神のお名前を聞いた少女
◆ クリスチャン奉仕者は,家から家に伝道しているとき,幼い子どもに出会うことがよくあります。ペルーの一婦人奉仕者が訪問したある家から出て来たのは小さな女の子でした。その少女によれば,母親は留守であり,家に居るのはその子だけです。そこで奉仕者は自分が聖書を教えている者であることを話し,「あなたは神さまのお名前を知っていますか」と尋ねました。少女は「いいえ」と,ていねいに答えました。奉仕者は聖書を開いてエホバという神の固有のお名前を教え,母親に見せるようにと,聖書に関するパンフレットを少女に渡して,次の家に向かいました。奉仕者は,先回その隣りの家を訪問した時,家の女主人が,ぶっきらぼうで,とげとげしく,戸をすぐにしめたことを思い出しました。しかし戸を叩いてみました。まさしくその婦人が玄関に出ました,ちょうど奉仕者が話そうとした時,突然に小さなかわいい声がして,「おばさま,神さまのお名前しってる?」と尋ねました。先ほどの小さな女の子が,自分の家から数歩のところにあるこの隣家まで歩いて来て,まっ先に話したのです。女主人は驚き,少女を見ながら言いました。「いいえ,知らないと思うわ。教えてちょうだい。神さまのお名前はなんていうの」。彼女が少女の答えを聞いたところから,奉仕者が話しはじめ,活発に話し合った末,1冊の書籍を配布しました。これはもともと,奉仕者が幼い少女にゆっくり証言したことによります。
― エホバの証人の1970年度年鑑から