緒に考えてみませんか」と問いかけ,「家族生活」の本の126ページ25節,101ページ9,10節を話し合います。
4 2回目は与えること(127ページ26,27節),3回目には謝ること(127ページ28節,128ページ29節)を話題として取り上げ,以下の点を強調しながら討議します。(1)いずれも教えないと決して身に着かない。(2)いずれも今教えておくなら親も子も将来大きな問題を抱え込まなくてすむ。(3)いずれもその子供が悪いのではなく,親の正しい訓練と手本を必要としている。導入部分にそれが欠けた子供の具体例を挙げます。
5 学生が話す場合,このように言えます:
■ 「先日は突然の訪問でしたが親切に耳を傾けてくださりありがとうございました。今日は近くまで来ましたので,お礼だけお伝えしたいと思い,寄らせていただきました。これは次の日曜日に行なわれる公開講演の招待状です。[自分で作ったものを手渡すこともできる。] 主題は___というもので,きっと楽しんでいただけるものと思います。45分だけの話ですので,ぜひお出かけください」。
6 2回目の訪問では,次のように話せます:
■ 「今日は私がいつも心に留めている聖書の言葉を一つだけ読ませていただきたいと思ってお訪ねしました。[箴言 23章22節を読む。] 私は家庭や学校教育を通して多くのことを教わっていますが,多くの人々にその価値が知られている聖書についても学んでいます。『若い人が尋ねる』の本は私の愛読書ですが,先ほど読んだ聖書の言葉はこの本の1章から学んだものです。よろしければ,お宅のお子さんと幾つかの興味深い話題を読み合うことができます」と述べ,親の同意のもとに若い人との話し合いを取り決めます。あるいは「家族生活」の本を配布し,次回親と共に訪問できる旨を伝えます。
7 人々の関心を引く共通の話題を取り上げ,適切な出版物を活用して関心を高めるような仕方で再訪問を行なってください。