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自分の健康を管理するものみの塔 1972 | 10月1日
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を保つには,からだに十分の休息を与えなければなりません。中枢神経や脳も休息を必要としています。それらは,あなたが睡眠を取らないかぎり休むことができません。
若いのだからあまり眠らなくてもやっていける,とあなたは考えるかもしれません。しかし,若い精力とエネルギーは人を欺きやすいものです。十分の休息を取らないために進行している重大な障害が徴候となって表われてこないのです。実際,若い人の成長過程にあるからだは,成人のからだよりも多くの,あるいは少なくとも同じくらいの睡眠を必要としています。睡眠が不足すると頭の働きが鈍くなり,物忘れがひどくなります。注意力やからだの反応も鈍ります。また,精神が緊張し,不安定でいらだつために,人と折り合っていくのがむずかしくなります。そのことはとりわけ,圧迫や緊張下に置かれた場合に当てはまります。
ですから,からだにそれが必要とする休息を与えて,からだに協力してください。ご両親から,一定の時間に寝るよう指示を受けたなら,その指図の正しさを認識してください。毎晩十分の睡眠を取れば,あなたの仕事の質と速度は向上します。そして生活がいっそう楽しくなり,あまり不平を言わなくなるでしょう。
創造者が備えてくださった物に認識を示す
わたしたち各人は,次のような詩篇作者のことばに和することができるにちがいありません。「われなんぢ[エホバ]に感謝す われは畏るべく奇しくつくられたり なんぢの事跡はことごとくくすし わが霊魂はいとつばらに之をしれり」。わたしたちのからだは,天のみ父の知恵,さらには愛を示すものです。―詩 139:14-16。
からだに宿る命の賜物を認識しているなら,わたしたちの作り主のほまれとなるように,また,わたしたちが命を得られるようにご自分の命をお与えになったみ子のほまれとなるようにからだを用いるべきです。『今も常のごとく我が身によりて,キリストの崇められ給ふ』ようにという願いを言い表わした使徒パウロの模範に従ってください。―ピリピ 1:20。コリント前 6:13。
パウロのように,またパウロが従ったイエスのように,わたしたちも神への奉仕において苦難に甘んじるため,またそのためにやむをえず十分の食事や休息が取れなかったりすることも時にはあるかもしれません。(コリント後 6:4,5)しかし,単なる不注意とか,利己的な理由あるいは愚かさのために,自分のからだを酷使したり粗末に扱うことは絶対にすべきではありません。それは,わたしたちが命をいただいている方に対する尊敬の欠如の表われです。
『食うにも飲むにも何事をなすにも,凡て神の栄光を顕すようにしなさい』。あなたが神の愛ある備えに対する認識を示すなら,神はあなたに豊かな報いと祝福を与えてくださいます。―コリント前 10:31。
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海は無尽蔵の食料庫かものみの塔 1972 | 10月1日
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海は無尽蔵の食料庫か
● 「人間,食料,環境」と題する記事の中でL・R・ブラウンとG・フィンスターブッシュは,海洋が増大する地球の人口の主要な食料源となりうる,とする論について次のような見解を述べている。
「綿密に調査すればするほど,海洋は,漁業にとって永遠の無尽の食料庫でないことが明らかになる。……外洋 ― 海洋の推定90%をしめる ― は,今日の世界漁業にほとんど資するところのない,また将来にもその見込みのほとんどない生物学上の砂漠である。海魚の半数は,合わせて海洋のほぼ10%をしめるにすぎない沿岸海域や沖合いのいくつかの海域で得られる。世界漁獲量のおよそ80%はこれらの海域から水揚げされている。人間は地上で行なっているのと同様の方法で海洋を耕し拡大することを夢見ている。しかしながら,技術上,経済上,政治上の圧迫があり,漁夫から海の農夫への転身はすぐに行なえるものではない。人間の近い将来への希望は海洋にではなく,陸地の生産性の向上にかかっている」。
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