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目ざめよ! 2010
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離婚について知っておくべき四つの事柄

家の損傷を調査しました。取り壊すか,住み続けるか,決めなければなりません。

あなたの結婚も同じような分かれ道に差しかかっていますか。信頼していた配偶者に裏切られたり,何度も言い争いになって夫婦関係に喜びを感じられなくなったりしているでしょうか。もしそうなら,『もう愛し合っていない』,『相性が悪かった』,『結婚した時は何も分かっていなかった』などと考え,『離婚したほうがいい』とさえ思うかもしれません。

別れると決める前に,少し立ち止まって考えてみましょう。離婚しても煩い事がなくなるとは限りません。たいていは問題の種類が変わるだけです。ブラッド・サックス博士は自著「人並みの若者」(英語)でこう述べています。「別れる夫婦は完璧な離婚という幻想を抱いている。突然に暗雲が過ぎ去り,言い争いの嵐がやみ,静穏と甘美のさわやかな涼風が吹き込むというのだ。とはいえ,そんな状態は,完璧な結婚と同様,永遠に果たせぬ夢にすぎない」。ですから,十分な情報を得て,離婚するかどうかを現実的に考えることが大切です。

聖書と離婚

聖書は離婚を軽く見てはいません。エホバ神は,別の異性を求めて配偶者を簡単に追い出すことを不実で憎むべき行為とみなしておられます。(マラキ 2:13-16)結婚は永続的な絆です。(マタイ 19:6)ささいな事を理由に解消した結婚関係の多くは,もっと寛大に許し合えば維持できたはずです。―マタイ 18:21,22。

同時に聖書は,結婚の枠外での性関係という根拠がある場合にのみ,離婚と再婚を認めています。(マタイ 19:9)ですから,配偶者の不貞が明らかになったなら,結婚関係を解消する権利があります。他の人は当人に自分の見方を押しつけるべきではなく,この記事の目的も,どうすべきかを教えることではありません。やがて事の結果と向き合うことになる当人が決定しなければなりません。―ガラテア 6:5。

「明敏な者は自分の歩みを考慮する」と聖書は述べています。(箴言 14:15)ですから,たとえ離婚の聖書的根拠があっても,離婚するとどうなるかを真剣に熟考するのはよいことです。(コリント第一 6:12)イギリスのデービッドaはこう言っています。「すぐに決めなければならないと考える人もいます。でも,離婚経験者として言いますが,物事を深く考えるには時間が必要です」。

では,考えるべき大切な四つの事柄を見てみましょう。登場する離婚経験者たちは,自分の決定が間違っていたとは言っていません。とはいえ,その経験談から,離婚の数か月・数年後にどんな問題が生じ得るかがよく分かります。

1 経済的な問題

イタリアのダニエラは結婚して12年たったころ,夫が同僚の女性と浮気をしていることに気づきました。「分かった時には,相手の女性は妊娠6か月でした」と言います。

別居を経て,ダニエラは離婚することにしました。「結婚生活を続けようと努力しましたが,夫は浮気を続けました」と話します。正しい決定をしたと感じていますが,こうも言っています。「別れてすぐに,生活がとても苦しくなりました。夕食がない時もあり,ミルク1杯で済ませました」。

家計について思い悩む母親

スペインのマリアも同様の問題にぶつかりました。「元夫からの生活費の援助は全くなく,彼が抱えた借金の返済のため,仕事仕事の毎日です。それに,快適な家を出て,治安の悪い地域の小さなアパートに引っ越さなければなりませんでした」。

このように,離婚はたいてい女性の側に経済的困難をもたらします。ヨーロッパでの7年にわたる研究調査では,離婚後に男性は収入が11%増え,女性は17%減っていました。この研究を行なったミーケ・ヤンセンはこう話します。「女性にとっては厳しい場合がある。子どもを世話し,仕事を見つけ,離婚による心の傷と向き合ってゆかねばならないからだ」。ロンドンのデーリー・テレグラフ紙(英語)によると,こうした事柄ゆえに「人々は別れることを躊躇せざるを得なくなっている」と述べる弁護士もいます。

離婚すると: 収入が減るかもしれません。引っ越さなければならないこともあります。親権があるとしたら,子どもをしっかり育てながら生計を立てるのは容易ではないでしょう。―テモテ第一 5:8。

「どの子にも与えられるはずのもの」

「わたしが5歳の時に,父が秘書と浮気をし,両親は離婚しました。養育の面では,当時良いとされていたことに沿って,すべてを“きちんと”行なってくれました。自分たちはもう愛し合っていないが,わたしへの愛は変わらない,と両親は言っていました。父が町の反対側にあるアパートで独り暮らしを始めてからも,二人のおかげで物に困ることはありませんでした。

「2年後,母が再婚し,わたしたちは別の町に引っ越しました。それからは,父とは数年に一度しか会わなくなりました。ここ9年間でたった1回しか会っていません。父はわたしの子ども時代をほとんど知らず,わたしの3人の子ども ― 父にとっては孫 ― にも会ったことがありません。手紙と写真で知っているだけです。子どもたちはおじいちゃんのことをまだ知らないのです。

「親の離婚によって体に傷を負ったわけではありません。でも,心の中には怒りや憂うつ感や不安が立ち込め,訳も分からず闘っていました。男性を信じることが全くできず,30代に,しっかりした友達のおかげでようやく自分の中の敵対心の原因が分かり,それに取り組み始めました。

「親の離婚によってわたしは,どの子にも与えられるはずのものを奪われてしまいました。守られているという安心感です。世界は冷たくて恐ろしい所ですが,家庭が防壁になると思います。子どもはそのおかげで,支えと安らぎを感じられます。家庭が壊れるなら,その防壁も崩れます」。―ダイアン。

2 養育の問題

「夫の浮気にひどいショックを受けました。そして,夫が出て行ったことにさらに胸が痛みました」とイギリスのジェーンは言います。ジェーンは離婚しました。正しい決定をしたと思っていますが,こう言っています。「大変だったのは,子どものために母親と父親の両方の役目を果たさねばならなくなったことです。全部自分で決めなくてはなりませんでした」。

スペインのグラシエラの状況も似ています。「16歳の息子の全面的な養育権を得ましたが,思春期の子どもは難しく,独りでの子育ては当時のわたしには荷が重すぎました。毎日泣いてばかりでした。母親失格だと思いました」。

養育に関する権利が相手方にもある場合は,別の問題も生じ得ます。面会・養育費・教育などのデリケートな事柄について,元配偶者と話し合わねばなりません。アメリカのクリスティーンはこう言います。「元配偶者との協力関係を育むのは簡単ではありません。いろんな感情が入り交じり,注意していないと,子どもを使って思いどおりに事を進めようとしてしまいます」。

離婚すると: 養育に関する裁判所の決定が望みどおりのものになるとは限りません。養育に関する権利が相手にも与えられたなら,上述の面会・養育費などの事柄についてなかなか合意に至らないかもしれません。

3 自分自身への影響

イギリスのマークは,妻に一度ならず裏切られました。「2回目の時,またするんじゃないかという不安が抑えられなくなりました」と言います。離婚しましたが,その後,彼女をまだ愛していることに気づきました。「周りの人は妻のことを悪く言ってきます。僕のためと思ってそうしているようですが,実際はためになっていません。愛はなかなか消えません」。

前出のデービッドも,妻が別の男性と関係を持っていることを知り,同じような傷を負いました。「全く信じられませんでした。妻と子どもと毎日一緒に過ごしたいと本当に思っていたんです」と言います。離婚しましたが,先の人生に希望が持てなくなりました。「僕を本当に愛してくれる人はいるんだろうか,再婚してもまた同じようになるんじゃないだろうか,と思いました。自信がなくなりました」。

離婚すると当然ながら,いろいろな感情がわき起こります。かつては自分と一体であった相手をまだ愛していると感じるかもしれません。(創世記 2:24)その一方で,起きた事への怒りがこみ上げてくるかもしれません。前出のグラシエラはこう言います。「数年たっても戸惑い,惨めになり,無力感に襲われます。二人でいたころの楽しかった日々が思い出され,『彼はよく,君なしでは生きていけないと言っていた。うそだったのかしら。なんでこうなってしまったの』と考えてしまうのです」。

離婚すると: 配偶者からの仕打ちへの怒りや恨みが消えないかもしれません。孤独感にさいなまれることもあるかもしれません。―箴言 14:29; 18:1。

4 子どもへの影響

スペインのホセはこう言います。「打ちのめされました。最悪だったのは,妻の相手がわたしの妹の夫だと分かった時です。死にたいと思いました」。妻のした事は,2歳と4歳の息子にも影響を与えました。「何が起きているか,子どもたちには分かりようがありませんでした。お母さんがなぜ叔父さんと暮らしているのか,わたしに連れられてなぜ叔母さんとおばあちゃんと暮らすことになったのか,理解できないのです。わたしが出かける時,子どもたちは『いつ帰ってくるの?』とか『パパ,僕たちを置いてかないで』などと言ってきました」。

悲しい思いをする子どもたち

見過ごされがちですが,子どもたちも離婚という戦場の犠牲者になります。とはいえ,夫婦がうまくやっていけないということもあります。その場合,離婚は本当に「子どものため」になるのでしょうか。そうではないという見方が近年強まっています。夫婦間の問題が深刻でない場合は特にそうです。「離婚が残す予期せぬ遺産」(英語)という本はこう述べています。「不幸な結婚のさなかにいる多くの大人は,子どもたちは割りに満足しているのを知って驚くだろう。子どもたちは,家族が一つである限り,お母さんとお父さんが別々のベッドで寝ていても,気に留めないのだ」。

もちろん,子どもが両親の不和に気づいていることもよくあります。夫婦間の緊張が子どもの精神と心に悪影響を与えることもあります。それでも,離婚が子どもにとって最善だ,と決めてかかるのは危険です。「結婚という枠組みがあると,たとえそれが理想とは異なっていても,子どもがこたえ応じるような一貫した適切な躾を継続しやすいようだ」とリンダ・J・ウェイトとマギー・ギャラガーの共著「結婚の利点」(英語)は述べています。

離婚すると: 子どもに大きな害を及ぼすことがあります。同居していない親とも良い関係を保つよう子どもに勧めないなら,特にそう言えます。―「板ばさみ」という囲みをご覧ください。

ここまでで,離婚を決める前に考慮すべき四つの事柄を取り上げました。すでに述べたように,仮にあなたの配偶者が不貞を働いた場合,離婚するかどうかをあなたが決めることになります。とはいえ,どちらを選ぶにしても,結果に目を向ける必要があります。起こり得る問題を見極め,良い備えをしましょう。

事情を考慮した末,結婚関係の改善に努めるほうがよいと思うかもしれません。改善は可能なのでしょうか。

a この記事に出てくる名前は変えてあります。

「板ばさみ」

「わたしが12歳の時,両親が離婚しました。ある面では,ほっとしました。家全体がとても穏やかで和やかになったからです。もう口げんかを聞かなくてもよくなりました。でも,複雑な心境でした。

「離婚の後も,両親のどちらとも仲良くやっていこうと思い,できるだけどちらの肩も持たないよう一生懸命努力しました。でも何をしても,板ばさみになっていると感じました。父から,お母さんはお前をお父さんに逆らわせようとしている,と言われたので,お母さんはそんなことしてないよ,と何度も言いました。母も感情的にとても不安定で,お父さんからお母さんの悪口を聞かされているんじゃないの,と言いました。わたしは,もう自分のことは親たちに話さないほうがいいと思いました。どちらも傷つけたくなかったからです。だから12歳から今まで,離婚にかかわる気持ちはほとんど自分の中にしまったままです」。―サンドラ。

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