家庭の一致を取りもどさせた真理
● エクアドルの一宣教者は,ものみの塔協会の雑誌を毎号届ける取り決めを設けていた人と家庭聖書研究を始めました。研究は駐車場にあるその人の車の中で始められましたが,次回から宣教者は家に招じ入れられ,家族全員で研究が行なわれました。宣教者は知りませんでしたが,その家庭には深刻な問題がありました。しかし,最初の2週間は,家族全員が研究に参加しました。翌週,むすこの姿が見えないので,宣教者が尋ねたところ,意見の衝突があって,父親がむすこを勘当したことがわかりました。そのためにたいへん心を痛めた母親は,むすことの研究を続けてほしいと宣教者に頼みました。やがてむすこの居所がわかりました。彼は大学で工学を勉強していましたが,週2回放課後に聖書研究をすることにしました。聖書研究は別々に行ないましたが,父とむすこはそれぞれ急速に進歩し,数週間のうちにふたりとも物事を違った観点から考えるようになり,父親はむすこに家へ帰るようにと言いました。むすこは伝道を始め,大学に対する興味はうすれ,3か月後にはバプテスマを受けました。休暇開拓奉仕者になるには3か月待たねばなりませんでしたが,そうした立場の奉仕者と同じほど多くの時間を費やして伝道しました。伝道者となって6か月後,休暇開拓奉仕者となり,バプテスマを受けてから6か月後には,正規開拓者になりました。現在,彼は毎月およそ150時間を費やして奉仕し,11の家庭聖書研究を司会しています。その後,父もバプテスマを受け,伝道者としてきわだった奉仕をしています。また母親とその娘も野外奉仕に定期的に携わっています。
― エホバの証人の1970年度年鑑から